【関西版】ガウディ没後100年 イエスの塔完成を記念したコンサートを開催 奇跡の世界遺産と名曲の共演を城田優が彩る

【関西版】ガウディ没後100年 イエスの塔完成を記念したコンサートを開催 奇跡の世界遺産と名曲の共演を城田優が彩る

 1882年の着工から140年以上、建築家 アントニ・ガウディの夢に向かって、今も建築が続く奇跡の世界遺産 サグラダ・ファミリア。ガウディ没後100年と、メインタワーとなる“イエスの塔”の完成を記念したコンサートが開催される。今回のコンサートは、NHKが15年以上記録し続けてきた映像を背景に、フルオーケストラの名曲が共鳴し、会場をガウディが夢見た聖堂へと変貌させる。ストーリーテラーを務めるのは、城田優。城田にサグラダ・ファミリアの思い出やコンサートへの思いを聞いた。

―――城田さんは幼少期をバルセロナで過ごし、サグラダ・ファミリアを身近に感じられながら暮らしていたと伺っております。城田さんにとって、サグラダ・ファミリアとはどのような存在でしょうか?

 「例えが正しいかどうかは分かりませんが、東京で幼少期を過ごされた方たちにとっての東京タワーのようなものです。近くに行けば『うわぁ!』と思うし、改めて時間が経ってから行くとやっぱりすごいと感じますが、そこに住んでいるとそれが当たり前で、遠くからでも見えて、日常にあり続けている。サグラダ・ファミリアはバルセロナのシンボル的な存在で、スペイン人が誇りに思っている建物だと思います。
 僕は幼少期、サグラダ・ファミリアから数駅のところに住んでいました。地下鉄で15分程度だったのですが、母がよくそのエリアでガイドの仕事をしていたので、その周辺で待ち合わせをして一緒に連れて行ってもらったり、兄弟たちとお店で時間を潰したりすることが多々あったんです。毎日と言ったら大袈裟ですが、週に何回もその前を通っていました。もちろん、建築中から何度も中にも入っています」

―――今年の6月には、現地からNHKの生放送に出演し、イエスの塔完成という歴史的瞬間を現地で取材されました。実際にその場に立ち会われて、印象に残っている光景は?

 「祭典が行われたのは、暗くなってからで、現地時間で22時頃だったと思います。夏場のスペインは、夜遅くまで明るいんですよね。そのくらいの時間にならないと暗くならないんです。最後の花火が上がったのは、23時になっていたと思います。そんな夜遅くに行われた祭典でしたが、ローマ法王もいらっしゃっていて、僕たちはサグラダ・ファミリアの目の前に建っているアパートの一室から見させていただきました。
 祭典では、聖歌隊による素晴らしい生歌が披露され、その歌声は、バルセロナ中に響いているような感覚がありました。ライトアップされたサグラダ・ファミリアは、非常に神秘的で、感慨深い時間でした。最後には花火も上がり、集まっていた民衆のみなさんの歓声もすごくて。これぞスペインだなと感じましたし、幸せな時間でした。自分が暮らしていた街で、こうした世界中が注目するイベントが行われているということに感動もありました」

―――祭典では壮大な花火が上がり、ガウディのドローンショーも行われて話題となりました。実際に生で見た感想を教えてください。

 「恐らく中継をご覧になられた方みなさんが感じたことだと思いますが、花火はとても興奮するものでしたが、若干、心配になる要素がございました(笑)。というのも、あまりにも低い位置に上がっていて、日本の花火とはまた違う花火だったので、煙が充満していて。火事が起こったのではないかと心配になるくらいの状況だったんです。きっと気合いを入れて、とんでもない量の火薬を使ったんだと思います(笑)。ある意味スペインらしいなと愛おしく思いました。
 ドローンは最初は全く分からず、後になって気づきました。ガウディはサグラダ・ファミリアの完成を見ることはできなかったので、ガウディがサグラダ・ファミリアを見ているという構図は感動的でした。サグラダ・ファミリアに限らず、バルセロナにはガウディの建築物がたくさんありますし、たくさんの人の尊敬を集めている人物です。そうした中、ガウディがそこに存在しているかのように感じられる、粋な演出だなと思いました」

―――今回のコンサートは世界で唯一、建築現場に密着取材を続けてきたNHKの映像とフルオーケストラの演奏を通して、サグラダ・ファミリアの壮大な歴史を体感できる特別な公演です。ストーリーテラーとして、この公演ならではの魅力をどのように感じていますか?

 「何度も何度もスペインに足を運んで、サグラダ・ファミリアやガウディについて研究されているスタッフの方々が、15年以上をかけてその秘密や魅力に迫った映像と、生のオーケストラとのコラボレーションです。世界でもこうしたコンサートは類を見ないものです。
 一夜限りのもので、今後再び開催するのもなかなか難しいと思います。ガウディの没後100年ということも含めて、節目となる今年、この一夜限りのコンサートが開催されます。今回を逃してしまうと、きっと今後、観ることが難しいコンサートになると思うので、プレミア感を感じていただければと思います。
 僕は、オーケストラのみなさんや村治佳織さんの奏でる素晴らしいサウンドにも期待しています。僕が出演することで、城田も歌うんだろうと思われている方がいらっしゃるかもしれませんが、残念ながら歌う予定はございません。サプライズももちろんないです。城田はストーリーテラーに徹して、このサグラダ・ファミリアやバルセロナについての僕自身の経験をお伝えし、真摯にMCを務めさせていただければと思っております」

―――世界遺産とオーケストラの親和性については、どのように感じていますか?

 「サグラダ・ファミリアに限らず、実際にそれを目にすると感情が動くものが世界遺産になっていると思います。同時にオーケストラは、最も立体的かつエネルギッシュで大胆な音楽のジャンルだと僕は思っています。世界遺産という様々な建築物の中でも特別に扱われているものと、全ての要素を兼ね備えている音楽の王様のようなオーケストラの親和性は、僕が語らずとも感じていただけるのではないかと思っていますし、この上なく贅沢な時間になるはずです」

―――先ほどお名前が挙がりました、村治さんとの共演の楽しみを教えてください。

 「記憶が正しければ、村治さんの演奏を生で聴いたことはないので、どのようなスパニッシュサウンドを奏でてくださるのか非常に楽しみです。
 僕の25周年を記念したオーケストラコンサートを開催させていただいた際に、フラメンコギター・ガットギターを取り入れて、オーケストラとのコラボをしたことがあります。その親和性・調和性は素晴らしかったと、実際に経験をして感じているので、それもまた楽しみです」

―――演奏される楽曲もすでに発表されていますが、特に思い入れのある楽曲はありますか?

 「『亡き王女のためのパヴァーヌ』は、映画撮影のために練習して、実際に本編でも少し弾いたことがある、思い出深い曲です。この曲がどうバルセロナと融合するのか気になります。
 『ボレロ』は誰もが知っている名曲で、その壮大なスケールの音楽に負けないサグラダ・ファミリアの映像とのコラボレーションも非常に楽しみです。
 そのほかの楽曲も、スペインやラテンの血を持っていらっしゃる方から生まれた音楽なので、今回のオーケストラコンサートにぴったりの選曲なのではないかと思っております」

―――東京公演に続き、大阪・フェスティバルホールでの公演も予定されています。フェスティバルホールの印象を教えてください。

 「フェスティバルホールは、音の響きが素晴らしく、とても魅力的なホールでございます。ミュージカルで立たせていただいたこともありますし、自分のコンサートや、ゲストとして出演させていただいたこともあるので、過去に何度立ったか分からないくらい馴染みがあるんです。今年の12月にもソロコンサートをやらせていただく、非常に思い入れのある劇場です。
 今回は歌わずに劇場に立ちます。これまで、歌わずに劇場に立ったことがないので、新しい自分をお見せしたいです。歌わずとも声で歌を奏でる姿をぜひ観に来ていただけたらと思います」

―――歌わない城田さん、貴重ですね。

 「実はMCも意外とやらせていただいているんですよ。自分で言うのもおこがましいですが、言葉で物語を紡いでいくということにも定評があるんです(笑)。なので、意外と知られていない城田の一面が見られるかもしれません。今回は歌いませんが、歌わないからこそ出せる城田のバラエティ要素が出ればいいなと思います」

(取材・文:嶋田真己 撮影:間野真由美)

プロフィール

城田 優(しろた・ゆう)
2003年、俳優デビュー。日本とスペインのバックグラウンドを持ち、ドラマ『ROOKIES』やNHK 大河ドラマ『天地人』などの話題作に出演。舞台での活躍も多岐にわたり、2010年にはミュージカル『エリザベート』で文化庁芸術祭 演劇部門 新人賞を受賞。さらに、読売演劇大賞 優秀男優賞を受賞するなど、確かな演技力で演劇界において高い評価を得ている。2016年に演出家デビューを果たして以降、クリエイターとしての活動も本格化。2024年には自身がプロデュース・演出・出演を担うショーで海外公演を成功させた。2026年上演の『PRETTY WOMAN The Musical』では出演に加え、日本上演台本の翻訳・訳詞・演出補の4役を兼任。2027年3月上演のミュージカル『RRR』でも出演・脚本・演出に携わることが決定している。また現在配信中の映画『エンジェルフライト THE MOVIE』をはじめ、映像作品にも多数出演。自身のルーツを活かしたグローバルな視点と多角的なスキルを武器に、独自の歩みを続けている。

公演情報

【大阪公演】
日:2026年11月25日(水)18:30開演(17:30開場)
場:フェスティバルホール
料:S席14,500円 A席12,000円 B席9,500円 ※他、席種あり。詳細は下記HPにて(全席指定・税込)
HP:https://sfsc.srptokyo.com
問:サンライズプロモーション tel.0570-00-3337(平日12:00~15:00)

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