連続対談企画㉒『“演劇”のある生活』[1月放送分](BS松竹東急プロデューサー・湯浅敦士×カンフェティ編集長・吉田祥二)

連続対談企画㉒『“演劇”のある生活』[1月放送分](BS松竹東急プロデューサー・湯浅敦士×カンフェティ編集長・吉田祥二)

第22回 無料放送局『BS松竹東急』 1月の演劇ラインナップをご紹介!

 BS松竹東急は、映画・歌舞伎・一般演劇などのエンターテインメントを通じて人々に感動を届けてきた松竹グループと、渋谷をはじめとした街づくりによって、人々の豊かな暮らしの基盤を構築してきた東急グループがコラボレーションして、昨年3月26日に開局した放送局。編成コンセプトに、『誰もが楽しめて親しみやすい歌舞伎や劇場文化』を掲げている。
 また演劇以外にも、映画・オリジナルドラマなど、あらゆるジャンルの番組を編成し放送する無料総合編成チャンネルとして、上質感やワクワク感をお届けするという……、なんとも謎に包まれた放送局である。
 この企画では、かねてより親交のあったBS松竹東急の湯浅プロデューサーを迎え、カンフェティ編集長の吉田とともにBS松竹東急のラインナップを紹介しながら、ざっくばらんと各々が思う演劇について月いちペースで語っていく、そういう対談企画である。

※過去回はリンク先にて公開中!

(第1回~第21回)

(第1回)2022年4月のラインナップ
(第2回)2022年5月のラインナップ
(第3回)2022年6月のラインナップ
(第4回)2022年7月のラインナップ
(第5回)2022年8月のラインナップ
(第6回)2022年9月のラインナップ
(第7回)2022年10月のラインナップ
(第8回)2022年11月のラインナップ
(第9回)2022年12月のラインナップ
(第10回)2023年1月のラインナップ
(第11回)2023年2月のラインナップ
(第12回)2023年3月のラインナップ
(第13回)2023年4月のラインナップ
(第14回)2023年5月のラインナップ
(第15回)2023年6月のラインナップ
(第16回)2023年7月のラインナップ
(第17回)2023年8月のラインナップ
(第18回)2023年9月のラインナップ
(第19回)2023年10月のラインナップ
(第20回)2023年11月のラインナップ
(第21回)2023年12月のラインナップ

1月前半のラインナップはこちら!

日曜ゴールデンシアター
1月7日(日)夜6時30分~ 松竹新喜劇 『えくぼ』『大当り高津の富くじ』
1月14日(日) 夜7時~ 三谷幸喜 作 『酒と涙とジキルとハイド』

湯浅「あけましておめでとうございます」

吉田「あけましておめでとうございます」

湯浅「2024年ですね、何か心機一転、今年はこんなことに挑戦してみようなどありますか?」

吉田「昨年は、縦走中に熊に出遭ったり、年末にフルマラソンに挑戦したり、あと生まれ故郷の奈良・薬師寺に行って写経をしてみたりと、人生初の経験をいろいろして、とても充実した1年だったので、今年も人生初体験にどんどん挑む、そんな1年にしたいですね」

湯浅「熊のパワーワード感がすごい!(笑) 詳しくは今年11月対談を御覧ください。写経もそういえば、おっしゃってましたね。これは興味あるので是非、今度行く際は教えてください!」

吉田「是非よろしくお願いします!」

1月7日(日)夜6時30分~ 松竹新喜劇『えくぼ』『大当り高津の富くじ』

湯浅「そんななか、いつものようにラインナップを紹介してまいります」

吉田「よろしくお願いします!」

湯浅「まずは1月7日にお正月明け早々にふさわしく、喜劇をお送りします。これまで藤山寛美さんが演じられていた時代の松竹新喜劇でしたが、今回弊社としては初めての令和の松竹新喜劇になります」

吉田「松竹新喜劇は、戦後1948年に大阪の中座で旗揚げ。同じ上方を本拠地とする吉本新喜劇のコント主体の喜劇とは異なり、ときに涙を誘う物語性のある人情喜劇が特長です。『笑いあり、涙あり』っていうコピーが、映画やドラマのキャッチフレーズで使われますが、松竹新喜劇がその発祥なのでは、と本気で思っています」

湯浅「今回お送りする演目はどちらも藤山寛美さん時代から演じ続けられている名作で、『えくぼ』にはゲストに久本雅美さんをお迎えしています。おっしゃるとおり、両作品も笑って泣いての、さすがは松竹新喜劇!という内容になっています。新年は是非お茶の間でゆっくり喜劇をお楽しみください!」

吉田「藤山直美さんも個人的に大ファンですが、その父親である藤山寛美さんの『阿呆役』の魅力は
本当に当時の日本人の心を掴んで離さない魅力があったと思います。私も幼い頃にテレビで観たうっすらとした記憶しかないですが、でもあの藤山寛美さんの何とも言えない佇まい、存在感は今でも心に残っていますね」

1月14日(日)夜7時~ 三谷幸喜 作 『酒と涙とジキルとハイド』

湯浅「続いて、14日は『酒と涙とジキルとハイド』です。三谷幸喜さんが書き下ろしされた喜劇で、こちらも名作です」

吉田「三谷幸喜さんは、この対談でも何度かご紹介していますが、映画・ドラマでも数多くの作品を世に送り出すヒットメーカーで、またCMやテレビでも見ない日はないくらいですが、もともとは大学時代に旗揚げした劇団が原点で、今でも舞台を精力的にやられていますね。今月からは三谷幸喜さん作・演出の新作舞台『オデッサ』が東京芸術劇場で上演ですね。楽しみです!」

湯浅「本当に休まれることなく新作を発表され続けていて、作家の胆力たるや凄すぎると思います。自慢の日芸の先輩です。恐れ多いですね……(笑)。本作は、19世紀末のロンドン。ジキル博士が開発した新薬は、人間を善と悪の2つの人格に分ける画期的もので、それを飲めば、邪悪な別人格のハイド氏に変身する、……はずだったんですが、変身することができず、というところから繰り広げられるドタバタ喜劇です」

吉田「もうストーリー設定だけでもワクワクしますよね。シチュエーションコメディは三谷さんの真骨頂なので、これは必見です!」

湯浅「確かに、シチュエーションコメディといえば、三谷さんですよね! 何度も言いますが『エキストラ』という作品が僕は大好きです。
 さて、以下フリートークですが、今年の抱負はなんですか?」

吉田「今回は早いですね!」

湯浅「実際は年末の対談収録というところもあって、1月ラインナップは2回に分けて発表できればと思います!」

吉田「次回は再来週くらいでしょうか?」

湯浅「そのあたりになると思います! 年始早々にまたお会いしましょう!」

吉田「はい!(笑)」

湯浅「それでは改めて、今年の抱負ですが……」

吉田「カンフェティとしては、オフィスが東京ということもあり、これまでは関東メインの公演を多く取り扱ってきたのですが、これからは関西も含め、地方の公演情報を積極的に取り扱えるような動きをしていきたいです」

湯浅「確かに配信も当たり前になってきていて、地方の演劇がそこに行かなければ観れないということがなくなりつつあるように思います。もちろん“演劇は生で観るべき”という意見もあるので、賛否両論あるとは思いますが、地方の演劇情報を知り、配信で観て面白くて、実際に生で観に行こうというきっかけにもなるかもしれませんし、素敵なことだと思います!」

吉田「配信で演劇の良さを知った地方の方も多くいると思うので、リアルで観られることに繋げたいです。地方だといつどこで何をやっているのか、を知ることの出来る媒体が少ないという現状があるので、その部分でも貢献していければと思っています」

湯浅「相変わらず、演劇愛にあふれている吉田さんですね!」

湯浅「僕は、今年はクリエイター脳をフルに使いまくりたい1年です。昨年から『お酢きびと』の制作を始めましたが、やっぱり制作楽しいなぁと思う日々です。今年の抱負は“エンタメを作る”でいこうと思います。番組だけでなく、いろいろなイベントも企画実施していければと思いますので、ぜひご期待ください!」

配信先行番組「お酢きびと」
“酸っぱい”をこよなく愛する“お酢きびと”が、その身とひとつになる酸味の“酢っばらしさ”に酔いしれるだけの番組。

※湯浅P企画「お酢きびと」是非チェックしてみてください。

吉田「カンフェティもいろいろと応援していきたいと思います!」

湯浅「心から感謝いたします!! ではこのあたりで、今回は終了となります」

吉田「今年も1年よろしくお願いします」

湯浅「お互いにとって素敵な1年になりますよう! 引き続きよろしくお願いします!!」

プロフィール

湯浅敦士(ゆあさ・あつし)
日本大学芸術学部演劇学科卒。他局を経て、2021年にBS松竹東急に入社。BS松竹東急の演劇編成、週末ミライシアターなどのプロデューサーを担当。プライベートでも舞台の脚本を手掛けるなど、演劇を愛する気持ちに満ちている。

吉田祥二(よしだしょうじ)
シアター情報誌[カンフェティ]編集長。早稲田大学第一文学部卒。在学中に劇団を旗揚げし、以来約10年に渡って同劇団の主宰・脚本家・演出家を務める。2004年に「エンタテインメントを、もっと身近なものに。」を理念に掲げ、ロングランプランニング株式会社を起業。趣味は登山(縦走)。

【放送局】 BS松竹東急(BS260ch/総合編成無料放送)
【局公式Twitter】 @BS260_official

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