連続対談企画㉑『“演劇”のある生活』[12月放送分](BS松竹東急プロデューサー・湯浅敦士×カンフェティ編集長・吉田祥二)

第21回 無料放送局『BS松竹東急』 12月の演劇ラインナップをご紹介!

 BS松竹東急は、映画・歌舞伎・一般演劇などのエンターテインメントを通じて人々に感動を届けてきた松竹グループと、渋谷をはじめとした街づくりによって、人々の豊かな暮らしの基盤を構築してきた東急グループがコラボレーションして、昨年3月26日に開局した放送局。編成コンセプトに、『誰もが楽しめて親しみやすい歌舞伎や劇場文化』を掲げている。
 また演劇以外にも、映画・オリジナルドラマなど、あらゆるジャンルの番組を編成し放送する無料総合編成チャンネルとして、上質感やワクワク感をお届けするという……、なんとも謎に包まれた放送局である。
 この企画では、かねてより親交のあったBS松竹東急の湯浅プロデューサーを迎え、カンフェティ編集長の吉田とともにBS松竹東急のラインナップを紹介しながら、ざっくばらんと各々が思う演劇について月いちペースで語っていく、そういう対談企画である。

※過去回はリンク先にて公開中!

(第1回~第20回)

(第1回)2022年4月のラインナップ
(第2回)2022年5月のラインナップ
(第3回)2022年6月のラインナップ
(第4回)2022年7月のラインナップ
(第5回)2022年8月のラインナップ
(第6回)2022年9月のラインナップ
(第7回)2022年10月のラインナップ
(第8回)2022年11月のラインナップ
(第9回)2022年12月のラインナップ
(第10回)2023年1月のラインナップ
(第11回)2023年2月のラインナップ
(第12回)2023年3月のラインナップ
(第13回)2023年4月のラインナップ
(第14回)2023年5月のラインナップ
(第15回)2023年6月のラインナップ
(第16回)2023年7月のラインナップ
(第17回)2023年8月のラインナップ
(第18回)2023年9月のラインナップ
(第19回)2023年10月のラインナップ
(第20回)2023年11月のラインナップ

11月のラインナップはこちら!

日曜ゴールデンシアター
12月3日(日)夜6時55分~ シネマ歌舞伎『女殺油地獄』
12月10日(日)夜7時~ 舟木一夫スペシャルコンサート2019
12月24日(日)夜6時50分~ 日本初放送!『The Royal Variety Performance 2022』

湯浅「12月です……。もう今年が終わるんですね。どんな1年でしたか?」

吉田「もう毎年のことですが、今年もあっという間の1年でした。約3年続いたコロナが5月に5類に引き下げられ、イベントの再開が進んだ一方、観客数はまだコロナ禍前のようには戻っていなくて。でもそんな状況を憂いているばかりじゃなく、配信公演やイマーシブシアターなどの公演もどんどん進化し、ポストコロナのエンタメ業界の発展を予感させる、そんな1年だったと思います」

湯浅「確かにコロナを乗り越えた1年でしたね。私はこの1年振り返ると思い出深いのは、4月に制作させていただいたBunkamuraシアターコクーンの特番や8月の高円寺阿波おどりですね。特に阿波おどりはまさにアフターコロナで、日常が、お祭りが帰ってきたんだと強く実感しました」

吉田「実は来年、ロングランプランニング(カンフェティ)は20周年を迎えるので、よりエンタテイメントを身近に感じられる会社として頑張っていきたいと思いますね」

湯浅「20周年! 何かイベントなどは予定されているんですか?」

吉田「はい! いろいろ絶賛企画中です」

湯浅「楽しみです! では、12月のラインナップですね。3日はシネマ歌舞伎『女殺油地獄』です」

吉田「『女殺油地獄』は油屋で起きた殺人を主題にした物語で、家庭の事情でわがままに育てられた青年、主人公の河内屋与兵衛が、馴染みの人妻のお吉を惨殺し金を奪って逃げるという世話物作品です。明治時代に入って歌舞伎化され人気を博し、その後は片岡仁左衛門さん、松本幸四郎さんら多くの俳優が演じて大評判になりました。映画化やテレビドラマ化もされていますよね。また、シネマ歌舞伎というのは、歌舞伎の舞台公演を撮影し、映画館の大スクリーンでデジタル上映するために作られた作品です。豪華な俳優陣を特等席で鑑賞しているかのような迫力で、年配の方だけでなく、若い方でも楽しめますよね」

12月3日(日)夜6時55分
シネマ歌舞伎『女殺油地獄』

湯浅「10日は舟木一夫さんが、2019年のクリスマスイブに開催したコンサートをお送りします」

吉田「舟木さんと言えば、橋幸夫さん・西郷輝彦さんとともに“御三家”と呼ばれ、『高校三年生』などの学園ソングで人気を博しましたが、今でも精力的にコンサート活動をされていて、カンフェティでもチケットを販売していますが、根強いファンがいますね」

湯浅「舟木さんは来年なんと……80歳! 先日コンサートにお邪魔させていただいたのですが、いやいや……今年79歳になるとはとても思えないほどの活力を感じました」

吉田「小さい頃、ザ・ドリフターズの人気番組によく出ていて、家族揃って舟木さんの歌を聞いていたことを思い出します。家族三世代で楽しめるアーティストですよね!」

12月10日(日)夜7時
『舟木一夫スペシャルコンサート2019』

12月24日(日)夜6時50分
日本初放送!『The Royal Variety Performance 2022』

湯浅「そして、クリスマスイブですね……! 日本初放送! 『The Royal Variety Performance 2022』をお届けします!」

吉田「昨年もクリスマス時期に放送していた作品の2022年版ですね!」

湯浅「英国王室の上級メンバーの列席の下に開催される、一夜限りのスペシャルステージです。音楽だけでなく、コメディ、ダンス、ミュージカルなどその年のイギリスを代表するアーティストたちが集う、ライブバラエティです」

吉田「日本で言うと紅白歌合戦しか思いつかないですが、とにかく年に一度のスペシャルな祭典ですね。日本でもまだ知らない人が多いかもしれませんが、絶対に一見の価値ありです!」

湯浅「そして、今回はもうひとつ番組をご紹介させてください……!」

吉田「先月、酢の話ばかりされていたのはこれだったのかと腑に落ちました」

湯浅「ありがとうございま酢……!」

吉田「酢!(笑)」

湯浅「不思議なんですが、2024年には“酢”がブームになるという妙な確信がありまして、酢をただひたすらに賞賛するだけの番組ができないかと考えていたんですが……」

吉田「タイトル秀逸ですよね」

湯浅「『お酢きびと』……です!」

吉田「わかりやすい……! 縦走中に、湯浅さんが番組の構想を話されていたのを覚えていますが、その時に言っていた『酸味一体』のフレーズもうまいなって感心しました」

湯浅「今回はお酢きびとの須田亜香里さんが都内のおいしい酢料理を「お酢ながき」として、堪能していきます」

吉田「『お酢ながき』ってのものうまいですね!」

湯浅「いつかは、お酢きびとが集まっての、オフ会ならぬ『お酢会』もしたいです」

吉田「お酢って、考えるだけで酸っぱいものがなぜか食べたくなりますね。不思議です。『お酢きびと』が酢ブームの火付け役となることを願っています」

湯浅「12月15日より配信がスタートします! ぜひ、新感覚のグルメ番組をご覧ください。詳細はこちら!

吉田「絶対見ます!」

湯浅「さて、以下、フリートークですが……」

吉田「先日の縦走で熊に出会ったのは、ある意味、今年1番のトピックかもしれません」

湯浅「死んだふり、しましたか!」

吉田「1Km逆走しました」

湯浅「今回は同行しなくてよかったな、とLINE見て思いました」

吉田「我々、縦走部も次のステージに進出したのだなと思います」

湯浅「来年はどんな山が待ち構えているのでしょうかね」

吉田「そういえば、11月もイマーシブ公演、お疲れ様でした」

湯浅「お手伝い&ご協力ありがとございました!」

吉田「客席でも観劇しましたが、いわゆるお芝居を観る体験とは確実に違いますよね。アトラクションに近い。そうすると、客層のターゲットも広がるなぁと思いつつ、色々想いを馳せながら、楽しく観劇させていただきました」

湯浅「引き続きよろしくお願いします!……というところで、今年もお世話になりました」

吉田「こちらこそ。対談以外にもいろいろと活動を共に出来て楽しい1年でした。来年もますますよろしくお願いします」

湯浅「ありがたいかぎりです……。来年も引き続きよろしくお願いします」

プロフィール

湯浅敦士(ゆあさ・あつし)
日本大学芸術学部演劇学科卒。他局を経て、2021年にBS松竹東急に入社。BS松竹東急の演劇編成、週末ミライシアターなどのプロデューサーを担当。プライベートでも舞台の脚本を手掛けるなど、演劇を愛する気持ちに満ちている。

吉田祥二(よしだしょうじ)
シアター情報誌[カンフェティ]編集長。早稲田大学第一文学部卒。在学中に劇団を旗揚げし、以来約10年に渡って同劇団の主宰・脚本家・演出家を務める。2004年に「エンタテインメントを、もっと身近なものに。」を理念に掲げ、ロングランプランニング株式会社を起業。趣味は登山(縦走)。

【放送局】 BS松竹東急(BS260ch/総合編成無料放送)
【局公式Twitter】 @BS260_official

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