
ミュージカル・演劇・歌舞伎など、ジャンルを越えて活躍する演出家 宮本亞門。この度、プッチーニの名作『ラ・ボエーム』に挑むという。
「以前から『ラ・ボエーム』をやりたいと周りに言っていました。基本的にテーマが好きなんです。“ラ・ボエーム=ボヘミアン”という、若き自由人・芸術家たち。彼らの生活は報われないけれど、何とか物作りに情熱を燃やしている。1幕の活気あるシーンから、なんて楽しいオペラなんだろうと思ってました。展開もいいし無駄がなく、全てが上手く収束していく。だからミュージカル化するのも当然ですよね」
それだけ熱望しながらも、いざ決まってみると色々な心配事が頭をもたげてくると言う。
「フランコ・ゼフィレッリ演出のものをNYのMETで観たのですが、そんなに多くの人を集められるの?が第一声でした。あの時は2幕で200人以上の人が出てくるので、これは上演が大変なんじゃない?なんて勝手に変な気を回して心配したのを覚えています」
今回の『ラ・ボエーム』は新制作・世界初演。いったい宮本は、どんなコンセプトでこの名作を描こうとしているのか。
「舞台はもちろんパリですが、時代を現代から近未来という設定にします。そして戦時中です。今の時代にまさか世界中でこれほど戦争が起きるとは全く想像していませんでした。そんな中で『ラ・ボエーム』を上演する意味とは何なんだろう?と思うんです。さらに今回は劇場やアーティストへの熱い想いから、パリのオペラ座が戦時中になったらどんな状態になるんだろう?というところから始まり、4人の芸術家はみんな劇場関係の創作者という形に持っていきたいと思ってます」
宮本の手で新たに生まれ変わる不朽の名作。現在の意気込みを訊ねてみた。
「念願の『ラ・ボエーム』を新国立劇場で出来るという喜びで溢れかえっていますが、一方でどう演出するかを考え始めています。出演する東京二期会のみなさんも、今回初めて一緒に作品を創る指揮者のクレリア・カフィエーロさんも、そしてオーケストラも素晴らしいので、何の心配もせず、存分にボヘミアンたちの熱いエネルギーを感じてください。きっと観終わった後には、エネルギーがしっかり体の中に入り、観てよかったと思ってもらえるものになると思います」
(取材・文:渡部晋也)

「個人的流行大賞は、“ウエルネス”で。健康第一、動いて、食べて、演出する。ということで」
プロフィール

宮本亞門(みやもと・あもん)
東京都出身。演出家。幼い頃から舞台芸術に触れて育ち、玉川大学文学部芸術学科演劇専攻科を経て、ダンサーとして活動を開始。1987年、ミュージカル『アイ・ガット・マーマン』で演出家デビュー。その後はミュージカルからストレートプレイ・オペラ・歌舞伎・能楽など、ジャンルを問わず精力的に作品を生み出している。2004年には東洋人初の演出家として、ミュージカル『太平洋序曲』をブロードウェイで上演。トニー賞4部門にノミネートされるなど、海外での評価も高い。2010年4月から2014年まで、KAAT神奈川芸術劇場の初代芸術監督を務めた。
公演情報

東京二期会オペラ劇場 「ラ・ボエーム<ワールドプレミエ>」
日:2027年1月14日(木)~17日(日)※他、神奈川公演あり
場:新国立劇場 オペラパレス
料:S席25,000円 A席18,000円
B席15,000円 C席10,000円
D席6,000円 ※他、各席種あり。
詳細は下記HPにて
(全席指定・税込)
HP:https://nikikai.jp
問:二期会チケットセンター
tel.03-3796-1831(月~金10:00~18:00/土10:00~15:00/日祝休)
8名限定!S席25,000円 + カンフェティポイント付き!
