仲間の背中を追って踏み出す初の一人芝居 20代の第1章を駆け抜け、30代の第2章で魅せる新境地

仲間の背中を追って踏み出す初の一人芝居 20代の第1章を駆け抜け、30代の第2章で魅せる新境地

 舞台『ブルーロック』シリーズ 御影玲王役、舞台『東京リベンジャーズ』シリーズ 半間修二役、MANKAI STAGE『A3!』皇天馬役など、数多くの人気作品に出演している菊池修司の俳優10周年を記念した一人芝居『神育 ―かむはぐ―』が11月に上演。
 人を殺めることを恐れるとある村を舞台に、人々の犯した罪を引き受け赦す“神”として育てられた少年と、彼を人間にしてやりたいと言葉や愛を教えていく兵士による物語で、末原拓馬(おぼんろ)が脚本・演出を務める。
 初めての一人芝居に挑む菊池修司に、一人芝居をやろうと思ったきっかけや本作の見どころ、さらには10年間の俳優生活の振り返りなどを伺った。


―――まずは、俳優生活10周年おめでとうございます。

 「ありがとうございます!」

―――10周年を迎えられての率直な心境を教えていただけますか。

 「10年間お芝居を続けられたことは、すごく嬉しいですし、当たり前じゃないことを今こうやって10年という節目を迎えられたことで、すごく充実した日々だったんだなと感じます。
 有難いことにデビュー初期からいろいろな作品に携わることが出来て、自分にとっては本当に人生の大切な10年でした。だからこそ11年目、12年目を自分でどうするかというものをすごく考える10年目だったなと思いましたし、俳優10周年という節目の年に一人芝居が出来るのは、すごく有難いです。これから先も実りある役者活動をできるだけ長く続けていきたいという思いがすごく強いです」

―――ちなみにこの10年は、菊池さんにとって長かったですか? それともあっという間でしたか?

菊池「本当にあっという間でした。よく『あっという間の方が充実した日々を感じやすい』と言いますけど、本当にその通りで、本当に1年1年が早かったので、もう1年が終わったんだ、もう1年が終わったんだ、を繰り返していくうちに、30歳になったんだという感覚でした。
 今年3月まで在籍した「劇団番町ボーイズ☆」でデビューしたのが21歳で、振り返るとすごく歴史を感じますね。その培った経験でどれだけ勝負できるかというのが、今回の一人芝居に込められています。自分がどこまでいけるのかというワクワクはありますね」

―――俳優10周年という節目で一人芝居に挑まれますが、今回一人芝居をやろうと思ったのは菊池さんからの提案ですか?

菊池「もともと一人芝居をやりたいという想いはずっとありました。ただ、心のどこかで”出来ない自分” “自信がない自分”もいたので、心の隅にずっと閉じ込めていたんですけど、昨年、同じ事務所の糸川耀士郎くんの10周年記念一人音楽劇『夜啼鳥』を観た時、すごく感銘と刺激を受けたんです。観終わって、自分もどこまでできるか挑戦してこの景色を見てみたいと強く感じて、マネージャーさんと一緒に話し合って、一人芝居をやらせてもらうことになりました」

―――ちなみに一人芝居をやることを糸川さんに伝えた時、どんなことを仰っていましたか?

菊池「『大変だぞ』と言われました(笑)。ただ『次はお前の番だぞ』とも言っていただいて、耀士郎くんからのバトンを繋げるという意味でも、頑張らなくてはと思っています」

―――本作の脚本・演出を末原拓馬さんにお願いしたのは、菊池さんからの要望だったのでしょうか。

菊池「昨年出演した舞台『祈蛸異聞』がとても素敵な世界観の作品で、また一緒に作品創りがしたいなと、マネージャーさんと相談して、拓馬さんにお願いすることになりました」

―――あらすじやプロットを読んでどのような感想を持たれましたか?

菊池「単純に面白いと思いました。自分が今まで演じてきた役や自分が得意とする世界観と合っていて、拓馬さんと融合することで、いい風に作用するんじゃないかなと思いましたし、作品的にも面白い仕掛けを入れてくださっているので、観てくださる方はきっと楽しんでもらえるんじゃないかと思います」

―――情報解禁とともに公開されたビジュアルもなかなかのインパクトですね。

菊池「どれも素敵な写真ばかりだったので、自分の中では”ボーナスタイム”でした(笑)。きっと作品を観た後にビジュアルを再度見ると、また違う感情を抱くんじゃないかなと思わせるような撮り方をさせていただいたので、そういったところの感想も楽しみですね」

―――一人芝居に挑むということで、これまで出演してきた作品と比べて、セリフを覚える量は膨大だと思いますが。

菊池「正直一番そこが不安要素でして……(苦笑)。今まで舞台を作る上で、相手の声やセリフをまずは聞いて、それに対する返答で自分のセリフを覚えるというやり方をしてきました。それが今回自分一人になって、正直未知数なところがあるので、実は今、周りの共演者や先輩に『どうやってセリフを大量に覚えていますか?』とアドバイスを伺っているところなんです」

―――普段は取材される立場の菊池さんが、取材をしているんですね。

菊池「そうなんですよ(笑)。いろいろなアドバイスを聞きながら、少しずつ材料を集めて本番にぶつけたいです」

―――取材時は稽古前の段階ではありますが、本作の見どころや注目ポイントを教えていただけますか。

菊池「拓馬さんの作品は、ファンタジーな世界観の中で、伝えたいメッセージがあるんですよ。そのメッセージをダイレクトに伝えると、とても重みのあることも、物語にすることで心に刺さるように。
 この10年の間に、正義側の役も演じてきましたが、『東京リベンジャーズ』で演じた半間修二のようなダーク側の方が自分的にハマっているようにも感じていて。そういう要素を踏まえながら、拓馬さんが描く”陰”の世界観の中で、届けたいメッセージを見つけていきたいですし、そういう作品としての面白さが見どころだと思います。
 そして、僕自身としてもこの10年の集大成ともいえるストーリーにしたいなと思っているので、物語を楽しんでもらいつつ、”菊池修司10周年の集大成”という部分を受け取って欲しいです」

―――一人芝居を経て、11年目、そして12年目に向けて、今後どのような役者になっていきたいと思っていますか?

菊池「20代が”第1章の役者人生”だとしたら、30代は”第2章の役者人生”として、一歩ずつ踏みたいなと思っています。20代は”がむしゃらに”というか、本当に目の前のことを駆け抜けましたが、30代を迎えて、一人芝居を終えた後の”俳優・菊池修司”としては、より応援したいと思ってもらえるような技量や表現方法をより研究して、新しく殻を破った”新・菊池修司”をいろいろな人に見せて、これから先出会う作品を丁寧に、自分の出来ることを尽したいという思いです」

―――ちなみに”新・菊池修司”の新は、漢字でしょうか。それともカタカナの”シン”でしょうか。

菊池「どっちがいいですかね?  自分で言いながらどうしよう(笑)。気持ち的には”新”の方ですね」

―――この10年を振り返って、菊池さんにとっての”最大のターニングポイント”はどの場面でしたか?

菊池「いくつかターニングポイントはありますが、僕がお芝居が好きになったターニングポイントを挙げるとすれば、陳内将くんとW主演をやらせてもらった舞台『紅葉鬼』(2019年)ですね。もともと飽きっぽい性格ですけど、演劇というものにハマって、俳優という職業が自分にとって”天職”だなと思ったきっかけになった作品です」

―――では最後に、公演を楽しみにされているファンの方、そしてこのインタビューをご覧になってる方に向けたメッセージをお願いします。

菊池「昔から応援してくださっている方も、最近から応援してくださっている方も、僕の名前を知って今こうやってインタビューを読んでくださっている方も、すべての方に感謝しています。
 俳優10周年は、一人だけでは成し遂げられなかったものですし、応援してくださっている方だけでなく、今まで携わってくださった役者、スタッフさん、そして事務所の方への感謝を胸にこの作品に取り組みたいなと思います。そして観劇された方が『菊池修司の一人芝居、良かったな』と思ってもらえるように、かつ『演劇が一人でもこんなにも楽しいんだ』と思ってもらえるような作品創りを心がけて、絶対に後悔させない作品に仕上げていく気持ちです。
 僕を信頼していただいて、観劇しようか迷っている方にも是非足を運んでいただいて、より一段二段グレードアップした菊池修司を……。あっ、間違えました。”新・菊池修司”をどんどん見せていきたいなと思っています(笑)。引き続き応援のほどよろしくお願いします!」

(取材・文&撮影:冨岡弘行)

プロフィール

菊池修司(きくち・しゅうじ)
1995年11月10日生まれ、東京都出身。2016年、舞台『saigoノbansan』でデビュー。主な出演作に、舞台『紅葉鬼』シリーズ、『HELI-X』シリーズ、『東京リベンジャーズ』シリーズ、『ブルーロック』シリーズ、ミュージカル『薄桜鬼』シリーズ、『戦隊大失格』ザ・ショー、Action Stage『エリオスライジングヒーローズ』シリーズ、MANKAI STAGE『A3!』ACT3! ~SPRING & SUMMER 2026~など。

公演情報

菊池修司 俳優十周年記念 一人芝居『神育 ―かむはぐ―』

日:2026年11月11日(水)〜15日(日)
場:シアター・アルファ東京
料:アニバーサリーブックレット付きチケット12,000円 一般チケット9,000円(全席指定・税込)
HP:https://shuji-kikuchi.com
問:Stova mail:info@stova.co.jp

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