
今年5月、約1年7カ月ぶりとなる新曲『重たい愛でごめん』をリリースした”令和の歌謡ディーヴァ”こと藤井香愛が、11月21日に新宿の歌舞伎町劇場で『藤井香愛 THE 歌謡 REVUE SHOW!!』を開催する。構成・演出には日舞パフォーマーの花園直道が務め、さらに4人のダンサーを迎えての煌びやかな”新感覚”の歌謡レビューショーになるとのこと。来年メジャーデビュー9年目を迎える藤井に話を聞いた。
―――まず、今回のコンサートを「歌謡レビューショー」という形にした経緯を教えていただけますか。
藤井「2018年にデビューして、これまで歌謡曲歌手として活動して、コンサートやライブなどといった”歌う”ことがメインでした。たまにタップダンスを披露したりはしていましたが、本格的に歌以外のことに挑戦したことがなかったんです。
新しいことにも挑戦したいなと思っていた時に、昨年8月、三山ひろしさんがプロデュースされた舞台『1PPO(いっぽ)~歌と芝居の贈り物~』に出演させていただく機会がありました。そこでいつもと違う経験をさせていただいて、もっと歌の表現力をつけられることにチャレンジしたいと思っていたタイミングで、昨秋から事務所移籍後、たまたま訪れた劇場内覧会がキッカケで、花園直道氏に演出・プロデュースをお願いをすることにいたしました。
その翌月に歌舞伎座劇場の内覧会に一緒に参加して、当初は私と花園さんの2人が出演する話だったんですけど、いろいろお話ししているうちに、花園さんが『今回は藤井さんメインでレビューをやってみたら面白いんじゃないか』とアイデアをどんどん出してくださって、最終的には花園さんがプロデュースにまわるかたちとなりました」
―――舞台『1PPO(いっぽ)~歌と芝居の贈り物~』に出演して、どのような感想を持たれましたか。
藤井「いろいろな事情を抱えた若者が集まるシェアハウスのお話で、私は家庭に事情を抱えているボーイッシュ的な役だったんですけど、ほぼ演技が初挑戦だったのに長台詞があって、台本をいただいた時は本当に不安で、台詞をまず覚えないと心の余裕もできないと思って、毎日台本を見ては覚えていました。
その土台を作って稽古に行ったら、これまでの歌のレッスンとは全く違って、声の出し方も違うし、今までやったことのない声出しレッスンみたいなのもやりました。面白かったですけど、何が正解なのか分からずやってた感じです。それと歌謡界の歌手は、何週間も一緒に同じ現場を共にすることがなくて、部活というか合宿みたいな感覚で楽しかったっていうのもありますし、あとは座長の三山ひろしさんは、お芝居はもちろん、けん玉、落語、それにドローンの操縦とか、本当にいろいろなことが出来るんですよ。様々なジャンルに挑戦して自分のものにしていくという、三山さんの姿勢は本当にすごいなということを肌で感じましたし、この経験が今回のレビューショーに活かせたらなと思います」
―――今回の「歌謡レビューショー」どのような内容なのか、ネタバレにならない程度で教えていただけますか。
藤井「実は”男役挑戦コーナー”というのがありまして(笑)。私、元々ずっと髪の毛が長かったんですよ。で、2年ぐらい前に髪の毛を短く切ってから、『男役とか似合いそうだね』と言っていただくことが多くて。『ちょっとやってみたいな』、『コスプレだけでもいいからやってみたいな』という軽い気持ちだったんですけど、花園さんから『今回そういうコーナー挑戦してみたら?』と提案していただいて。
しかも見た目だけじゃなくて、キャラクターや喋り方、歌い方も含めて男性に見せるようにお稽古しますし、黒の燕尾服にハットを付けて、みなさんが想像するような宝塚歌劇団のレビューショーのようなステージ衣裳になる予定です」

―――メチャメチャ似合うと思います。まさに新しいことへの挑戦ですし、今回の大きな見どころの1つでもありますね。
藤井「花園さんからは『もともと美形で、かつデビュー当時から低いボイスが魅力的で、女性歌謡歌手として、男役としての二面性をレビューショーで出せたら絶対に面白いと思う』と言っていただきました。ただ私自身、実際に宝塚を観に行ったことがないので、役づくりとして宝塚歌劇専門チャンネル『タカラヅカ・スカイ・ステージ』を自宅で観ています(笑)」
―――今回のセットリストは、どのようなテーマで選曲されますか。
藤井「『THE 歌謡 REVUE SHOW!!』のタイトル通り、軸はあくまでも歌謡曲に置いていますが、ミュージカル曲や洋楽などにも挑戦します。選曲は花園さんと相談しながら、私が歌いたい曲や、新しく挑戦できる曲を決めていきました」
―――歌舞伎町劇場に立つのは初めてとのことですが、どのような印象を持たれていますか。
藤井「花園さんの舞台で一度観劇したことがあるんですけど、まず新宿のど真ん中に、設備の整った劇場があるということに驚きました。しかも”花道”があるステージというのもなかなかないですし、何よりもステージと客席との距離が近くて、実際の大きさよりも壮大に見える劇場だと思います。他に大きな特徴だと、椅子がフカフカで座り心地が良いところです。
あと驚いたのは、LEDの大型ビジョンがメチャメチャ綺麗で、セットがなくてもセットがあるように見えるぐらいリアルなんです。本番でもいろいろ映像を流したいですが、例えば開演前にミュージックビデオを流してみようと思っています」
―――初めて藤井さんのコンサートを観られる方、そして長年のファンの方、それぞれにどう楽しんでほしいですか?
藤井「今回初めて私のコンサートをご覧になる方には、歌手としての歌声をまずは一番に楽しんでいただけたらなと思いますし、単なる歌のコンサートではない、ダンスやお芝居、そして男役といった”歌謡エンターテインメント”を是非体感して欲しいです。きっと今まで観たことのないジャンルのショーになっていると思います。
長年応援してくださっているファンの方は、きっと”激しく動いている藤井香愛”を初めて見ることになると思うので、そこを楽しみにして欲しいですね(笑)。今まで振り付けこそありましたが、ダンサーさんと一緒にしっかり踊るというのは私にとって大きな挑戦です。
来年の”メジャーデビュー9年目”に向けて、『ホップ・ステップ・ジャンプ』の”ジャンプ”になるような公演にしたいと思っています。今すごく”演歌歌謡男子”が盛り上がっていて、最近になってグループが増えてきて、”演歌歌謡女子”がみんなムズムズしているんです(笑)。演歌歌謡女子も面白いことをやっているんだということを、多くの方に知っていただいて、観に来ていただけるきっかけになったらいいなと思います。そのためにはどんどん楽しいことに挑戦していかなきゃいけないと思いますし、今回の経験を経て歌の表現力に繋げていきたいです」
―――ダンスといえば、演出・構成の花園さんは日舞パフォーマーとして活躍中で、まさに踊りのスペシャリストだと思います。花園さんから学ぶことは多いのではないでしょうか。
藤井「そうですね。私も花園さんの舞台を何度か拝見させていただいて、最初は『すごい! こういう角度から見ると色っぽいんだな』とか、『そういうのを取り入れたいな』といった感じで、勉強のために観に行っていたんですけど、何度か拝見させていただいてるうちに、どんどんファンになっちゃって(笑)。
昨年、中野ZEROホールでの公演に母を誘って観に行ったんです。本当に華やかなステージをやられているので、そのエッセンスを今回分けていただいて、私自身も花園さんのようなステージが出来たらいいなと思っています」
―――先程、当初は花園さんとコラボでの公演を予定したということで、今回は花園さんが演者ではなく裏方として携わっていますが、いずれはおふたりでコンサートやレビューショーをやりたいですよね。
藤井「もちろんやってみたいです。今回の歌謡レビューショーで、私も実力をつけて、花園さんの隣に立っても、決して劣らないぐらいの実力をつけられるように頑張ります」

―――初めて藤井さんのコンサートに行かれる方に向けて、準備して欲しいことはありますか。
藤井「もしよかったらデビュー曲の『東京ルージュ』だけでも予習していただけると、より楽しめると思います。ネタバレのため詳細は言えませんが、デビュー曲を絡めたコーナーを予定しています。YouTubeにMVが上がっていますので、是非チェックしてください!」
―――今回の歌謡レビューショーは、きっと今年下半期で”最大の挑戦”になるかと思いますが、今後こんなことやってみたいことなどはございますか。
藤井「今回のお芝居で表現力がもっと磨けたら、例えば”語り”を交えたライブをやってみたいなと思います。基本的には歌は主軸ですけど、コンサートとお芝居の融合みたいなものをやっていけたらというのはありますね」
―――プライベートについてもお聞きしたいと思いますが、最近のマイブームやハマっていることがありましたら教えていただけますか。
藤井「コロナ禍の時期から”コツメカワウソ”にハマっています! 中でも”ウーちゃん”という大阪の一般家庭で飼われている子が私の”推し”コツメカワウソです。先日ウーちゃんが東京に来るということで、ウーちゃんのオフ会に参加しまして、初めての推し活を経験したからこそ、ファンの方の気持ちがめちゃめちゃ理解できました。イベントで握手をすると”ピクッ”と硬直して固まってしまうファンの方がいるんですけど、ウーちゃんのオフ会で自撮り2ショット撮影することが出来て、ウーちゃんがパッとこっちに向いてヒゲが当たった時、私も”ピクッ”と硬直してしまって、まさにあの時と同じ感覚だったんです(笑)。よくファンの方から『推しとして存在してくれてるだけで幸せ』と言っていただくことあって、歌手としてみなさんに何かを提供できているのかと考えたりすることもあったんですけど、ウーちゃんを通じて”存在自体が幸せ”という気持ちが初めて分かりました」
―――最後に「THE 歌謡 REVUE SHOW!!」に向けての意気込みをお願いします。
藤井「来年のメジャーデビュー9年目に向けて、大きな転機となる公演にしたいと思っています。従来の歌謡演歌ファンの方はもちろんですが、演歌歌謡ファンじゃない方にも楽しんでいただける新しい”歌謡エンターテインメント”を皆さんにお届けできるように、挑戦して頑張っていきたいと思いますので、ぜひ観に来ていただけたら嬉しいです。お待ちしています!」
(取材・文&撮影:冨岡弘行)
プロフィール

藤井香愛(ふじい・かわい)
1988年7月26日生まれ、東京都出身。「2017年徳間ジャパン×ラジオ日本オーディション 歌姫、歌彦を探せ!!」でファイナリストに選ばれ、翌年7月に『東京ルージュ』でデビュー。2022年「第64回 輝く!日本レコード大賞 日本作曲家協会選奨」を受賞。2024年「日本作曲家協会音楽祭」でベストパフォーマンス賞を受賞。今年5月13日に最新シングル「重たい愛でごめん」をリリース。また東海ラジオ「藤井香愛のkawaiiらじお~第六章~」(毎週日曜日あさ5時~)にレギュラー出演中。
公演情報

藤井香愛 THE歌謡 REVUE SHOW!!
日:2026年11月21日(土)12:30/16:00開演
場:歌舞伎町劇場
料:SPECIAL SEAT12,000円[完売] S席7,000円(全席指定・税込)
HP:https://fujiikawai.bitfan.id
問:JPN dance協会 mail:jpn.2021dance@gmail.com
20名限定! S席7,000円→4,800円+カンフェティポイント付き!
