初演の良さはそのままに、ますます華やかにパワーアップしたい　舞台ならではの魅力と見どころを+αした再演

　青池保子の漫画『エロイカより愛をこめて』。1976年の連載開始以来、多くのファンを惹きつけてきた本作は昨年5月に舞台化。そして今年の7月に“Revival+”と銘打ち再演される。続投する中山優貴と村田充に話を聞いた。

中山「長年続いている作品なので、初演は幅広い年代の方が観に来て下さったのが印象的です。青池先生はとても気さくで物腰が柔らかくて。この方が描いているから、色々な方に浸透したんだと思います。演じていて楽しかったです」

村田「普段僕の舞台を観に来てくれる方にも、原作と一緒に歳を重ねてきた読者の方にも喜んでいただけて良かったです。骨太な作品ですが、演出の児玉（明子）先生の手腕が光り、重厚さもありつつエンタメとして昇華できていたと思います」

　お互いが演じる伯爵と少佐の魅力を尋ねると。

村田「優貴はビジュアルが100点だし、柔らかい雰囲気がエロイカにぴったり。優雅な美しさの中に鋭さもあってハマり役だと思います」

中山「充さんは僕らには出せない色気や独自の空気感があります。大人の男の色気をもつ少佐にぴったりですよね」

　“Revival+”の名の通り、今回は初演にシーンを追加した再演＋α版での上演になるという。

村田「原作の良さは壊さず、生身の人間が演じる良さを足していこうと思います。本編に関しては曲も増えますし、僕らの台詞量にも注目して下さい（笑）。詳しくは言えないけど……見どころはカーテンコールです。あと、和合（真一）くんが個性的な人なので、前回と同じ演出でも一番印象が変わると思うから楽しみ」

中山「一癖も二癖もあるタイプだから楽しみですよね。僕の仲間は前回と同じく（杉江）大志くんと、ふっきーさん（藤原祐規）。安心できるし、大志くんがどう暴れるのか楽しみです。エロイカは少佐との対比があればあるほど良さが出ると思うので、華やかさをパワーアップしたい。良いものは残しつつ、どれだけ色濃くできるかがポイントですね」

村田「あくまでも原作へのリスペクトを忘れず、青池先生と原作ファンに失礼のないお芝居をします。楽しんで頂きたいです」

中山「お芝居あり歌ありで盛りだくさん。キャストも変わり、前回とはまた違った感じになると思います！」

（取材・文：吉田沙奈　撮影：立川賢一）

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