西島数博×吉川隆弘のタッグで贈る新たな世界 自分の内側から湧き出てきた表現を大切にしたい

西島数博×吉川隆弘のタッグで贈る新たな世界 自分の内側から湧き出てきた表現を大切にしたい

 ダンスアーティスト・西島数博 演出・振付、ミラノ在住ピアニスト・吉川隆弘共演で贈る『PIANO & DANCE 華麗なる響宴』。数々のコラボレーションで魅了してきた両者が、また新たなステージに挑む。

 「吉川さんとはこれまでモダンアートな雰囲気のステージを多く展開してきましたが、今回は原点に戻りシンプルに彼の演奏とダンスをお見せします。豊洲シビックセンターにイタリア製の貴重なピアノ『Fazioli』があって、それも今回の1つのきっかけになりました。吉川さんが提案してくださった楽曲もドキッとさせる曲目になっていて、きっと新しいクリエーションを目指しての選曲だと思うし、新鮮な気持ちで独自の世界が作れたらと考えています」

 楽曲はベートーヴェンやショパン、モーツァルトをはじめクラシックを中心にラインナップ。ピアノは舞台上で演奏し、様々な舞台で活躍中のダンサー達と共演を果たす。

 「吉川さんの演奏は音だけでなく、ピアノの旋律に合わせて指先が踊っていて、その様子を見てほしい。彼の演奏で踊っていると、ピアノのパワーで踊らされてる感覚があって。それは凄く独特だし不思議で、だからこそやめられないんですよね(笑)」

 キャストには、クラシックバレエ、コンテンポラリー、ジャズの垣根を越えたあらゆる舞台で活躍するダンサー7名が集結。デュオにトリオ、群舞、そして自身のソロまで、多彩なダンスで西島ワールドを繰り広げていく。

 「今回は振付もアカデミックな部分にも立ち返ろうと考えていて、ネオクラシックやコンテンポラリーなどで、シンフォニックな小品集を構想しています。18歳の時パリ・オペラ座でジェローム・ロビンズの小品集を観て、いつかこういう作品を作りたい、と思ったことがありました。演奏はピアノだけで、とにかくおしゃれな雰囲気で飽きさせない。あの時に影響されたイメージを思い出していて、そういう意味でも原点回帰になると思う」

 今改めて原点を追求し、そこで見えてくるものとは――

 「原点というのは自分の中で一番神聖な部分。あれこれ工夫を凝らすというより、自分の内側から湧き出てきた表現を大切にしたい。シンプルイズベストという言葉が今回一番フィットする感覚があります。今こんな時代だからこそ、世の中がシンプルに本当に大切なものは何か根本を見つめ直しつつある気がして。お客様にはダンサーとピアノの共演を目で見て聴いて、ぜひそのままをシンプルに感じ取ってもらえたらと思っています」

(取材・文:小野寺悦子 撮影:平賀正明)

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プロフィール

西島数博(にしじま・かずひろ)
宮崎県出身。3歳より伊達バレエ団・バレエスクールにてバレエを学ぶ。18歳で渡仏し、フランスカルポー賞国際バレエコンクール 第1位受賞後、ヨーロッパ数ヵ国の100回を超える舞台に出演。帰国後、スターダンサーズバレエ団にてピーターライト版『コッペリア』、『くるみ割り人形』、『ジゼル』やバレエ『ドラゴンクエスト』等に主演の他、世界を代表する振付家バランシンやフォーサイス等の作品に出演。TBSドラマ『池袋ウエストゲートパーク』出演から芸能界でも活動。近年は、自らプロデュースするジャパン・ダンス・イノベーションを立ち上げ、多彩な活動を展開。

公演情報

PIANO & DANCE 華麗なる響宴

日:2022年12月7日(水)19:00開演(18:30開場)
場:豊洲シビックセンターホール 5F
料:S席9,000円 A席8,000円(全席指定・税込)
HP:https://ameblo.jp/nishijima-kazuhiro/
問:PIANO&BALLET mail:pianoandballet2022.12.7@gmail.com

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