
400年前の日本とベトナムを舞台に男女が織りなす愛の物語、ミュージカル『アニオー姫』~ Hẹn gặp lại 再び~が9月に上演される。長崎の商人・荒木宗太郎役に田代万里生と小野田龍之介、ベトナムのアニオー姫役には音くり寿とドー・ファン・ザ・ハンというWキャストで挑む。
小野田「オペラ『アニオー姫』を拝見し、日本とベトナムの美しい絆や力強いエネルギーを受け取りました。どのように日本語でミュージカル化されるのか、可能性しか感じません」
田代「ずっと『和物の新作ミュージカルをやりたい』と言い続けてきたので、本当に嬉しいお話でした。僕も生まれが長崎で、宗太郎と縁を感じられる部分が多くワクワクしています」
音「多くの方々が夢や希望を胸に、物語を届けるために動いているこのプロジェクトに感動し、参加できる喜びを感じています。先日ベトナムを訪れた際、現地の人々の温かさを感じ、素敵な国だなと思いました」
ハン「(日本語で)オーディションの結果を電話で受け『合格』と聞いた時、私は感激して泣き出してしまいました。感謝と光栄な気持ちでいっぱいでした!」
総監督・演出は大山大輔、台本と作詞は、大山とハー・クアン・ミン、作曲はチャン・マィン・フンが手掛け、製作の真っ最中だ。
小野田「史実を元にした作品ではありますが、どの世代もカジュアルに楽しめる作品になる予感がしています」
田代「オペラ版の作曲も担当されたフン先生のスコアを一部いただき、『こういう音楽か!』と新鮮でした。今後上がってくる楽曲も楽しみです」
音「ソロ曲『Dan Bau ~ふるさとの響き~』を歌うにあたり、ベトナムの方が作った曲を日本語で歌うということで、フン先生にもご確認をいただきました。今後もすり合わせを重ねてより良いものを作れたらと思っています」
小野田「ハンちゃん、フン先生はどんな方ですか?」
ハン「(日本語で)フン先生はベトナムでとても有名です。優しくていい人です。(英語で)先生の音楽は表現力豊か、そしてエモーショナルで、楽曲と役の感情に繋がりを感じられます」
ハンさんはこれから日本に滞在し、稽古に臨むという。
ハン「日本に来て、桜の写真をたくさん撮りました。(日本にいる間に)桃が食べたいです」
音「とてもおいしいですよ!」
田代「ぜひ、旬で美味しい桃を召し上がってください!」
ハン「チーム全員で作り上げたものを、お客様にお届けできる日を楽しみにしています」
音「個性豊かな先輩方が揃っていて緊張しますが、全員集合する日が待ち遠しいです」
田代「ハンちゃんがこれから日本で学ぶ姿は、アニオー姫とも重なるはず。たくさんインスピレーションをいただきたいです」
小野田「ハンちゃんは我々にとって、とてもありがたい存在になると思います。日本の文化や食を楽しんでくださいね!」
(取材・文:木下千寿 撮影:平賀正明)


田代万里生さん
「私が大切にしているのは、『車を運転している時間』です。
自分1人になれる貴重なひとときでもあります。移動中にデモ音源を聴いたり、ふとした瞬間にアイデアが浮かんだりすることも多く、創作にもつながっています。目的地までの距離が長いほど、その時間をじっくり楽しめるのも魅力のひとつです」
小野田龍之介さん
「私が大切にしているのは、『風にあたる時間』です。
仕事柄、稽古場や劇場にいる時間が長く、外でのシーンでも室内で過ごすことが多いため、気づくと自然や風を感じる機会が少なくなってしまいます。だからこそ、自宅のバルコニーで風にあたったり、露天風呂に入ったりして、意識的に外の空気を感じる時間をつくるようにしています。心と体がゆるむ、大切なリセットのひとときです」
音くり寿さん
「私が大切にしているのは、『だべる時間』です。
家族や友人と、時間が経つのも忘れダラダラとりとめもないおしゃべりにお腹を抱えて笑ったり、泣いたり……かけがえのない時間です。心のエネルギーチャージにもなりますし、リラックスしているからこそ本音で語り合えちゃったりもするし。歳を重ねれば重ねるほどそういう時間や人間関係を大切したいと思うようになりました」
ドー・ファン・ザ・ハンさん
「私が大切にしているのは、『ミュージカルやオペラ、バレエなどの舞台芸術を鑑賞する時間』です。
小さい頃から家族と一緒に芸術に触れる機会が多く、その習慣のおかげで自然と身近なものになっていきました。普段は学校での勉強や稽古に多くの時間を使っているため、劇場で舞台芸術を鑑賞する時間は、自分にとって小さな『心が解放される時間』のような存在であり、完全に芸術の世界に没頭できる大切な時間です。最近では、ベトナムでバレエ『ロミオとジュリエット』を観る機会があり、言葉を使わず、身体の動きと音楽だけで感情や物語を表現する力にとても感動しました。その経験は私に大きな刺激を与えてくれて、自分自身が舞台でどのように繊細でリアルに感情を表現できるか、改めて深く考えるきっかけにもなりました」
プロフィール

田代万里生(たしろ・まりお)
東京藝術大学音楽学部声楽科テノール専攻卒業。2003年『欲望という名の電車』でオペラデビュー。2009年『マルグリット』でミュージカルデビュー。以降、ミュージカルをはじめ様々な舞台で活躍中。第39回菊田一夫演劇賞を受賞。

小野田龍之介(おのだ・りゅうのすけ)
2011年、シルヴェスター・リーヴァイ国際ミュージカル歌唱コンサート・コンクールでリーヴァイ特別賞を受賞。主な出演作に、ミュージカル『レ・ミゼラブル』、『ミス・サイゴン』、『メリー・ポピンズ』など。

音くり寿(おと・くりす)
2014年に宝塚歌劇団へ第100期生として入団。2015年に花組へ配属され、海外ミュージカルを含む多彩な作品で主要な娘役として活躍。2022年に宝塚歌劇団を退団。以降、ミュージカルをはじめ舞台を中心に活動するほか、ディナーショーなども行っている。

ドー・ファン・ザ・ハン
2022年、ミュージカル『不思議の国のアリス』(トゥイードル・ディー)でデビュー。2023年、アジア芸術フェスティバル 声楽部門銀賞を受賞。ベトナム国立音楽院声楽科に首席合格。
公演情報
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ミュージカル『アニオー姫』~ Hẹn gặp lại 再び~
日:2026年9月12日(土)~27日(日)
※他、プレビュー公演あり
場:KAAT 神奈川芸術劇場〈ホール〉
料:レギュラー(平日) SS席15,000円 S席13,000円 A席10,000円 B席5,000円
ピーク(土日祝日・千穐楽) SS席16,000円 S席14,000円 A席11,000円 B席6,000円
※他、プレビュー公演価格あり。詳細は下記HPにて(全席指定・税込)
HP:https://musical.anio.jp
問:「アニオー姫」実行委員会事務局 mail:info-musical@anio.jp
