人間界と妖精界を巻き込む楽しいコメディがバレエになってステージへ　NBAバレエ団の『真夏の夜の夢』　4年振りの再演！

　シェイクスピアの『真夏の夜の夢』は、演劇としてだけでなくこれまで何度も映画化されているが、バレエ版も存在する。最初はニューヨーク・シティ・バレエ団へジョージ・バランシンが振り付けた1962年版で、その後、何人もの振付家が手掛けてきた。この初夏にNBAバレエ団が上演するのは、現代の振付家 クリストファー･ウィールドンの手によるもので、2013年にNBAバレエ団が日本初演をし、その後も2度再演しているバージョンとなる。

　主役である妖精の王 オベロンと王妃 ティターニアは、宮内浩之・山田佳歩と刑部星矢・渡辺栞菜のWキャスト。過去2回の上演でもオベロンを踊っている宮内に対して、他の3人は今回が初めての参加で、フレッシュなキャストだといえるだろう。

刑部「前回上演した後に入団したのですが、それ以前から『NBAの“真夏”はいい』という評判は聞いていました。それだけに今回の上演は嬉しいニュースで、どこかに絡めたら良いなと思っていたら、まさかのオベロン。とても興奮しています」

渡辺「私の入団はそれより後で、過去の舞台は映像で拝見しています。今回主演をさせていただくわけですが、これが初めてなんです。話をいただいたときはビックリしましたが、みなさんを引っ張っていけるように頑張りたいと思います」

　初めて『真夏の夜の夢』に挑む2人だが、ペアとしては過去にも何度か組んでいるため、すでに息は合っているようだ。

刑部「『海賊』のパ・ド・ドゥが最初でしたね。さすがにその時は緊張しましたよ」

渡辺「それから何度か一緒する機会があって、4月公演『Grace& Speed 2024』の『交響的舞曲』でもペアを組みます」

　そしてなにより楽しみなのは、演劇ではなく、バレエ版ならではの魅力だろう。

渡辺「バレエ版の中でも、今回のウィールドン版は、妖精たちがとても細かいステップで踊るシーンがあるんです。私はステージで踊っている側ですが、そこから飛び出して客席から観てみたいと思うほどです」

刑部「振付としては結構ハードな方だと思いますが、オベロンとティターニアは王と王妃ですから、威厳と貫禄があってゆったりとしています。最後の難しいパ・ド・ドゥはほっこりした気分でお帰りいただけるかなと思います」

　ダブル・ビルとしての今回。もう1作品はジョージ・バランシン振付の『セレナーデ』。奇しくもバランシンに縁がある2作品が並ぶこの公演、是非劇場で体験したい。

（取材・文：渡部晋也　撮影：友澤綾乃）

刑部星矢さん
「最近、バイクの免許を取ったので、バレエ団への通勤が快適になりました。今までは原付で、身体が原付の中に収まらず大変でした。一緒にツーリングキャンプしたい方、募集中です！」

渡辺栞菜さん
「最近お引越しをしたので、それに合わせてインテリアも新しくしました！　家具屋さんを色々見に行ったのですが、とても素敵なカーテンと出会い、疲れて家に帰った時も、そのカーテンをみるだけで気分が上がります。身の回りの物を新しくすると気分も心機一転し、これからも頑張ろうと思えます！」

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