TVアニメ化も決まった「小説家になろう」発の大人気作が初舞台化! 今世こそのんびりしたい元英雄の、望まぬヒロイック・サーガストーリー

TVアニメ化も決まった「小説家になろう」発の大人気作が初舞台化! 今世こそのんびりしたい元英雄の、望まぬヒロイック・サーガストーリー

 日本最大級のWeb小説投稿サイト「小説家になろう」発、シリーズ累計90万部突破の大人気作が“できステ”として初舞台化する。
 物語は、今世こそのんびりしたい元英雄の、望まぬヒロイック・ファンタジー作品。神の恩恵『ギフト』を得られず、出来損ないと呼ばれた主人公・アレン。しかし彼の正体は、前世の記憶と力を持つ元英雄。英雄生活に疲れ果てた経験から、実家から追放されたのをいいことに自由気ままな旅を始めようとするが、途中で元婚約者の暗殺未遂に遭遇。最強ゆえに陰謀に巻き込まれていく。
 作品を代表して、元英雄のアレン役・中村嘉惟人と、ヒロインのリーズ役・込山榛香に話を聞いた。

原作に忠実に作り込まれた衣裳に感激!

―――まずは原作やコミックスを読んだ感想をお聞かせください。

中村「出演が決まって、どうやってこのキャラクターを演じようかなと思いながら読んでいましたが、面白くてどんどん普通に読んでしまいました。アレンの目線になってくると、力の強さってなんだろうなって思って、それはやっぱり優しさですよね。優しさがすごく大切な部分だと思いました」

込山「私は電子コミックに掲載されていてタイトルは知っていた作品だったので、今回お話をいただいてすごく嬉しくて! 次はどうなるんだろうと、毎日読むことがとても楽しみになって、初めて課金したのがこの作品です!(一同驚き)
 家族に報告したらちょうど読んでいて、めちゃくちゃ喜んでくれました」

―――台本はこれからとのことですが(取材時は2月上旬)、役どころについて、何を意識して演じようと考えていますか?

中村「アレンにはすごく惹かれます。彼は優しくて気ままに暮らしたい願望があるのに、誰かを守りたい、誰々をこうしたいみたいな強い信念も持っていて、そんな部分をしっかり受け止められたらと。優しい部分と信念を持ってる部分、この2面をしっかり出すことが大切かなと思っています。
 主役だけど主役っぽくないというか、キャラクターひとりひとりがピックアップされているので、それにどう関わっていこうかと考えているところです。お互いに良い化学反応が起きれば嬉しいです」

込山「リーズは可愛いけど芯の強さがある、とてもしっかりしたキャラクターです。芯の強さと守りたいって思う力、可愛さとかっこよさを出せたらいいなと思っています。
 アレンくんが主人公だけど主人公らしくないので、逆にリーズはもろヒロインでいたいなっていう気持ちです。隣にいるヒロインがしっかりヒロインだったら、アレンくんが自由気ままに見えるし楽しめるかなと」

中村「お願いします!」

込山「頑張ります! 私自身、舞台の経験はありますが、2.5次元作品は初めてになります。元々漫画やアニメが大好きで、ずっと挑戦してみたいと思っていたので、今はリーズの1コマ1コマを見ながら表情を研究しているところです。衣装も細部まで作り込まれていて、可愛いリーズを忠実に再現できるよう頑張ります」

中村「すごいよね。しかもイヤリングとか装飾品が多くて、本番忘れないようにしなきゃ(笑)」

―――本日はビジュアル撮影の合間に取材をしております。撮影はいかがでしたか?

中村「自由にやらせてもらって、すごく楽しかったです。これがどんなビジュアルになっていくのか楽しみです。大きい剣を扱うことが初めてなので、稽古までに筋トレして、扱い方や見せ方をしっかり研究します!」

―――込山さんは撮影前でしたが、色々な表現ができそうな衣裳ですね。

込山「コミックのリーズがめちゃくちゃ可愛いんです。普通に立っているだけなのにポージングしてるみたいな立ち方をしている女の子なので、その可愛さを出せたら。
 ピンクとか青は漫画の世界では可愛いけど現実世界で見たらどうなんだろう、私は似合うのかな、みたいな不安もありましたが、アレンくんがそのまま飛び出したみたいに再現度がすごくて。
 あとノエルの耳はどうするんだろうとか、早くキャラクター達に会いたいです」

中村「リーズの衣裳もすごい似合ってる! 綺麗ですよね。みんなに会うことが本当に楽しみです」

自分たちもお客様もワクワクしてもらえる作品に

―――見どころだと思うシーンをお聞かせください。

中村「普段優しいアレンが豹変するシーンがあって、そこは僕自身の見どころとして観ていただきたいですね。いつも優しいアレンから気持ちがぐちゃぐちゃっとしたところを表現したくて、その変わり具合というか、アレンどうなっちゃうの?みたいな。そこは楽しみにしていてください」

―――お話ししている姿がとってもアレンに見えてきます!

込山「めっちゃわかります!! 気取らない自由な感じがアレンくんって思いました」

中村「ほんとですか!? 結構緊張しててガチガチなんですけど(笑)。
 実は原作を読んでて、なんか自分っぽいというか、考え方がすごく似ていて素に近い印象があります。僕自身、こういう役を演じたことが無かったのですごい楽しみなんです。本番に向けてスケールアップしていきたいです」

―――込山さんはいかがですか?

込山「コミックはこんなにポンポン話が進んでいくのかと、ストーリー展開が早いんです。こんなにたくさんの濃密な作品のどこをブラッシュアップして舞台になるのか、それがとても楽しみですし見どころです。
 キャラクターそれぞれの個性も素敵で再現度が高いので、そのステージに立つ私たちもめちゃくちゃ楽しみです。すごく綺麗なんだろうなって思います。私の中で過去1番、可愛い王道のヒロイン役を演じさせていただくので、ファンの方にも期待して欲しいと思います」

中村「ワクワクするよね。お客様もワクワクしてもらえる作品になると思います!」

舞台からアニメへ、そして原作もまた盛り上がる循環を作りたい

―――能力の“ギフト”がキーワードですが、それにちなんで、ご自身が手に入れたいギフト(能力)を伺いたいです。

中村「僕はすごいロングスリーパーなんです。休みの日は13時間とか寝ちゃうんですよ。もったいないことしてるな~って思うんで、睡眠時間を短くして、いろんなことにあてたいです。
 そのギフトはなんていう名前ですかね、ショートスリーパーで体力回復できるギフト⁉」

込山「私は逆にショートスリーパーなんですよ。3~4時間睡眠の人間で」

中村「え~交換したい!」

込山「そのギフトは持っているので(笑)、そうですね、ちょっとだけ5分前とか時間を巻き戻せるギフトかな。こうしとけば良かったみたいな、細々したことができますよね。趣味とお仕事で競輪とポーカーをやらせていただいていて、ちょっと後悔があるんです」

中村「あれ、ちょっとリーズのイメージと違う!?」

込山「(笑)。変えたり違う予想をしてみたりとか、よく5分前に戻りたいって思うので」

―――リーズは現実的なギフトでした。ありがとうございます。
 では話を戻して、中村さんは主演としてどのようなカンパニーを目指しますか?

中村「今回の座組みに関しては、まとめていきたいとか、いい意味であまり思ってなくて。キャラクターの個性が強いので、個々を伸ばしていくような座組みにしたいと思っています。
 僕自身も含めて、役者だからできることをどんどん伸ばしていくことが、この作品の自由度に繋がってくると思っています。自由に楽しく、稽古中から自分がやりたいことを提示し合えるような座組であったらいいなと。
 僕は喋ることが好きなので、役作りのことや希望をみんなと喋って汲み取って、みんながやりやすいような形でやってもらう。それを受けるのが今回のアレンの仕事でありキャラクターだと思うんで、しっかり相手を見ながらお芝居できたらいいなと思います」

―――では最後に意気込みをお願いします。

込山「リーズのお話をいただいた時から、フィッティングもビジュアル撮影も全部が楽しみでした。初めての2.5次元作品で、ワクワクがずっと止まりません。稽古も本番もリーズらしく、芯の強さを持って挑みたいと思います」

中村「僕自身、2.5次元作品の主演は初舞台以来です。務まるのか心配しましたが、出演者や関係者の皆さんにお会いすると、みんな気さくでいい人たちばかりで、本当にこの作品にふさわしい人たちが集まっていると感じました。
 “楽しくやる”が1番の目標で、そうすればみんなが楽しくできて、お客さまも楽しめる。観に来た方が来て良かった、アニメも始まるから見たいねって、じゃあ漫画も買おうってなってくれることが理想です。それを目指して頑張ります」

(取材・文&撮影:谷中理音)

プロフィール

中村嘉惟人(なかむら かいと)
1998年4月5日生まれ、愛知県名古屋市出身。NHK教育テレビ「天才てれびくんMAX」てれび戦士、スーパー戦隊シリーズ『手裏剣戦隊ニンニンジャー』松尾凪/キニンジャー役で注目を集める。代表作に、舞台『ホイッスル! BREAK THROUGH-壁をつき破れ-』主演、『ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE』シリーズ、『おおきく振りかぶって』シリーズ、ミュージカル『時をかける少女』などがある。

込山榛香(こみやま はるか)
1998年9月12日生まれ。千葉県出身。AKB48のメンバーとして、CMやドラマ・映画・舞台など幅広く活躍中。近作に、ILLUMINUS 舞台『純血の女王』2022主演、『星よ女王に堕つ』主演など。2024年2月公開の映画『鈍色ショコラヴィレ ビエンナーレ』に出演中。

公演情報

舞台『出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした』

日:2024年3月20日(水・祝)~24日(日)
場:CBGKシブゲキ!!
料:最前列(S席)13,500円
  一般席(A席)6,800円(全席指定・税込)
HP:https://tobooks.jp/dekisokonai-stage/
問:TOBOOKS
  mail:dekisokonai.stage@gmail.com

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