ILLUMINUSによる「誰も救われない、誰も報われない物語」をキャッチコピーに、血塗られた実在の悲劇をモチーフにして描かれる“女王ステ”シリーズ。その男性俳優版“王ステ”シリーズの第5弾『蒼穹の王』が、過去最大規模となるIMAホールにて上演される。主演に選ばれたのは、人気バンド・DISH//のメンバーとしても知られる矢部昌暉だ。
「実は僕自身がこのシリーズのファンで、舞台『風が強く吹いている2023』で演出の吉田武寛さんとご一緒した時から、“王ステ”シリーズにいつか出てみたいと思っていました。元々歴史が好きなのですが、史実を元にしたダークな世界観と、いい意味で“中二病心”をくすぐられる感じがたまらないです。衣装やメイク、音響・照明、ダンスに殺陣なども相まって、総合的なエンタメとして惹かれる作品です。“風つよ”では役者がやりたいように自由にやらせてくださる印象だった吉田さんですが、このシリーズは脚本もご自身が書いていらっしゃるので、ぜひビシバシ指導していただき、世界観にどっぷり浸らせていただきたいと思います」
舞台でも活躍中の矢部だが、アーティストとして、役者としての自身の在り方に違いはあるのだろうか。
「意識して変えているところは特にはないです。どちらも生のパフォーマンスをお客さまに届けることが主軸なので、逆に似ているとすら思っているし、だからこそどちらも好きでやっているところもあります。舞台では与えられた役を演じていますが、アーティスト活動をしている時も、ある意味でお客さまが求めている“矢部昌暉像”を演じている部分もあるかもしれません……。なかなか100%素の自分は見せられなくて(笑)」
ビジュアル撮影では共演者の鵜飼主水から熱心に殺陣指導を受けながら挑んだそう。人見知りなのだと照れ笑いしながらも、座長として意気込みは十分の様子。
「仲良くなると第一印象と違うと言われがちなんです。でも、この座組には何人か知り合いがいて心強いですし、今日初めてお会いした鵜飼さんも優しく殺陣を指導してくださって安心しました。大好きなシリーズで主演をやらせていただけるということが嬉しくて、僕自身がワクワクしているので、きっといいものを届けられるんじゃないかという自分の中での勝手な自信があります。ぜひ僕を信じて、劇場に楽しみにお越しいただけたらと思います」
(取材・文:通崎千穂)
プロフィール
矢部昌暉(やべ・まさき)
1998年1月9日生まれ、東京都出身。2010年より2年間NHK教育テレビ『天才てれびくん』に出演。2011年にDISH//を結成し、2013年にメジャーデビューする。近年の主な出演作に舞台『青山オペレッタ』、『私立探偵 濱マイク- 我が人生最悪の時-』、『風が強く吹いている』、『七人のおたくTHE S TAGE』、『ロミオとジュリエット』などがある。
公演情報
舞台『蒼穹の王』
日:2024年2月24日(土)~28日(水)
場:IMAホール
料:S席9,500円 A席8,500円
B席7,500円 車いす席7,500円
※他、特典付チケットあり。詳細は団体HPにて(全席指定・税込)
HP:https://www.kingstage5.net/
問:ILLUMINUS mail:info@illuminus-creative.net