バルスキッチン主宰・前野祥希がガールズ演劇の概念を覆す! 舞台『志立彩色女学院アイドル科』9月に再演決定! 

バルスキッチン主宰・前野祥希がガールズ演劇の概念を覆す! 舞台『志立彩色女学院アイドル科』9月に再演決定! 

 今年5月に上演された舞台『志立彩色女学院アイドル科』が早くも再演決定! 脚本・演出を手掛ける劇団バルスキッチンの主宰・前野祥希は、従来のガールズ演劇の在り方そのものに問題提起している。

 「どんな作品でもお客様に楽しんでもらえているならそれでいいとは思っているものの、『応援している女の子が頑張っているから』という気持ちだけで来てもらうのはタレントのファンへの甘えだなと思って。でもタレントには、意識だけでもいいから『演劇として面白いから、自分のパフォーマンスを自信を持って提供したい』と思ってもらえる作品にしたいです。笑ってもらえる、じゃなくて笑わせる舞台を目指して初演を行いました。手前味噌ですが、お客様の反応は良かったと思います(笑)」

 前野自身、役者時代には多少なりともフラストレーションがあったという。

 「作品が面白くないとお客様を呼びづらい、それでもチケットを売らないといけないジレンマがありました。そこで、面白いと思うものを自分が責任をもって作ろうと思い劇団を立ち上げました。演劇はテレビや映画に比べて興味を持ちづらいジャンルなので、親しみやすいライトなコメディを作風に活動しています」

 劇団員は役者のみではない。それぞれが得意分野で力を発揮し、舞台をベースにイベントや映画・WEB CMの制作など精力的に活動している。今作のスタッフも劇団員が多い。

 「稽古中にいいなと思ったことは反映していきます。メインとは別の衣装を着せたい、急遽小道具を足したいと思ったら、劇団の持ち衣装や倉庫に眠っている小道具などで柔軟に対応できるのは強みです」

 盤石の布陣で行われる再演。前野は最後にこう意気込んだ。

 「世の中にあるガールズ演劇よりは面白い作品にしたいと思います。強気すぎますか?(笑) 演劇作品は好き嫌いがあって当然で、それでこそ芸術だと考えています。作る側も好き嫌いをちゃんと言って作っていった方が、ハマらない人がいても、すごくハマってくれる人もいると思うんです。その中でコメディというジャンルを軸にまず笑える作品を目指しながら、歌やダンスで視覚的に、聴覚的にも楽
しめる作品にしていくつもりです。きっと観終わった後にはお腹がいっぱいになっていると思います。色々申し上げましたが、『誰が1番可愛いかな~』と楽しんでもらうだけでも勿論OKですよ!」

(取材・文:通崎千穂 撮影:友澤綾乃)

勝負の日に身に着ける、勝負色はありますか?

 「やっぱり赤ですかねー。勝負って感じがしますよねー。……でも勝負の日ってどんな時だろう? つまり大事な日? ……となるとスーツとかジャケットになりますよねー。……赤のジャケット……カズレーザー……? ……すいません。好きな色は緑です。……でも赤の服も緑の服も持ってません、妻に似合わないって言われて捨てました」

プロフィール

前野祥希(まえの・よしき)
1991年3月23日生まれ、千葉県出身。高校卒業後、役者として舞台やCM・映画などに出演。2015年、初のプロデュース舞台で脚本・演出デビュー。2017年に劇団バルスキッチンを旗揚げし、高島平に設立した「バルスタジオ」を中心にさまざまな舞台を上演している。近年の主な脚本・演出作品に、『歌舞伎町シュガーナイト』、『ほぼほぼ心霊スポット』、『どぎまぎメモリアル』、『夢ぼくろファンタジア』など。

公演情報

舞台『志立彩色女学院アイドル科』

日:2023年9月13日(水)~18日(月・祝)
場:バルスタジオ
料:詳細は公式HPをご確認ください
HP:http://www.finepromotion.co.jp/saisyoku/
問:バードランドミュージック
  mail:info@birdlandmusic.co.jp

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