チャイコフスキー三大バレエを欲張りに楽しむ 総勢80名のダンサーで描く若き音楽家の物語

チャイコフスキー三大バレエを欲張りに楽しむ 総勢80名のダンサーで描く若き音楽家の物語

 チャイコフスキー三大バレエを、若きチャイコフスキーの旅を通して描く「Voyage De Tchaikovsky TOKYO 2023」。2021年に福岡で初演を迎えた話題作で、この夏東京に会場を移し、キャストも新たに再演を行う。

 「クラシックバレエとコンテンポラリーダンスの両方のエッセンスを取り入れ、より観やすく構成しています。チャイコフスキーの最高の音楽と共に、いろいろな踊りをみなさんに楽しんでもらえたら」というのは、振付・構成・演出の遠藤康行。1幕は『くるみ割人形』より、2幕は『眠れる森の美女』より、3幕は『白鳥の湖』よりと1幕ずつ組み合わせ、お馴染みの古典の新たな魅力を提案していく。

 ゲストには元パリ・オペラ座バレエ団契約団員の二山治雄、新国立劇場バレエ団の池田理沙子と木下嘉人、東京バレエ団の秋山瑛と池本祥真と、豪華ダンサー勢が顔を揃えた。

 「若きチャイコフスキーを旅に誘うのが二山君。彼は柔軟性のあるダンサーで、マジシャン、カラボス、ロットバルトと、全編を通して狂言回しの役目を果たします。『眠れる森の美女』はコンテンポラリー作品で、オーロラを池田さん、王子を木下さん、『白鳥の湖』はクラシックで、黒鳥を秋山さん、王子を池本さんに踊ってもらいます。みなさんこれまでご一緒したことがある方々で、役に似合いのダンサーにお願いしました」

 プロダンサーに加え、ジュニアダンサーも舞台に登場。いずれもオーディションで選ばれた精鋭揃いで、国内外のコンクール優勝者を多く含むという。

 「ジュニアは群舞だけでなく、ソリストとしても出演します。留学生もいれば、ジュニア・カンパニーに所属する子もいたりと、プロ顔負けの実力者揃い。もともとこのプロジェクト発足のきっかけに、地域のジュニアを育てたい、プロと同じ舞台を踏ませたい、という目的がありました。今後は他の地方でも上演していき、そこからまた若手が育っていけばと考えています」

 ジュニアは総勢80名。プロと共に舞台に立ち、チャイコフスキーの世界を作り上げていく。

 「プロはもちろんジュニアのダンサーのクオリティも非常に高く、その仕上がりをぜひご覧いただけたらと思っています。ストーリー展開をスピーディーにし、古典のエッセンスを凝縮しています。振付や構成も含め、こういう解釈もあるんだ、と楽しんでもらえたら嬉しいですね」

(取材・文:小野寺悦子 撮影:友澤綾乃)

プロフィール

遠藤康行(えんどう・やすゆき)
1991年、スターダンサーズ・バレエ団入団。ロビンス、チューダー、バランシン、ピーター・ライト、フォーサイス、マクミラン、鈴木稔作品などに主演。1998年、村松賞受賞。同年、宮本亜門ダンス公演主演。1999年、ベルギー「シャルルロワ・ダンス」入団。2005年、フランス国立マルセイユ・バレエ団にソリストとして入団、リハーサル・ディレクターを兼任。自作が多数同バレエ団レパートリーとなり、マルセイユ・フェスティバル、オランダJULI DANCEフェスティバル、ドイツ・ミュンヘンダンスフェスティバルなどにて上演。2013年、「JAPON d ance p roject」をモナコ公国に結成。フランスのカンヌにて旗揚帰国国後、Endo-Ballet- エンドウバレエ主催。2015年より『横浜バレエフェスティバル』の芸術監督に就任。2018年、ドイツ・ドレスデン・パルッカダンス大学の為に振付。同年「Youth Dream Support Project」の芸術監督に就任。2019年、白井晃演出、一柳慧音楽のダンスシアター作品に振付。同年新国立劇場バレエ団『DANCE to the Future』のアドバイザーに就任。2020年より桜美林大学 非常勤講師を務める。現在、日本・ヨーロッパを中心に活動している。

公演情報

Voyage De Tchaikovsky チャイコフスキーの旅 TOKYO 2023

日:2023年8月29日(火)17:00開演(16:15開場)
場:かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
料:SS席9,000円 S席7,500円 バルコニー席6,000円(全席指定・税込)
HP:https://ydsp.jp/voyagedetchaikovsky/
問:Youth Dream Support Project事務局 mail:info@ydsp.jp

Advertisement

インタビューカテゴリの最新記事