きっと新しい『アルジャーノンに花束を』になっていく 全世界が涙した不朽の名作、感動の傑作舞台が帰ってくる!

きっと新しい『アルジャーノンに花束を』になっていく 全世界が涙した不朽の名作、感動の傑作舞台が帰ってくる!

 32歳にして幼児並みの知能しかなかった青年が、画期的な手術により天才へと変貌することによって“本当の幸せとは何か?”を問いかけた、ダニエル・キイス作『アルジャーノンに花束を』。そのミュージカル版が浦井健治を9年ぶりに主演に迎え、5回目の上演を果たす。今回初参加する東山義久が、新たなカンパニーで作る作品への想いと意欲を語ってくれた。

 「2006年の日本初演から上演の度に観てきましたが、作・演出の荻田浩一さんの健治に対する愛が溢れた作品だと感じていました。キャストたちも主人公のチャーリイ・ゴードンに対してぐっと気持ちを集めていて、当時の健治の代表作になりましたよね。矢田悠介くん主演も素晴らしかったですし、純粋に良いミュージカルだと思います。

 今回の再演で一番大きいのは、9年ぶりに健治がチャーリイとして帰ってくること。彼とはかつて共演経験がありますが、そこからの歳月で彼が培ってきたものはとても大きいでしょうし、僕は僕で培ってきたものがある。健治のチャーリイをできる限り支えたいし、それが今回、僕がストラウス博士をはじめ、チャーリイに対して父性を表す幾つかの役柄を演じる意味だと思っています。

 今回は演出を上島雪夫さんが担当されますから、また新しい『アルジャーノンに花束を』になっていくと思います。荻田さんのオリジナル演出の魂、良いところは大切にしつつ、上島さんの演出とのコラボレーションも楽しんでいただけたら。劇場もかなり大きくなりますし、踊れる人も多い陣容ですから、動きも増えてくると思います。現場で色々ご相談しながら作っていきたいです。

 上島さんが振付家として活動されていた頃、十数年前にはよくご一緒していましたが、それは僕がほぼダンスだけしかやっていない時でした。上島さんはその後たくさん演出もされるようになったので、あの頃の上島さんではないし、僕もあの時の僕ではない。そういう意味でも再会できるのが凄く楽しみです。

 この3年間でたくさんの舞台が止まったのをはじめ、様々な困難に直面したことで“この世界にエンタメは絶対に必要だ”という信念を自覚できたと思います。3年前よりも舞台に向かう意識が大きく変わりました。この日々を糧に様々な作品に挑戦していきたいので、まずはこの作品が描いている“本当の幸せとは何か?”を、丁寧に作っていきたいと思います。是非楽しみにしていて下さい!」

(取材・文:橘 涼香 撮影:友澤綾乃)

プロフィール

東山義久(ひがしやま・よしひさ)
大阪府出身。大学卒業と同時にミュージカルで初舞台。2000~2001年、『エリザベート』のトートダンサーで注目を集める。2003年、「DIAMOND☆DOGS」を始動し、リーダーとして出演の他、構成・総合演出も手掛ける。2013年には肉体の可能性を追求する新カンパニー「BOLERO」を立ち上げるなど、多方面に活躍の幅を広げている。2022年、『ミス・サイゴン』では主演・エンジニア役を個性豊かに務めて絶賛を博した。主な出演に、『CLUB SEVEN 20th Anniversary』、ミュージカル『The View Upstairs -君が見た、あの日-』、『夜想曲-ノクターン-』、『ALTAR BOYZ』シリーズ、『CLUB SEVEN ZERO Ⅲ』、『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stageシリーズなど。

公演情報

ミュージカル 『アルジャーノンに花束を』

日:2023年4月27日(木)~5月7日(日) ※他、大阪公演あり
場:日本青年館ホール
料:S席13,000円 A席11,000円(全席指定・税込)
HP:https://www.algernon-musical.com/
問:Mitt tel.03-6265-3201(平日12:00~17:00)

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