耳なじみのある楽曲を通じ、アーティストたちの個性を堪能 フルオケの生音を感じながら、ライヴで音楽を届ける幸せ

耳なじみのある楽曲を通じ、アーティストたちの個性を堪能 フルオケの生音を感じながら、ライヴで音楽を届ける幸せ

 先人たちによって生み出された名作ミュージカルや映画の楽曲を、日本を代表する交響楽団とビッグバンドによる混成スペシャル・オーケストラの演奏にのせ、一流の歌い手たちが歌い上げる。そんな心躍る公演が、22年9月から23年1月にかけ全国8都市で開催される。1公演目を終えたばかりのアーティスト、May J.は興奮冷めやらぬ表情で当日を振り返った。

 「地元の神奈川で、フルオーケストラでライヴができるというのは、私にとってスペシャルなことでした。もちろん緊張しますし、気を付けたいと思うポイントもたくさんあるのですが、本番になるとアドレナリンが出て(笑)、とにかく楽しかった! 指揮者の河合(尚市)さんやオケの皆さんと信頼し合えたという感覚もあり、まるでご褒美のような、至福の時間でした」

 貴重なフルオケとの共演では、大いに刺激を受けているそう。

 「リハで皆さんと合わせて、間の取り方やテンポなど細かな調整をして詰めていくのですが、お客様が入った本番は、やっぱり空気がまったく変わるんです。せっかくなので、それも楽しみにしたいなと思っています」

 さまざまな名曲がある中、演目はどのように決めているのか。

 「やっぱり『Let It Go』は、絶対やりたい! フルパワーで歌わないといけないので、出番前は楽屋で気合いを入れて臨んでいます。また今年1月にミュージカルをやらせていただいたので、その曲も入れました。基本的には“王道”の楽曲を選んでいます。何よりもお客様に喜んでいただきたいので、幅広い世代の方が知っている曲を歌えたらと」

 歌唱力に定評のあるアーティスト同士のコラボレーションも、本公演の大きな魅力だ。

 「今回は初めましての方が多いので、新たな出会いも楽しみ。一時にこれだけの数の楽曲を耳にする場というのはなかなかないですし、人生観も語り方も異なるアーティストの方々を一気に見られるのは、贅沢ですよね」

 ステージを踏み、目標も見えてきたとMay J.は話す。

 「緊張の中、どれだけ自分のベストを出せるかというのは、もう永遠の課題(笑)。気にしなければならないことはたくさんありますが、本番はそれを忘れて気持ちよく歌い、お客様に歌詞や感情を届けられるか。日々、環境やコンディションなど同じことは何一つないので難しいなと感じます。公演期間を通じ、自分自身を成長させていきたいです」

(取材・文:木下千寿 撮影:平賀正明 ヘアメイク:久保純子)

プロフィール

May J.(めい・じぇい)
1988年6月20日生まれ。日本・イラン・トルコ・ロシア・スペイン・イギリスのバックグラウンドをもち、幼少期よりダンス・ピアノ・オペラを学んで作詞・作曲・ピアノの弾き語りをこなす。2006年に歌手デビュー。圧倒的な歌唱力と繊細な歌声、ポジティブなメッセージが多くの支持を集める。2020年にミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season2、2022年にはミュージカル『ボディガード』に出演し、活躍の場を広げている。

公演情報

ミュージカル & 映画音楽 ドリーム・キャラバン

日:2023年1月31日(火)18:30開演(17:45開場) ※他、地方公演あり。
場:高崎芸術劇場 大劇場
料:S席8,800円 A席6,600円 学生席3,300円 ※要学生証提示(全席指定・税込)
HP:http://www.jpma-jazz.or.jp/
問:日本ポピュラー音楽協会 tel.03-3585-3903(平日12:00~18:00)

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