男性のみで構成される歌劇団の華やかなステージ、集大成がここに 長江崚行・輝山立・フクシノブキが、“青オペ”2周年に駆ける想い

男性のみで構成される歌劇団の華やかなステージ、集大成がここに 長江崚行・輝山立・フクシノブキが、“青オペ”2周年に駆ける想い

 東京・青山にある、未婚の若い男性だけで構成された歌劇団を舞台にしたメディアミックスコンテンツ『青山オペレッタ』。定期的な舞台公演をはじめ、ラジオ・コミカライズと多岐にわたり展開している。そんな“青オペ”4作目となる『2周年記念スペシャル・レヴューショー』が行われる。

 物語は記念すべき100期生を迎え半世紀ぶりに新設されたチーム「ノーヴァ」の存在を中心に展開しており、本公演には初演ぶりに宮嶋あさひ役の長江崚行をはじめとしたノーヴァのキャストが全員集結となる。

長江「ノーヴァは青山歌劇団に新しい風を吹かせるために結成されたチームなので、無難にまとまるのではなく試行錯誤しながら、この作品の立ち上げを共に担わせていただきました。久しぶりの青オペ。バトンを繋いでくださった先輩方に感謝しつつ、初共演のメンバーとどんな芝居ができるかワクワクしています」

 2作目、3作目でフィーチャーされたのは最も歴史あるチーム「ピエナ」、アクティブでエネルギッシュな「ファルチェ」。それぞれについて聖波留役の輝山立、正留宗一郎役のフクシノブキに話を聞いた。

輝山「『青山オペレッタ』はノーヴァの成長を軸にした物語だと思っているので、今回ノーヴァが再集結して公演が出来ることで、青オペ自体がまた前に進める気がして、嬉しく思っています。」

フクシ「2作目、3作目と出演させていただいて、チームごとに全く色が違うのが魅力だと強く感じました。今作で初めて6人揃ったノーヴァと共演できることが純粋に楽しみです。ファルチェはパワフルさが売りなので、マルテ(男性役)は勿論、ベネラ(女性役)さえも力強いパフォーマンスを意識しています」

 フクシが語るように、3チームにはそれぞれの個性がある。改めて、自身が所属するチームの魅力や強みについて語ってもらった。

長江「ノーヴァは明確な強みや特徴、いわゆる伝統はまだないのですが、それが売りとも言えます。ありきたりな言葉ですが、歴史が浅いチームだからこそ無限大の可能性があると思っています」

輝山「僕が所属するピエナは、最も歴史あるチームで、友常勇気さん演じるノーヴァの加賀見さんも、元々はピエナの所属だった過去があります。2作目はピエナを中心に、僕が演じる聖波留と丘山晴己さん演じる美園爽人が対立・和解する物語だったので、今回、聖波留と爽人が和解した状態でのピエナのパフォーマンスを改めて楽しみにしてもらいたいです。どっしりしたチーム感、余裕のあるパフォーマンスをお見せします」

フクシ「繰り返しになってしまいますが、やはりパワフルでエネルギッシュなのがファルチェの売りなんですよね。3作目の劇中劇では、歌やダンスは勿論、殺陣もバチバチにやりました。僕が演じる正留宗一郎がリーダーではあるのですが、体育会系チームではありつつ、宗一郎1人で引っ張るというよりは、みんなに支えてもらっているリーダーだなとは感じています」

 度々話題に挙がるマルテ(男性役)とベネラ(女性役)、これらをどちらも男性キャストが演じるのもまた青オペの見どころだ。とはいえ、かなりボリューミーなドレスを身に纏うベネラは端から見ても大変そうに見えるが、それぞれのエピソードを聞いてみた。

輝山「1幕は男性役で、2幕は女性役なので、メイクも含めて総とっかえになります。幕間休憩の20分をフルに使ってメイク直しがあるので、実質僕らの休憩はないです(笑)」

長江「さらに言うと、マチネとソワレの間にまた1幕のメイクに直さないといけないので、マチソワ間の休憩もないよね(笑)」

輝山「崚行はどこからベネラのスイッチが入る? 僕は初日に口紅を塗ってもらった瞬間に、『私、女だわ』って思った!」

長江「僕は1作目の時、初めてのダンス稽古で、振付師さんにスカートを貸してもらって、スカートとヒールで踊った時にはその感覚があったかな」

フクシ「ベネラのキャストがスカートだから動きが制限される分、マルテがより力強く大きくメリハリをつけて動くことを意識していました」

 ベネラの長江と輝山は、芝居パートとレヴューショーで、衣裳・ウィッグが総とっかえになるなど大忙しの様子。ただ裏側が大変であればあるほど、面白い作品に仕上がってしまうのが“演劇”だ。

長江「声優としても舞台俳優としても宮嶋あさひを演じさせていただいているのもあり、青オペは第2の故郷のような存在です。ここに帰ってこられたことがとても嬉しいですし、離れていた僕が現場に何を与えられるのか、何を得られるのか、皆とどんな関係を築けるのか楽しみにしつつ、確実に面白いものをお届けするので、ぜひ劇場で楽しんでいただきたいです!」

輝山「ノーヴァ再集結ということで、個人的にはようやく崚行や(大平)峻也と舞台上で共演できることもすごく楽しみです。今までの公演で、ノーヴァの楽曲を歌って踊らせてもらうことはあっても、正面からノーヴァのパフォーマンスを客観的に観たことがなかったので、今回はそれが叶うのも嬉しいですね。今作はレヴューショー中心なので、初めて観劇する方もより入り込みやすいんじゃないかと思っています。2周年という節目ですが、ここからもっともっと青オペを皆さんに知ってもらえるように全力を尽くします!」

フクシ「ノーヴァの曲って“THE 青山オペレッタ”って感じですよね。僕も歌わせていただいた楽曲がありますが、ノーヴァのパフォーマンスとして見られるのがやっぱり僕も楽しみです。3作かけて築き上げた関係性やパフォーマンスをお見せできたらいいなと思いますし、チーム内は勿論、せっかくたくさんのキャラクターが出るので、チームを越えた関係性やパフォーマンスも見られたらいいですよね。ワクワク感を胸に劇場にお越しいただきたいと思います」

(取材・文:通崎千穂)

プロフィール

長江崚行(ながえ・りょうき)
1998年8月26日生まれ、大阪府出身。NHK E テレ「天才てれびくんMAX /大! 天才てれびくん」のてれび戦士として小学生の頃より活躍。本作『青山オペレッタ』以外にも、ミュージカル『ヘタリア』シリーズ、LIVE STAGE『スケートリーディング☆スターズ』など多くの作品で主演を務める。主な出演に、舞台『KING OF PRIS M』シリーズ、舞台『文豪ストレイドッグス』シリーズ、
ミュージカル『ピオフィオーレの晩鐘』など。

輝山 立(きやま・りゅう)
1992年9月11日生まれ、東京都出身。小柄な身長と身体能力を活かし、少年役・アイドル役を多く演じている。主な出演に、2.5次元ダンスライブ『ツキウタ。』ステージ【ツキステ。】シリーズ、ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』シリーズ、舞台『遙かなる時空の中で6』、『SK∞エスケーエイト The Stage』、『Paradox Live on Stage』シリーズなど。

フクシノブキ
1991年2月6日生まれ、東京都出身。2019年、WBB『トラベルモード』で舞台初主演。グループ活動を経て、ソロ転向後も端正な顔立ちを武器に2.5次元舞台などで活躍。主な出演に、舞台『家族のはなし』、『イケメンヴァンパイア◆偉人たちと恋の誘惑 THE STAGE』シリーズ、『サザエさん』、『アオアシ』、『弱虫ペダル』The Cadence! など。

公演情報

青山オペレッタ THE STAGE 2周年記念スペシャル・レヴューショー!

日:2022年10月28日(金)~31日(月) 
場:シアター1010
料:1階席応援グッズ付き13,200円 1階席9,900円 2階席4,950円 ※他、ペア券あり。詳細は団体HPにて(全席指定・税込)
HP:https://stage-aoyamaoperetta.com/
問:公式HP内(https://abc-frontier.co.jp/contact/stage)よりお問合せください

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