1992年に放送されたテレビドラマ『NIGHT HEAD』は、超能力をテーマにした斬新なストーリーでカルト的な人気を博し、海外ドラマ『SUPERNATURAL』や『HEROES』にもインスピレーションを与えた。そんな本作が、2021年放送のテレビアニメ『NIGHT HEAD 2041』をもとに舞台化されることが決定した。
物語は、超能力を持つがゆえに社会から疎外された兄弟と、彼らを追い詰めていくもう１組の兄弟を軸に展開される。過酷な運命に翻弄される超能力者の兄・霧原直人を、猪野広樹と鍵本輝がダブルキャストで演じる。
猪野「アニメを観たとき、その映像美に圧倒されました。これをどう舞台上で表現するんだろうと。よく知っている渋谷に戦車が走っているという違和感にも、心をくすぐられました（笑）。持ちうる限りの誠意と少しのアイデアで、どんな色の作品にもなる。それぞれが大切にしていることがそのまま役に出ると思うので、個性の違いを楽しんでいただきたいです！」
鍵本「“鍵本輝が演じるから、この霧原直人なんだ！”という、僕が僕である意味も表現しつつ、作品のファンの方を裏切らない役作りを大切にしたいです。どれだけその役をトレースしようとモノマネしようと、演じる人が変われば変わるもの。１つの作品で２通りの味が楽しめると思います。炒飯は炒飯だけど、高菜炒飯なのかニンニク炒飯なのか、みたいな。分かりにくくなりましたかね（笑）？」
「舞台は生きていることを実感する場所」と言う猪野と、自らを「明るい単細胞」と評する鍵本。全く異なる2 つの個性が『NIGHT HEAD』の世界をそれぞれどう紡いでいくのか期待が高まる。
猪野「世界がパンデミックになるなんて空想の話だと思っていましたが、それが現実で起きている今。この物語もSF ですが、現実にあり得るかもしれない……。全てはお客さまに楽しんでいただくためなので、一切の妥協は許されません。パラレルワールドに迷い込んでしまったかのような没入感を味わっていただけるよう精進します！」
鍵本「このコロナ禍でいろんなことが変わりました。当たり前が当たり前じゃなくなったこの世界……。確かに世の中は変わりましたが、それでも変わらない“当たり前”がどこかにあって、それは一人ひとり違うはず。自分にとっての大切な当たり前は何か、作品を通して受け取っていただけたらと思います」
（取材・文：前田有貴）
猪野広樹さん
「“全世界ちょっと停電デー” 現代社会に欠かせない電気・水道・ガス・車も、もちろん全てが止まってしまったら都会ではどんな音が鳴るんだろう、満点の星空は見えるのかなという興味です」
鍵本 輝さん
「“推しを愛でる日”というのはどうでしょうか？（笑）何かを誰かを推して愛でるための休日です。僕は趣味が多いので基本的に趣味が休日を取り合うのです。なので1日でも休みが増えたら趣味に没頭して、愛犬や愛銃、愛キャンプギアを愛でる時間になるなと。この理由だと“趣味の日”の方がネーミングいいですかね？」
プロフィール
猪野広樹（いの・ひろき）
1992年9月11日、神奈川県出身。舞台『GHOST WRITER』、『池袋ウエストゲートパーク』THE STAGE、『PERSONA5 the Stage』シリーズ、舞台『ナミヤ雑貨店の奇蹟』、『冤罪執行遊戯ユルキル the stage』など、数多くの舞台で主演を務める。現在「猪野広樹 30th Anniversary year “Inoversary”」と題して、様々なアニバーサリープロジェクトが進行中。6 月3 日より、ミュージカル『マギ』－迷宮組曲－、10月20 日より、主演舞台『PERSONA5 the Stage #4 FINAL』への出演を控える。
鍵本 輝（かぎもと・あきら）
1988年8月20日生まれ、奈良県出身。３人組ダンスボーカルユニット「Lead」のメンバー。近年の主な出演舞台に、舞台『義風堂々!!』、『イノサンmusicale』、Musical『天使について』〜堕天使編〜など。Lead 20周年記念日当日の2022 年7 月31 日に、初のオールシングルベストアルバム「Lead the Best“ 導標”」をリリース予定。
公演情報
NIGHT HEAD 2041 -THE STAGE-
日：2022年7月1日（金）～10日（日）
場：シアターGロッソ
料：S席9,800円 A席6,500円（全席指定・税込）
HP：https://officeendless.com/sp/nh2041/
問：公演事務局 https://supportform.jp/event（平日10:00～17:00）
