1月8日よりミュージカル「ワイルド・グレイ」が新国立劇場 小劇場にて開幕した。
開幕に先立ち、各配役でのゲネプロが行われた。
本作は、2021年に韓国にて初演、昨年再演されたミュージカル。脚本にはイ・ジヒョン、音楽にはイ・ボムジェが担当している。
今回の日本初演では根本宗子が演出・上演台本を担当。
キャストには、ロバート・ロス役に福士誠治/平間壮一、オスカー・ワイルド役に立石俊樹/廣瀬友祐、アルフレッド・ダグラス役に東島 京/福山康平が各配役Wキャストにて演じる。
開幕に先立ち、キャストのコメントも到着している。
公演は1月26日まで新国立劇場 小劇場にて、2月8日に愛知・ウインクあいち(愛知県産業労働センター)、14日から16日まで大阪・森ノ宮ピロティホール、22日に群馬・高崎芸術劇場 スタジオシアターにて上演。
各キャストコメント
■福士誠治(ロバート・ロス役)
ワイルド・グレイという作品に携われること、本当に光栄です。
偉大な小説家であるオスカー・ワイルドに惹かれるロバート・ロスという役を演じることは、楽しくもあり、切ない気持ちにもなります。
今とは違う時代を生きた人達が、時代や社会にそして人間に翻弄され、苦しみながらも自分の生き様に美しさを求めていくこの舞台を、是非楽しんでいただけると幸いです。
ピアノ、バイオリン、チェロの奏でる旋律も素敵なので、音楽に芝居にあふれた空間をお楽しみください。
■立石俊樹(オスカー・ワイルド役)
芸術、愛を求め続けた3人の男たちの物語です。
オスカー・ワイルドという人物の魅力を知り、劇を通して彼自身の想像もし得なかった苦労や喜びを追体験させていただいています。
ピアノ・バイオリン・チェロのみで紡がれる音楽は、とても美しく素敵な空間を演出してくれます。
そして、役者3人だけのミュージカルだからこそ生まれる、濃密で深みのあるお芝居と心を震わせるミュージカルナンバーをぜひ劇場で堪能していただけたら嬉しいです。
皆さまのご来場を、心よりお待ちしております。
■東島 京(アルフレッド・ダグラス役)
いよいよ劇場に入り、胸に手を当てなくても鼓動の音を感じるのはいつぶりでしょうか。
限られた時間の中で物凄い熱量で役と向き合い理解しようと努力しました。初めて新国立劇場小劇場のステージに立って客席の独特な雰囲気を感じた今、その凝縮したものが次の刹那には破裂しそうな感覚です。
10代最後の作品なので特別な想いもあり、ついにお届けできることに興奮しています。
多くの方はアルフレッド・ダグラスに感情移入できないかもしれませんが、図々しいくらい彼を愛してきたので彼なりの言い分を代わりに届けられるよう全身全霊でつとめてまいります。
■平間壮一(ロバート・ロス役)
あけましておめでとうございます。
新年一発目の舞台『ワイルド・グレイ』。
自分自身がこの作品を、作り出したわけではないですが、その一部になれたので、オスカー・ワイルドが作品に込めた愛のように「ワイルド・グレイ」と言う作品を愛して芸術の中にとことん生きられるよう頑張ります。
美と愛はいろんな形がありますよねー
■廣瀬友祐(オスカー・ワイルド役)
無事に初日を迎えることができ、大変嬉しく思います。同時に、これから千穐楽までの間、誰一人欠けることなく、両チームが無事に乗り切れることを心から願っています。
出演者が3人という環境は、俳優にとって非常に贅沢で幸せな空間です。この特別な環境の中で、素晴らしいキャストと、ピアノ・バイオリン・チェロを奏でるミュージシャンの皆さんと共に舞台に立てることに大きな喜びを感じています。
この贅沢な舞台から、僕らにしか届けられない作品をお届けできればと思っています。また、出演者が変わることで、こんなにもチームの色が異なるのか!と感じていただけるはずです。
ぜひ2025年の観劇初めに、『ワイルド・グレイ』をお楽しみいただけたら幸いです。
■福山康平(アルフレッド・ダグラス役)
遂に初日。ドキドキです。今までこんなにも稽古期間を短く感じたことはなかったと思います。怒涛の日々でした。自分が演じるアルフレッド・ダグラス、ボジーという役との間にはまだまだ近づく余地が沢山あるはず。毎公演少しでも彼を愛せるように、そして僕自身も成長できるように、廣瀬さん、平間さん、カンパニーの皆さんと共に大千穐楽まで走り抜けたいと思います!芸術を愛し、救いを求め、翻弄された男たちの物語、是非見届けてください。
■演出・上演台本・訳詞根本宗子コメント
「演出は日本のオリジナルにしていいですよ」
そう言っていただけたことが、わたしがこの作品をやろうと決めた大きなきっかけです。
韓国で生まれた本当に素晴らしい戯曲と、楽曲を自分の演出でどこまで日本で届けられるかこのお仕事を受けた日から今日まで考え続けてきました。
その答えの幕がついに開きます。
狙い通り、両チーム信じられないくらい印象が違う作品に仕上がりました。
それは全俳優がそれぞれの味と表現を持っていたから出来たことであり、ただのダブルキャスト公演で終わらせたくないという演出家としてのわたしの欲に全てのスタッフさん方が向き合い付き合ってくださったから叶ったことです。
願わくば、両チームご覧いただきたい思いです。
開幕前夜の今、わたしの心は初日がついに開く期待と、日本初演の演出を担う責任に胸の中は満ち溢れています。
日本版「ワイルド・グレイ」どうぞご期待ください。劇場でお待ちしております。
是非、見届けて欲しい。
ギャラリー(福士誠治×立石俊樹×東島京)
ギャラリー(平間壮一×廣瀬友祐×福山康平)
あらすじ
慣習と規範に縛られた19世紀末、ロンドン。
文学界の異端児オスカー・ワイルド(立石俊樹/廣瀬友祐)は小説「ドリアン・グレイの肖像」を連載するが、美と若さのために魂を売り渡す青年ドリアン・グレイの物語は、時代に合わない破格的なテーマと内容で英国社会に衝撃を与える。議論と批判は収まらず、結局主人公のドリアンが死を迎えるという望まない結末で小説を出版する。そんなワイルドを支え続けるのは、友人であり支持者であるロバート・ロス(福士誠治/平間壮一)だった。二人が望んでいた自由が芸術の中でさえ挫折したその時、ドリアン・グレイにそっくりな青年アルフレッド・ダグラス(東島 京/福山康平)が現れる―
撮影:宮川舞子 提供:ホリプロステージ
公演情報
ミュージカル『ワイルド・グレイ』
■公演期間
東京:2025年1月8日 (水) 〜 2025年1月26日 (日) 新国立劇場 小劇場
名古屋:2025年2月8日 (土) 愛知県産業労働センターウインクあいち大ホール
大阪:2025年2月14日(金)~16日(日) 森ノ宮ピロティホール
高崎:2025年2月22日(土) 高崎芸術劇場 スタジオシアター
■スタッフ
脚本:イ・ジヒョン
音楽:イ・ボムジェ
翻訳:石川樹里
演出・上演台本:根本宗子
■出演
ロバート・ロス:福士誠治 / 平間壮一
オスカー・ワイルド:立石俊樹 / 廣瀬友祐
アルフレッド・ダグラス:東島京 / 福山康平
ピアノ:大谷 愛
バイオリン:磯部舞子
チェロ:吉良 都