
“JAZZ”と“講談”のコラボレーションで名曲とその名曲の知られざるストーリーにせまる「ジャズ講談シリーズ」。公演を控え全曲目が発表され、講談師・玉田玉秀斎をはじめとする出演者が取材会に臨んだ。同シリーズは講談師の玉田玉秀斎さんが、ジャズの名曲や音楽家の人生を講談で語る独特のユニークなスタイルで1回きりの予定が今年で18年目。継続と好評の理由を聞くことができた。
名曲には、その曲を作った人や演奏するミュージシャンの人生が色濃く映し出されている。 その秘められたドラマを講談で語り、聞く人のイメージが高まった間合いで自然にジャズの名曲が奏でられる。
ーー玉田:「(ジャズ講談を)始めた当初は ”このセリフきっかけで演奏開始、~分ぐらいで”と綿密に打ち合わせしてたんですよ。でも当日のお客様の雰囲気で、語りも演奏も変わるもの。今は大まかなストーリーは伝えてあとは”こんなシーンに来たら音楽始めて”とやってます」
ーー 上場(ドラム):「(語りの間合いを見計らって)エイヤーで始めるのは勇気が要りますよ。でも、そこは互いの信頼で。」
歌(言葉)を伴わない楽器だけの”インスト・ジャズ”にこだわっている。”どう聞いていいか困る”と言われることもあるが物語を語ることで初めてジャズを聞く人にも入りやすく、同時に海外の文献も調べてストーリーを編む玉田の講談は ”僕らにも発見がある”(テナーサックス 里村)という。
メンバー最年長という上場が
「ジャズ講談という新しい伝統を作っている。今まさに進化系。それを見てほしい」
といえば
昨年初参加のギター畑ひろしは
「すごく楽しかった。お客さんも”分かりやすくて良かった”と喜んでくれて」。
ふだんは個々に活動するメンバーたち自身が、年に一度の特別なコラボレーションを心から楽しみにしている様子が伝わってきた。チラシ掲載から追加の全曲目がこの日発表。
予定曲は映画音楽『シェルブールの雨傘』で有名なミシェル・ルグランのメロディアスな楽曲に、盛り上がること間違いなしの「チュニジアの夜」など。夏にピッタリのナンバーが選ばれた。
講談とジャズ、日本固有の語り芸とアメリカ発祥の音楽が、互いを刺激し融合することで生まれる独自のエンターテイメント、百聞は一見に如かずに違いない。
公演情報

ブリーゼプラザ
JAZZ講談名曲で綴る真夏の夜のジャズ講談
日:2025年8月6日(水)
場:ブリーゼプラザ小ホール
料:前売り 3,500円(税込)
当日4,000円(税込)※全席自由席
HP:https://www.breeze-plaza.com/20250626_2049/
問:ブリーゼチケットセンター
tel. 06-6341-8888 (11:00~15:00)
出演者
玉田玉秀斎(講談)
里村稔(Tenor Sax)
神田芳郎(Bass)
上場正俊(Drums)
畑ひろし(Guitar)
予定曲目
1st
1 曲名『Barbados』 人物『チャリー・パーカー(作曲)』
2 曲名『Once upon a summer time』 人物『ミシェル・ルグラン(作曲)』(フランス)
3 曲名『Summer Samba』 人物『マルコス・ヴァーリ(作曲)』(ブラジル)
4 曲名『Summer Time』 人物『ジョージ・ガーシュウィン(作曲)』 ※オペラ「ポギーとベス」
2nd
5 曲名『Summer Wind』 人物『フランク・シナトラ(歌)』 ※作曲はHeinz Meier(ドイツ)
6 曲名『The Summer Knows』 人物『ミシェル・ルグラン(作曲)』(フランス) ※1971年の映画「Summer of ’42」
7 曲名『A Night in Tunisia』 人物『ディジー・ガレスピー(作曲)』
※取り上げる曲目、人物は変更になる場合がございます、ご了承ください。