ブルメイステル版『白鳥の湖』主演デビュー! 全幕を通してジークフリート王子が成長する姿を演じたい

 東京バレエ団が、この秋ブルメイステル版『白鳥の湖』を全幕上演。ジークフリート王子はファーストソリストの大塚卓で、今回初役で配役された。入団翌年の2021年に抜擢された『くるみ割り人形』のくるみ割り王子、昨年の『眠れる森の美女』のデジレ王子に続き、これでチャイコフスキー3大バレエの王子を踊ることになる。

 「王子の中でもジークフリート王子は特に難しく感じます。デジレ王子は登場した瞬間から王子だけれど、ジークフリートは最初はちょっと頼りないイメージ。1幕で優柔不断だった王子が2幕でオデットと出会って恋に落ち、3幕ではお妃候補の中から誰も選ばず、そこで初めて自分の意志をみせる。王子が全幕を通して成長していく過程をどう表現していくか……」

 現在は、目下役作りに奮闘中と語る大塚。

 「新しい役をもらった時、映像で誰かの演技を観て、真似し過ぎないようにしています。真似し過ぎると、自分じゃなくなる気がするから。まず自分なりにキャラクターを提出してみて、そこでダメならまた直していこうと思います」

 パートナーはプリンシパルの秋山瑛。今年5月の『かぐや姫』全幕再演でもペアを組み、舞台を成功裡に終わらせている。秋山にとっても本作は『白鳥の湖』全幕主演デビューとなる。

 「今まではずっと瑛さんに沢山のことを教えてもらってきたけれど、今回は初役同士なので、お互いゼロからのスタート。瑛さんは一緒に踊っていると、“こんなに自分はパ・ド・ドゥ上手だったっけ?”と勘違いするくらい素晴らしいダンサーです。凄く助かるけれど、その分プレッシャーもありますね」

 入団6年で、数々の大役に抜擢されてきた。今年11月の『オネーギン』の主要キャストにも選ばれ、注目は高まるばかりだ。

 「これまでは先輩の背中を追いかける側だったけど、今は後輩も増えてきました。今年は20代最後の年で、1つの節目と感じています」

 ロシアの演出・振付家、ブルメイステル版の『白鳥の湖』の上演が許されているのは日本国内では同団のみで、ドラマティックな演出が大きな魅力。今回は初役2人の主演ペアの他、定評ある実力派から豪華ゲストの出演もあり、観客の期待値も大きい。

 「バレエ団の評判は下げられないし、下げたくない。瑛さんと一緒に、初役ペアで頑張りたいと思います」

(取材・文:小野寺悦子 撮影:平賀正明)

お弁当に入ってたら嬉しいものはなんですか?

「唐揚げが大好きです。家で揚げ物を料理しないので、揚げ物が入ってたら嬉しいです!」

プロフィール

大塚 卓(おおつか・すぐる)
千葉県出身。5歳よりバレエをはじめる。2015年、奨学金を得てハンブルク・バレエ学校へ留学。クイーンズランド・バレエ団を経て、2020年、東京バレエ団にセカンドソリストとして入団。2021年にソリスト、2024年にファーストソリストに昇進。主なレパートリーに、斎藤友佳理版『眠れる森の美女』デジレ王子/青い鳥/フォルチュネ王子、ジョン・クランコ『ロミオとジュリエット』ロミオ/パリス、金森穣『かぐや姫』道児/帝など。

公演情報

東京バレエ団 ブルメイステル版『白鳥の湖』全4幕

日:2026年9月9日(水)~13日(日)
場:新国立劇場 オペラパレス
料:S席17,000円 A席13,000円 B席10,000円 C席8,000円 D席6,000円(全席指定・税込)
HP:https://thetokyoballet.com
問:NBSチケットセンター tel.03-3791-8888(平日10:00~16:00/土日祝休)

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