フレデリック・アシュトン振付『リーズの結婚』は、村娘 リーズの結婚を巡る騒動を描いた英国発の名作バレエ。牧阿佐美バレヱ団では5年ぶりの再演となり、リーズの母 シモーヌを坂爪智来が、婚約者 アランを𡈽屋文太が踊る。
𡈽屋「今回、アランを初役で踊ります。僕が新国立劇場バレエ研修所にいた時に初めて観た牧の舞台が『リーズの結婚』で、その時アランを踊る細野生さんを見て、なんて可愛い役なんだろうと思っていたんです。ずっとアランがやりたかったので、念願叶った感じです」
坂爪「シモーヌを踊るのは17年ぶり。青山季可さんが初めてリーズを踊った時で、娘役の彼女の方が年上でした(笑)。バレエ団初演でシモーヌを踊ったのが三谷恭三先生で、先生からいろいろ教わりました。初演で三谷先生が履いた木靴を僕も使わせてもらっています」
𡈽屋「それはすごい。大切にしなきゃですね! 僕は『リーズ』自体初めてです。アランはアラセゴンでもアラベスクでもないポジションが出てきたり、一拍待って動くようなシーンも結構あるので、動きや間を掴むのが難しくて。DVDを日々観ながら研究しているところです」
リーズとの結婚を望む裕福な家の息子 アランと、娘のリーズをなんとかアランと結婚させようとするシモーヌ。ユーモア溢れるキャラクターで、コメディセンスが問われるところだ。
𡈽屋「コメディ的な役は初めて。リハーサルの時、アランは一生懸命踊った結果があの形だから、わざわざ下手に踊らなくていいと言われて、そういうことだったんだと気づかされました」
坂爪「コメディ部門ではあるけれど、狙っていくとお客さんが冷めてしまう。振付の通りにやれば面白くなるからと三谷先生に言われていて。シモーヌはずっとぷんすかしているけれど、それはリーズのことを想っているから。リーズに対する愛情を一番大事に演じています」
『リーズの結婚』を唯一国内でレパートリーに持つ牧阿佐美バレヱ団。作品の魅力とは?
𡈽屋「みんなに笑顔で劇場から帰ってもらえる。こんなにハッピーなバレエの全幕作品はたぶん他にないだろうし、それが一番の魅力だと思っています」
坂爪「何回観てもあたたかい気持ちになるし、いろいろな役の個性がそれぞれ見えて、すごく面白い。もう目が足りないくらい楽しい作品なので、できたら1回といわず、2回観てもらえたらうれしいですね(笑)」
(取材・文:小野寺悦子 撮影:友澤綾乃)
プロフィール
坂爪智来(さかつめ・ちらい)
ミヤキバレエ学園で学ぶ。2005年、牧阿佐美バレヱ団入団。主な出演に、『ドン・キホーテ』ガマーシュ、『三銃士』アトス/国王ルイ13世、『ロメオとジュリエット』ベンヴォーリオ、『白鳥の湖』パ・ド・カトル/家庭教師、『ジゼル』ペザントのパ・ド・ドゥ、『眠れる森の美女』サファイアの精、『ライモンダ』ベランジェ、『シンデレラ』王様、『デューク・エリントン・バレエ』ソリスト、『トリプティーク(青春三章)』のソリストなど。
𡈽屋文太(つちや・ぶんた)
やよいクラシックバレエ教室、アスカバレエクラス、井上美代子バレエスタジオ、新国立劇場バレエ研修所で学び、新国立劇場若手バレエダンサー育成事業支援「ANA スカラシップ」を受ける。2021年、牧阿佐美バレヱ団入団。主な出演に、『くるみ割り人形』、『白鳥の湖』パ・ド・トロワ、『ジゼル』ペザントのパ・ド・ドゥなど。
公演情報
牧阿佐美バレヱ団 『リーズの結婚(全幕)~ラ・フィーユ・マル・ガルデ~』
日:2026年6月13日(土)・14日(日)
場:文京シビックホール 大ホール
料:S席14,000円 A席11,000円
B席8,000円 C席5,000円
※他、ペア席・エコノミー席あり。
詳細は下記HPにて(全席指定・税込)
HP:https://www.ambt.jp
問:牧阿佐美バレヱ団
tel.03-3360-8251
(10:00~18:00/土日祝休)