
舞台製作の最前線で活躍するクリエイターたちが一堂に会し技術やプロセスを語り尽くすイベント第3弾が、今年も6日間に渡り開催される。裏方の仕事を知ってもらいたいと、就職採用をきっかけに構想されたこの試みは、回を重ねるごとに予想を遥かに上回る反響を呼んでいる。プロデューサー 横山翼が最も驚いたのは、来場者の構成とその熱量だった。
「僕は学生さんが8割、一般の方が2割ぐらいと思っていましたが、全く逆で幅広い年齢層の方が参加されています。みんな真剣に質問をしてくれて熱心にメモをとる光景は、これまで開示されることの少なかった裏方の情報、そして舞台という総合芸術がいかに多くの試行錯誤の上に成り立っているか知りたいという、純粋な好奇心の表れですよね」
このイベントの大きな意義の1つは、垣根を越えるクリエイターの対話。普段は顔を合わせることの少ないセクション同士が横のつながりを持ち、さらに競合他社同士が同じステージに立つ。東宝とマーベラスという業界を牽引する2大プロデューサーが登壇する回など、興味深い内容が目白押しだ。そして、今回のテーマは“コラボレーション”。
「音響、照明とか区切ったものは前回までで紹介できたので、次は総合芸術としてお客さまに届くまで。掛け合わさっていく過程、話し合いを重ねて到達する理想と現実を見せたいです。音楽の回は、新たに歌唱指導を加えて、指導前と後の変貌を遂げる違いを実演できたら。舞台美術の回は、演出の希望を美術家がどう聞いて、美術家から大道具会社に渡って予算との戦い、それを経て実際ランニングする舞台監督とどう協議して成り立つのかをつまびらかにしたいと思っています」
脚本・演出家たちのセッションも注目だ。多くの脚本を手掛ける亀田真二郎氏、元吉庸泰氏、ほさかよう氏の顔合わせ、さらに末満健一氏や松崎史也氏といった人気演出家が、同じ舞台上で創作論を交わす機会は極めて稀である。
「そしてイベントの目玉、大体験では少人数の参加者が実際に音響・照明・映像・アクション・小道具を扱い、1つのシーンを作り上げます。自分が作った小道具を俳優に託し、舞台上で息づく瞬間を体感する。本番を凝縮したような楽しい体験になるはず。さらに入場無料の回もあります!」
回を重ねるごとに、このプロジェクト自体が“1つの作品を上演する流れ”そのものになりつつあると横山氏は語る。
「熱気の部分は、来てもらわないと伝わらない! GWはぜひ会場にいらしてください!」
(取材・文:谷中理音 撮影:友澤綾乃)

プロフィール

横山 翼(よこやま・つばさ)
福島県出身。株式会社オーベロン代表。舞台映像制作を中心に活躍中。上田大樹に師事、舞台・PV・CM 製作に携わる。その後、2.5 次元舞台の映像を多く担当。主な作品に、舞台『刀剣乱舞』シリーズ、MANKAISTAGE『A3!』シリーズ、ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』、『十二国記 ‐月の影 影の海‐』など。今後は縦型ショートドラマの発表も控えている。
公演情報

『2.5次元 STAFF FESTIVAL vol.3』
日:2026年5月5日(火・祝)〜10日(日)
場:シアターサンモール
料:スタッフフェス応援前売券[特典付]5,670円
前売券4,670円(全席指定・税込)
※他、5/7 14:00(入場無料)の回、5/8『大体験回』あり。詳細は下記HPにて
HP:https://www.25stafffes.com
問:オーベロン mail:2.5staff@o-beron.com
