名作『クリスマス・キャロル』をリーディングアクトとして上演 「来年はこういう形で観たい」と思わせるような表現を

名作『クリスマス・キャロル』をリーディングアクトとして上演 「来年はこういう形で観たい」と思わせるような表現を

 チャールズ・ディケンズの小説『クリスマス・キャロル』をもとに、朗読劇に演劇要素を取り入れたリーディングアクトのスタイルでお届けする『スクルージと呼ばれた男』が年末に上演。本作に出演する新木宏典と河相我聞に話を聞いた。

新木「別作品でも共演している林光哲くんに『新木さんと芝居したかったんです』と言われて。共演者にそう言ってもらえるのは嬉しいです」

河相「朗読劇をやってみたかったので、お話をいただいた時は嬉しかったですし、新木くんとも共演出来て、年末を楽しく過ごせそうです」

 2人は2年前の舞台『赤ひげ』で共演済みだ。

新木「我聞さんは瞬発力で一気に魅せる引力を持っている方です。それに接しにくさが全くないお人柄もあって、ストレスなくお芝居が出来るように感じました」

河相「新木くんは、彼にしかない“惹きつける力”があって、役者に不必要なものは全てそぎ落とす生き方をしているところは到底真似できませんね」

 6人芝居として再構築された本作では、複数の役を演じる。

新木「各キャラの差別化が図りやすい反面、掘り下げる作業の時間がかかってしまいます。作り込むことが正しいのか、映像作品に近い瞬発力で役に合わせていくのか、稽古場でのセッションを肌で感じながらアプローチしていきたいです」

 共演者について、新木以外は初共演という河相に、目指したい座組での立ち位置を聞くと。

河相「『赤ひげ』の時も若手の方が多かったんですけど、なぜかいじられるポジションにいて(苦笑)。その時は先輩・後輩の関係性が見える座長の船越英一郎さんの存在が大きかったんですけど、今回は僕が最年長。威圧的にならないように、前回同様いじられやすいよう接していきたいです」

 最後に本作への意気込みを聞いてみた。

新木「プロデューサーから『原作をいろいろな形に変えながらシリーズ化していきたい』というお話を聞きまして、お客様に『来年はこういう形で観てみたい』と思わせるような、想像力が湧く表現にできたらと思っています」

河相「全員がスクルージを演じるので、俳優一人ひとりの描き方や掘り下げ方が面白く出てくるところが注目ポイントです。この素敵なお話を観て、心洗われて新年を迎えられるように願っています」

(取材・文:冨岡弘行 撮影:間野真由美)

プロフィール

新木宏典(あらき・ひろふみ)
1983年6月14日生まれ、兵庫県出身。主な出演作に、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ、ミュージカル『Fate/Zero』シリーズ、明治座創業150周年記念 舞台『赤ひげ』など。

河相我聞(かあい・がもん)
1975年5月24日生まれ、埼玉県出身。主な出演作に、舞台『新選組始末記』、明治座創業150周年記念 舞台『赤ひげ』、ミュージカル『ALICE ~不思議の国のアリスより~』など

公演情報

Reading Act『スクルージと呼ばれた男』

日:2025年12月27日(土)~30日(火)
場:博品館劇場
料:S席11,000円 A席9,900円
  U-18[18歳以下・A席]5,500円
  ※要身分証明書提示(全席指定・税込)
HP:https://xmascarol-scrooge.com
問:De-STYLE
  mail:info.destyle.stage@gmail.com

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