朗読と歌、生演奏、パフォーマンスとダンスで心情深く描く 斬新で、新しい感覚を味わえるリーディングミュージカル

朗読と歌、生演奏、パフォーマンスとダンスで心情深く描く 斬新で、新しい感覚を味わえるリーディングミュージカル

 昨年9月に上演され、高い評価を得たReading Musical『BEASTARS』が“episode1”と冠し、9月28日から再び上演される。板垣巴留の同名漫画を原作に、肉食獣と草食獣が共に暮らす世界で全寮制の学校に通う動物たちの物語を描く。朗読と歌唱で物語を伝える〈歌い手・読み手〉と、身体表現で表す〈パフォーマー〉によって綴られる、全く新しい形のリーディングミュージカルだ。ハイイロオオカミ ジュノ役を〈歌い手・読み手〉として演じる美弥るりかに、作品の魅力を聞いた。

 「原作を拝読しまして、見事にハマりました(笑)。動物たちを主人公にしていますが、人間へのメッセージがたくさん込められている、深い作品だなと感じました。
 ジュノは、主人公のレゴシと同じハイイロオオカミでありながら正反対の性格で、生まれ持った華やかさと人を惹きつけるような魅力があり、自信に溢れているキャラクターです。レゴシの後輩なので、演じる上では初々しさも必要。彼女の恋心も可愛らしく、かつ華やかに表現できたらと思っています」

 そんなジュノと美弥もまた正反対のタイプだという。

 「私は、挫折したり心が折れてしまったりした経験があって今の自分がありますが、彼女は周りから影響を受けない強さがあります。そういう意味でも、私とはあまり似ていないかもしれません。だからこそ、自分にないものとしてしっかりと表現していきたいなと思います」

 今回、レゴシ役を〈歌い手・読み手〉で演じるのは、三浦涼介。美弥とは本作が初共演となる。

 「この世のものとは思えないほど美しい方で、美しいお芝居をされる印象があります。これまで何度かお芝居を拝見していて、そのときにたまたまそうしたお役だったということもあると思いますが、色気と際立った美しさがあり、三浦さんにしか出せない空気をまとっていらっしゃいました。レゴシは、その生い立ちに影があるので、三浦さんの持っていらっしゃる雰囲気はきっとすごく合うのではないかと思います」

 和田俊輔による美しくも繊細さのある音楽は、本作の魅力の1つ。

 「原作とともにこの作品を楽しんでいただいても、原作を知らなくても楽しんでいただけるストーリーとなっています。ぜひ新感覚のリーディングミュージカルを味わっていただけたら嬉しいです」

(取材・文:嶋田真己 撮影:間野真由美 スタイリスト:小林洋治郎)

 

自分を主人公にするなら、どんなストーリーにしますか?

「自分が生まれてきたことに意味を見出せない主人公が色々な人の心に触れて、心の温かさを少しずつ知りながら成長していく物語を演じてみたいです!」

プロフィール

美弥るりか(みや・るりか)
茨城県出身。2019年6月、宝塚歌劇団を退団。退団後は独自の個性を生かし、舞台だけでなくファッションやライブなど、様々なフィールドで活動の幅を広げている。近年の主な出演作に、舞台『キングダム』、a new musical『ヴァグラント』、舞台『メイジ・ザ・キャッツアイ』、『ラヴ・レターズ ~ 2024 Summer Special~』、ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』、舞台『ゲゲゲの鬼太郎 2025』など。また出演のみならず、2024年7月には自身でのプロデュース公演『ビューティフル・サンデイ』を成功させている。

公演情報

Reading Musical『BEASTARS』episode1

日:2025年9月28日(日)~10月2日(木)
  ※他、大阪公演あり
場:シアター1010
料:10,200円(全席指定・税込)
HP:https://rm-beastars.com
問:Reading Musical『BEASTARS』2025製作委員会 mail:rmbeastars@gmail.com

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