菅野文による人気コミックスを、児玉明子が初ミュージカル化 男女2つの性を持つ主人公は「私にしかできない役」

菅野文による人気コミックスを、児玉明子が初ミュージカル化 男女2つの性を持つ主人公は「私にしかできない役」

 中世イングランドの薔薇戦争時代を舞台にした、菅野文による歴史ファンタジー漫画『薔薇王の葬列』がミュージカル化される。主演を務めるのは、飛龍つかさだ。

 「アニメはもともと観ていたのですが、出演が決まって漫画も改めて読ませていただき、ドハマりしてしまいました。史実とファンタジーが融合した世界観がとても魅力的な作品です。シェイクスピア作品が原作になっていながら、とても分かりやすく描かれています。そうした作品で主演を務めさせていただけることが、本当に光栄で幸せです」

 今回、飛龍が演じる主人公のリチャードは、男女2つの性を持って生まれた、ヨーク家の三男という難しい役どころ。

 「男でも女でもないリチャードという役は、宝塚歌劇団で男役を演じていたという自分の歩んできた道と重なる部分があり、私にしかできない役かもしれないと感じました。男性キーと女性キー両方を求められる楽曲を用意していただいているので、私がこれまで培ってきたものを最大限活かしたいと思います。もちろん、とても難しいお役で、私にとっても挑戦です。ですが、また新しい姿がお見せできるのではないかと自分自身も期待しています。久しぶりに髪の毛を真っ黒にして気合いも十分です。120%の意気込みで臨みたいと思います」

 演出を務める児玉明子、そして総合演出・振付の良知真次とは旧知の間柄だ。

 「児玉さんとはこれまで2作品ご一緒させていただき、私のディナーショーでもお力をお借りしました。“飛龍つかさ”という人物が舞台上で表現をする際の癖や、やりたいことを理解してくださっている方で、絶大な信頼を置いています。良知さんともたくさんの作品でご一緒させていただきました。1月には音楽劇『無人島に生きる十六人』という作品で、演出補佐と振付助手として良知さんの作品の作り方を間近で勉強させていただくこともできました。今回は良知さんと同じ舞台に立ってお芝居ができるので、またたくさんのことを学ばせていただきたいと思っています」

 スタッフとして舞台製作に携わった経験は、飛龍にとって大きな糧となった。

 「こうして主演として舞台に立たせていただく機会をいただける奇跡に感謝して、期待を越えていけるようにお稽古を頑張っていきたいと思います。命をかけて挑みます」

(取材・文:嶋田真己)

プロフィール

飛龍つかさ(ひりゅう・つかさ)
宝塚歌劇団花組男役スター出身。現在、俳優・声優として活動。退団後の2023年1月、日中合作 音楽劇「李香蘭-花と華-」に川島芳子役として出演し、その歌唱力と演技力で注目される。同年9月には初の単独ディナーショーを、第一ホテル東京と宝塚ホテルで大成功させた。演出・振付も担当。2024年4月には、乃木坂46”5期生”版ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」2024で男役のクンツァイト役を、同年7月にはミュージカル『暁のヨナ』で美少年のユン役を好演し、その歌唱力と原作の再現度で確かな存在感を示した。アニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』でジュディ・ナイトレー役として声優活動を開始。

公演情報

ミュージカル『薔薇王の葬列』

日:2025年4月19日(土)~27日(日)
場:こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ
料:S席12,000円 A席9,000円(全席指定・税込)
HP:https://worldcode.co.jp/m_baraou2025/
問:World Codeお問い合わせ窓口
  https://worldcode.co.jp/stage_contact/

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