幼い頃から歌劇に親しみ、歌劇団のスターを目指していた館山こずえ。中学を出て歌劇団専門学校の門を叩くが、あえなく挫折。普通の高校に進み高校演劇の道も試すがしっくりこない。そこで「入れないなら自分で作る」と、歌劇団を作るために動き出す。舞台『夢のかけらを歌に乗せたら』は、“歌劇”に憧れた高校生が、夢を追いかける物語だ。脚本・演出にボクラ団義を率いた久保田唱を迎え、主演を声優・俳優・歌手として活躍する林鼓子が務める。林自身も幼い頃にミュージカル『アニー』を観て、その世界に憧れを持ったという、こずえに重なる経験をしている。
「物心ついたくらいの頃、母が私に色々な舞台を観せてくれたんです。その中でも『アニー』は出演者の年齢が近いのもあり、凄く影響を受けて、それをきっかけに歌やダンスを習うようになりました。そんなところがこずえに重なり、共感しています。きっと舞台の上で一緒に成長できると思っています」
歌うことが大好きだと話す林、ミュージカルの話になると止まらない。
「ミュージカルの中でも『モーツァルト!』が凄く好きで。一番ハマっていた中学生の頃は、登場人物から飼い猫の名前を付けました(笑)。好きな舞台作品は他にもたくさんありますが、1つは『雨に唄えば』の来日公演です。本物の雨が降る演出もビックリでしたが、もとになっている映画も好きなんです。やっぱりエンタメの最高峰だと思います。もう1つは『エリザベート』です。花總まりさんの宝塚歌劇団時代の映像を拝見して、衝撃を受けました。楽曲も好きです」
きっかけはミュージカルだが、歌劇団も好きだという。
「大好きですね。以前はDVDとかで観ていたのですが、コロナ禍に宝塚の舞台を自宅で観て、さらにハマっていきました。スケジュールさえ合えば月イチで宝塚の舞台に行きたいくらいです」
こずえが発揮する“歌劇団を作ろう”という行動力について、林はどう感じるのか。
「純粋に凄いと思います。多感な高校時代にやりたいことがあって、それに向かって動けるんですから。そこはこずえに私が引っ張ってもらうところになるでしょう」
歌あり、踊りありの歌劇群像劇。劇場に響く歌声を楽しみにしたい。
(取材・文:渡部晋也)
プロフィール
林 鼓子(はやし・ここ)
静岡県出身。幼少の頃に観たミュージカルに魅了され、ボイストレーニング、クラシックバレエ・ジャズダンス、ミュージカルのレッスンを受ける。2016年、「avex×81produce Wake Up, Girls! AUDITION 第3回アニソン・ヴォーカルオーディション」に挑み、2,000名の中から合格し声優デビュー。以後、数々のアニメ作品、舞台作品に出演。主な代表作に、アニメ『キラッとプリ☆チャン』主演・桃山みらい役、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』優木せつ菜役、『BanGDream! It’s MyGO!!!!!』椎名立希役、ミュージカル『Neo Doll』スズラン役、舞台『アサルトリリィ・新章』第2弾 長坂稀星役など。特技はドラム。憧れのドラマーはQueenのロジャー・テイラー。
公演情報
舞台 夢のかけらを歌に乗せたら
日:2025年1月8日(水)~11日(土)
場:新宿村LIVE
料:特典付き11,000円 特典なし9,900円(全席指定・税込)
HP:https://yumekake2024.com
問:舞台『夢のかけらを歌に乗せたら』製作委員会 mail:yumekake2024@gmail.com