伝統と記憶が降り積もる地に現れた新アリーナ。“横浜BUNTAI”　100年続く音楽祭を目指すフェスに、CENTが参戦！

　横浜にある横浜文化体育館といえば、1962年の開館以来、プロレス、ボクシング、バスケットボールなどのスポーツイベントの他、数多くのコンサートが開催され、ボン・ジョヴィ、ボブ・ディラン、エアロスミスといった来日アーティストのコンサート会場として愛されてきた。しかし、老朽化によって2020年に閉館して建て替えられ、この4月に最新の設備を備えた横浜BUNTAIとして生まれ変わった。
　そんな横浜BUNTAIで11月にYOKOHAMA UNITE音楽祭2024が開催される。旧横浜文化体育館時代から積み上げた歴史を引き継ぎ、さらに未来へ繋げて行く強力なエンジンとなる7組のアーティストが集められた。その中で、BiSHの解散を経てシンガーソングライターとして音楽活動を展開、さらに俳優としても活動を展開するCENTに話を聞いた。

―――YOKOHAMA UNITE音楽祭2024に参加されるCENTさん。今の心境を聞かせてください。

　「凄く楽しみです。ステージが近く感じられる場所で、私達もお客さんに近い距離で演奏できます。横浜の街も凄く好きなので、街の盛り上げに参加できるのは光栄です」

―――会場の横浜BUNTAIはこの4月に新しくなったばかりですが、どんな印象ですか。

　「凄くきれいでモダンですよね。入口の外階段には年号（1988〜2024）が彫り込まれていて、その年の大きなイベントやコンサートが記されているんですが、私もその中に入ることが出来たらいいなと思いました」

―――八王子ご出身ですが、横浜とのご縁がありますか？

　「八王子から横浜ってJR横浜線で1本なんです。横浜アリーナでライブを見て横浜線で帰るとか。だからよく来てましたし、昨年本格的な俳優デビューとなった『雷に7回撃たれても』の劇場が赤レンガ倉庫で、その稽古場が野毛にあったのでそこに1ヶ月通っていました。沢山楽しめる場所がある街ですよね」

―――すでにCENTとしてFUJI ROCK FESTIVALを始めいくつものフェスに出演されていますが、一方でワンマンコンサートのツアーもされています。フェスとご自分のコンサートだとテンションが違いますか？

　「ちょっと違うかもしれません。ワンマンだとそのアーティストを好きな皆さんが集まってくるので安心感がありますが、フェスは出会いの場でもあり闘いの場でもありますから、ちょっと違った馬力の入れ方をしています。それにフェスごとに特色もありますからね。私はどれだけ自分がそのフェスで全力を出せたかを大事にしたいと思ってます。自分が楽しめるように全力でやりたいです」

―――YOKOHAMA UNITE音楽祭の顔ぶれを見ての印象はどうですか。

　「ストレートなロックフェスじゃ無いところが面白いですね。その中にR&B色が強いTAIL君が入っているのは凄く味のあるポイントですね。さっきフェスは出会いの場だといいましたが、人生を変えるような音楽に出会えるのがフェスのすごいところですし、そんな出逢いがきっとあるでしょう」

―――どんなステージになりそうですか？

　「いま沢山新曲も書いています。このフェスの前にワンマンがありますから、そこで披露できるかも……」

―――じゃあYOKOHAMA UNITE音楽祭でも聴けますか？

　「どうかな（笑）。でもワンマン以外で初めて歌うかもしれませんね」

―――先日リリースされた新曲「堂々らぶそんぐ」はものすごくストレートなナンバーですね。昨年リリースされたアルバム「PER→CENT→AGE」が結構ゴリゴリのロック色が強かったので、だいぶギャップがありますが。

　「すごく暑かったこの夏、とにかくストレートなラブソングをやってみたくなったんです。『PER→CENT→AGE』は拘りを詰め込んで時間をかけて作ったアルバムで、結構何年も前から取りかかっていましたが、新曲は今感じていること、伝えたいポップな気持ちを詰め込んでみたくなったんです。今ならド直球でストレートなラブソングを、ピースフル＆ポップに聴きたいと思って。みんないろんなことに恋してる。その気持ちをCENTらしく応援したいと思って書きました」

―――ところでCENTというのは音楽活動をするときのアーティストネームであると同時に、プロジェクトネームだとも聞いています。CENTを船に例えると、その舵取りはCENTさんですか？　それとも仲間達と共同で進路を決めますか？

　「舵は自分で取るようにしています。納得いかないとそこに囚われてしまうタイプだし、任せても結局自分で決めることも多いです。グループの頃から決断することが多かったので、委ねることに慣れていない事もあります。だから上手く委ねることも憶えたいですね。でも周りに思ったことを相談する人は沢山いるので、一緒に乗っている人に助けられて生きています」

―――そんなCENTさんの行き先が凄く楽しみですね。YOKOHAMA UNITE音楽祭でのステージ、楽しみにしています。

（取材・文＆撮影：渡部晋也　メイク：Megumi Kuji（L&Co.））

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