老若男女に刺さる「王道」が詰まったエンターテインメント 笑って泣けてアクションも楽しめる盛りだくさんな作品をチームワークで作っていきたい

老若男女に刺さる「王道」が詰まったエンターテインメント 笑って泣けてアクションも楽しめる盛りだくさんな作品をチームワークで作っていきたい

2015年の立ち上げ以来、「笑って泣けて最後は必ず感動する ハッピーエンドをお約束」をモットーに、様々な作品を生み出してきた「劇団わ」。

2024年9月に上演する『劣等生、乙川強の半生。』は、先天的に降霊術の素質を持つ者が通う高校を描く“降霊術式学園ラブファンタジーオカルトアクション再起物語”だ。主演を務める田中克哉と、新井將、結城美優にインタビューを行った。


―――出演が決まった時はどのように感じましたか?

田中「劇団わさんは初めてなので、まずはどんなテイストの作品なんだろうと思いました。それからお話を読んでみて、少年漫画のようにワクワクする展開だという印象を持ちました」

結城「『ツンデレヒロインの役で、ぴったりだと思うんです!』とお話をいただいて、そうかなぁ?と思いながらお話を受けました。かっちゃん(田中)が言う通り少年漫画みたいで、男性も女性も共感できる作品だと思っています」

新井「僕は劇団わさんに過去2回参加しているんですが、そのうち1回、『バック・トゥ・ザ・君の笑顔~お江戸でござる~』はコロナ禍で上演できなかったんです。そこから劇団わさんもチャージ期間に入り、復活の際にはお力添えしたいと思っていました。やるしかないだろうと」

結城「頼りにしています!」

新井「僕も待ち望んだ公演なので、存分に力を発揮したいと思います」

―――少年漫画のような作品ということですが、特に面白かった部分や見どころになりそうなポイントはどこでしょう。

新井「きっとどの世代にも刺さるだろうバトルシステムが採用されています。召喚して、レベルアップして、そこに絆があって。王道だし、男女問わず刺さる魅力があると思いますね」

結城「皆さん『降霊術式学園ラブファンタジーオカルトアクション再起物語って何!?』と思うでしょうが、見たら納得すると思う(笑)。それが見どころだと思います」

新井「劇団わさんの得意技ですよね(笑)」

田中「お話もわかりやすくてメリハリがあるけど、やっぱり最後のバトルが激アツです。人間は一人じゃ生きていけないなって感じるところが強くて、登場人物みんなの個性も見どころだと思います」

―――演じるキャラクターの魅力、ご自身との共通点などを教えてください。

田中「本当に素直な感想ですが、当て書きかと思うほど自分の人生と似ていて。強と同じく僕も幼い頃に母を亡くしていたり、気弱でいじめられたりしていたのですごく共感しました。僕自身20歳くらいになった時に自分の弱さに向き合った経験があるので、リンクする部分が多く、今から演じるのが楽しみです」

結城「私が演じるキャラクターのすごいところは、絶対に芯を曲げないところ。ツンデレで不器用だけど、守りたいものや自分芯は絶対に曲げない子だということをうまく伝えられたらと思っています。でも私自身はツンデレじゃないです」

新井「ちなみに何ですか?」

結城「ツンツンですかね」

一同「(笑)」

新井「出演者情報の番手だけ見ると、僕がラスト。劇団わさんは普段ラスボスを最後に持ってくるけど、めちゃめちゃ味方です(笑)。主人公の切り札なので、安心していただけたら。役柄的には歴史上の人物を下ろしてくるので、史実とファンタジーのさじ加減を稽古の中で考えていきたいです。他のキャストさんとのバランスを見つつ、みんなが想像するような、王道の人物を描くのがわかりやすいかと思っています」

―――今回はアクションもかなり多いとのことです。役作りや殺陣のためにしようと考えていること、こだわりたい部分はありますか?

新井「結城さんも戦うんですか?」

結城「(演出次第と聞いて)戦いたいです! バンバン動きます!」

新井「じゃあみんなでアクションの練習をしましょうか」

結城「鍛えようと思います。腕とか太くして」

一同「(笑)」

新井「戦いは多いですが、僕はなるべく最後のいいところまで温存したいです」

田中「それで言うと、僕は弱っちいキャラクターなので、弱いなりの身振りなどを今から考えていきたいですね」

―――新井さんは劇団わの作品に出演経験がありますが、どんな部分に魅力や楽しさを感じるでしょう。

新井「どの公演に行っても家族みたいな雰囲気があります。みんな笑っているし、役に関して深く悩んだり落ち込んだり、ネガティブな要素をあまり感じたことがない。『迷ったらやってしまえ』みたいな、トライ&エラーを全部受け止める懐の広さが一番の魅力です」

―――田中さんと結城さんは共演経験があり、新井さんとは初めましてかと思います。お互いの印象を教えてください。

田中「(新井は)優しいお兄さんだなって感じました」

結城「爽やか!」

新井「良かったです。宣材写真が怖いみたいで、第一印象『怖い』って言われるので。(田中と結城は)二人の掛け合いをそのまま作品に持っていけそう。見ていてもはや面白いですから(笑)」

結城「(田中は)本当におバカなんですよ」

一同「(笑)」

結城「でも一生懸命。強というキャラクターはピッタリだと思いました。あと、共演した時に頑張ってして明るくしてくれているんだろうなと感じるところがあって、それもピッタリ。そのままできると思うキャラクターです」

田中「(結城は)わんぱく、元気。子供がそのまま大きくなったみたいな。でも周りを見ていて気遣いできるし、それでいて心配性な面もあるのかなと。台本を読んで、掛け合いが普段と似ているなと思いました」

―――特に気になる・絡みが楽しみなキャラクターはいらっしゃいますか?

新井「どじょうです。演じる方が、劇団わによく出る一番変な人・大平智之さん(笑)。台本を読んだ時に声を出して笑いました。どじょうが登場してしゃべります」

田中「お母さん役のなっちゃん(吉田菜都実)と何度か共演経験があるんですが、初めて母親と息子という絡み方をします。今までと違うものが生まれそうで楽しみです。弟役の関根(翔太)さんともすごく絡むので、どうなるのかワクワクします」

結城「最初に強にバトルを仕掛ける信愛と博文の二人が結構好き。微笑ましいというか『そういう関係性の人、いるよね』と共感できて好きなキャラクターでした」

田中「本当に個性豊かなキャラクター揃いで楽しいですよね」

新井「気になる方は役名だけ並べてみても面白いと思います。どんな話かてんで見当がつかないと思う(笑)」

―――稽古場で楽しみなこと、田中さんは座長としての意気込みを教えてください。

田中「僕が普段から意識しているのは困っている子を放っておかないことやチームワークを作ること。劇団わさんは僕が頑張らなくても大丈夫そうですが、座長として今回も意識していきたいです」

結城「今は脚本を読んで想像している状態なので、みんなが役として動いているのを見るのが楽しみです。アクションやセットを想像しただけで楽しい。実際に見たらもっと楽しいと思っています」

新井「楽しみにしているのは大平(智之)さんに会うこと(笑)。あと、作中では、強が変わるたびに僕の強さが増していくシステム。それと同じように、田中さんを日々観察し、田中さんの芝居が変わるたびに僕の中で何か変えていくようなスタンスで臨みたいと思っています。座長として頑張る田中さんをうまくサポートし、貢献できたらと思っています」

田中「良いお兄さんだ!」

結城「本当に頼りになる」

田中「楽しみなこととしては、僕は全キャラクターと関わりを持てる。いろいろな個性と触れ合えるのは主人公の特権だと思います」

―――最後に、皆さんへのメッセージをお願いします。

新井「作品に関しては、明るく楽しく、涙あり・笑顔あり・殺陣ありの王道エンターテインメントです。間違いなくスッキリした気持ちで帰ってもらえると思うので、何がなくても来ていただけたら。劇団わさんに関しては、来年・再来年に向けて大きく動き出そうとしエネルギーを増しているところ。作品単体もそうですし、劇団わさんの道筋を一緒に楽しんでもらえると応援しがいがあると思います。僕もそこに力を添えられたらと思っています」

結城「劇団わさんの作品は、人間の強い部分と弱い部分を明確に表現していると思います。見にきてくださる方は皆さんお芝居が好きだと思うので、共感できるところがたくさんあるはず。この作品を見て、明日も頑張ろうと思ってもらえるように頑張るので、ぜひ見にきてください」

田中「前回劇団わさんの作品を見て、人間の弱さと強さ、情をわかりやすく表現してくれる団体さんだと感じました。その中に個性豊かで愛せるキャラクターたちがいて、みんなが成長していく物語が魅力。エンターテインメントなので、僕らがエネルギーを発信し、皆さんにいろいろなものを受け取ってもらえる。感情と感情がリンクしていくのが生の舞台の魅力だと思うので、皆さんにエネルギーを届けられたらと思っています」

(取材・文&撮影:吉田沙奈)

プロフィール

田中克哉(たなか・かつや)
1996年8月2日生まれ、岐阜県出身。主な出演に、ILLUMINUS企画『屍の王』『黎明の王』、HH企画番外公演『あんた誰?』、ViStar PRODUCE vol.5 舞台『引き結び~紬ぎ結ぶは運命の糸~』、Alexandrite Stage『The Great Gatsby In Tokyo』、プロジェクトリコロ『Statice』~Side  Wizard~など。

新井將(あらい・しょう)
1992年3月12日生まれ、東京都出身。主な出演に、ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』シリーズ、『ワールドトリガー the Stage』大規模侵攻編、舞台『弱虫ペダル』シリーズ、『東京リベンジャーズ』-聖夜決戦編-など。

結城美優(ゆうき・みゆ)
1998年12月22日生まれ、埼玉県出身。主な出演に、アサルトリリィ×私立ルドビコ女学院×人狼TLPT S『未来への十字架II』、アリスインプロジェクト『アリスインデッドリースクールコネクト』、ILLUMINUS『イリス・ノワール -焔罪のミサ-』エトワール、純愛異形綺譚『刻め、我ガ肌ニ君ノ息吹ヲ 2024』など。

公演情報

劇団わ 本公演『劣等生、乙川強の半生。

日:2024年9月25日(水)~29日(日)
場:中目黒キンケロ・シアター
料:10,000円(全席指定・税込)
HP:http://www.wagumi.site
問:劇団わ mail:cs@gekidan-wa.tokyo

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