公園のベンチを取り巻く人間たちの心温まる不条理「喜」劇　実力派俳優が風来坊、ホームレス、尋ね人役に!?

　多くの名優たちと100を超える創作劇を届けてきたトム・プロジェクトが、30周年記念公演第1弾として『かへり花』を上演する。
　“ちびっこ広場”で遊び続ける3人の老人と、彼らに出会い数奇な運命を辿る2人の男女を、過去と現在、時間を超えて幻想的に描く。本作で70代のホームレスを演じる藤吉久美子と、80代の記憶喪失者を演じる有森也実は、舞台では初共演。作品について「今までにない」と話が弾む。

藤吉「これまで公園のベンチを注目して見たことはなかったのですが、ベンチだけでこんなにドラマが広がるとは……脚本を読んでいてとても楽しくて。私の役はスナックのママだった過去を持つ女性で、人生を重ねてきて現在は公園にいる。暗いのかなと思いきやポップな感じで。観劇に来ていただいたみなさまに色々なものを持って帰っていただけるのではないかと思っています」

有森「日常生活の中でよくある会話を舞台上で演じることに新鮮さを感じています。それぞれが越えられないものや無くしたものに、正直に向き合いながら生きてきたところが素敵で、温かいお芝居になりそうです。私の役は記憶喪失ということもあり、老人から子供になるシーンがあります。でも彼女の個性は1つだから、その個性がはっきりするためにどの年齢をベースに演じるか悩みどころですね。稽古で深めていけたら」

　そして本作が舞台デビューとなる長野優華。台本を悩みながら一気に読んだという。

長野「私が演じる役は恋に一筋な女性なので恋愛作品をたくさん観て様々な恋の形を研究中です。その役とは別に、小学校の先生を演じる場面もあります。先日子供たちに新体操を教える機会があったので、今の小学生を観察したり先生の様子を聞いたりもしました。大先輩が演じる姿を生で見られると思うと、今は稽古が凄く楽しみです！」

　出演者に大和田獏ほか、脚本に日向十三（演劇企画体ツツガムシ）、演出に今年度せんがわ劇場の芸術監督に抜擢された小笠原響を迎え、30周年記念公演を盛り上げる。

有森「コロナ禍を経て、公園のベンチは今どうあるべきものなのか。心のふれあいを考えさせてくれる作品です」

藤吉「歌唱が数曲ありまして、お芝居と歌が上手に効果として使われています。そして大きなメッセージを込めたお芝居です。とにかく楽しんでいただきたいです」

（取材・文：谷中理音　撮影：平賀正明）

藤吉久美子さん
「豆狸のお稲荷さん。楽屋の差し入れや、稽古場の差し入れや。ちょっとみんなが集まる時に。色んな味のお稲荷さんが5種類のパックになっていて、おやつでも良いし軽食にも良いし。色んなところに持って行くけど、みんな大絶賛。関西の甘さなので少し甘めなところが大好きです」

有森也実さん
「そこの地元でしか手に入らないお菓子ですかね。やはり地元で作られているものに興味が湧くので。他にも、果物・水・塩・酒・味噌などもチェックしちゃいます。地元のスーパーや道の駅には必ず立ち寄ります！」

長野優華さん
「その地域の有名なお菓子や特産品をついつい買ってしまいます。たまに地域限定ストラップなどを買うこともあるのですが、食べ物系は必ず手に取ってしまいます。特に大阪に行った際は、必ず551を買って帰るというルーティンがあります。家族が凄く好きで、喜んでもらえると確信しているので絶対外せないお土産の１つです。また、私自身とても優柔不断でお土産を選ぶのにいつも時間がかかってしまうので、オススメなお土産があれば是非教えていただきたいです！（笑）」

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