世界が認めた日本人バレリーナも「特別な機会」と意気込む 神々しいまでの美しさに溢れたダンサー達の豪華共演

世界が認めた日本人バレリーナも「特別な機会」と意気込む 神々しいまでの美しさに溢れたダンサー達の豪華共演

 世界各国の名門バレエカンパニーから、今が旬のダンサー達が集う『バレエの美神2023』。それぞれの魅力を最大限に引き出す豪華な演目が並んだ今回の公演には、日本人でマリインスキー・バレエのファースト・ソリストを務める永久メイも出演。「全く迷うことなく決めました」という3作品を踊る。

 「『ロミオとジュリエット』(Aプロ・Bプロ)、『ジゼル』(Aプロ)、『眠りの森の美女』(Bプロ)を踊ります。どれも全然違う作品なので、ガラ公演を通して違うキャラクターを観てほしいです。ジュリエットは、初めて芽生えた恋に心浮き立つ少女を演じられたらと思います。オーロラ姫は、ジュリエットの笑う表情とは違って、もっと上品な笑い方だったり、プリンセスらしい一面を見せられたらいいです。『眠り』は、手や足、顔に至るまで決められた型があって、それにどれだけ沿って踊れるかが問われています。『ジゼル』の2幕のパ・ド・ドゥは、動きの流れや、妖精のようなシルエットをいつも心がけて練習しています」

 相手役は、同じマリインスキー・バレエのファースト・ソリストで共演機会も多いフィリップ・スチョーピン。永久は「役への考え方や表現の仕方が似ている」と深い信頼を寄せる。

 「彼は、目の奥から表情が伝わるダンサーで、一緒に踊る際も相手の目を見て表現してくれます。とても努力家でもありますし、ダンサーとしても、人としてもすごく尊敬しています。他のバレリーナもよく言いますが、彼と一緒だと踊りやすいし、どちらかに偏るのではなく、2人で作品を作り上げることができます。ありがたいことにフィリップと踊る機会が多く、舞台を重ねるごとに踊りやすくなっています」

 バレエ界のニューヒロインとして注目される彼女。本場の空気を感じるパフォーマンスを見せてくれることだろう。

 「私とフィリップがまるでマリインスキー劇場で踊っているように、そして皆さんにもマリインスキー劇場で観ていただいているような……。そんな夢のような空間と時間をお届けできたら良いなと思います。日本での公演は自分の中でも特別なので、3つのパ・ド・ドゥを通して今の私にしかできない踊りや表現をお届けしたいですし、それを会場で感じていただけたら嬉しいです。私も、皆さんにご覧いただけるのをすごく楽しみにしています」

(取材・文:梶 彩子 編集:西本 勲)

プロフィール

永久メイ(ながひさ・めい)
深田真紗子バレエアカデミーで学び、13歳でモナコ王立プリンセス・グレース・アカデミーに入学。15歳の時にマリインスキー・バレエのユーリ・ファテーエフ監督に認められ、国際バレエ・フェスティバルの『ラ・バヤデール』の舞台に立つ。卒業と同時に研修生としてマリインスキー・バレエに加入。18歳でセカンド・ソリスト、2021年にファースト・ソリストへ昇格した。2020年、『ロミオとジュリエット』、2022年、『眠りの森の美女』にそれぞれ主役デビューを果たし、後者はブノワ賞2023にノミネートされ話題となる。テレビ・新聞・雑誌・Webなどメディア出演も多く、2020年には『ForbesJAPAN』の「世界を変える30歳未満の30人」、2021年には『Forbes ASIA』でも30人に選出された。

公演情報

Ballet Muses – バレエの美神(ミューズ) 2023-

日:2023年11月22日(水)・23日(木・祝)
  ※他、大阪公演あり
場:東京文化会館 大ホール
料:S席17,000円 A席14,000円 B席10,000円
  C席7,000円(全席指定・税込)
  ※未就学児入場不可
  ※演奏は特別録音音源を使用
HP:https://www.koransha.com/
問:光藍社チケットセンター 
  tel.050-3776-6184(12:00~16:00/土日祝休)

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