スターダンサーズ・バレエ団『The Concert』アンコール上演決定！　20世紀の巨匠振付家の名作を贈る豪華トリプルビル

　ジェローム・ロビンス振付作をはじめ20世紀の名作を上演し、昨秋大好評を博したスターダンサーズ・バレエ団の「The Concert」。『スコッチ・シンフォニー』・『牧神の午後』・『コンサート』の豪華トリプルビルで、昨年に続き林田翔平、東真帆が『牧神の午後』を踊る。

林田「名作だけにやはりプレッシャーはありました。ベンさんに起用してもらい、その期待に応えなければという気持ちがあって。1日目はもう緊張しすぎて記憶がないくらいです（笑）」

東「プリンシパルの方が踊る作品というイメージがあったので、まさか自分が出演できるとは思ってもみませんでした。メインロールを踊るのは初めての経験で、大先輩で経験豊富な林田さんに頼り切っていましたね（笑）」

　演出・振付指導者のベン・ヒューズが団内キャスティングで2人を指名。来日指導で作品のエッセンスを教わった。

林田「ベンさんに特に注意されたのは視線の部分です。この作品は客席が鏡という設定になっていて、鏡越しに相手のことをどう見るか。鏡＝客席を見ながら踊るので、サポートのときもパートナーを見ることができなくて、自分の手の感覚だけが頼りになる。これは初めての経験で、ちょっと怖かったですね」

東「笑いすぎてもダメだし、無表情でも何も伝わらないとベンさんに言われて、どんな表情で踊ればいいか、普段のレッスンから常に自分の表情を意識するようにしていました。あと髪を下ろして踊るので、顔にかかるとキレイに見えないという指摘をされて。固定しつつなるべく揺れて見えるように調整したりと、見え方も工夫した部分です」

　早くもアンコール上演を迎える今回、舞台に臨む心境を聞いた。

林田「東さんは身体や脚のラインがキレイなので、作品にすごく合っていますよね。パートナーとして、それを最大限に生かさなければいけない。ベンさんには“良かったよ”と言われたけれど、前回は初めての経験で、自分の中で反省点もありました。今回はリベンジということで、バランスなどパートナリングを突き詰めていけたらと思います」

東「テクニック的にはシンプルな動きが多く、だからこそすごく難しくて。ちょっとした角度にもこだわって、少しでもキレイに観えるよう踊れたらと考えています。そして私らしい表現を目指し、観ている方に何かしら感じてもらえる作品に仕上げていきたいと思っています」

（取材・文：小野寺悦子　撮影：平賀正明）

林田翔平さん
「家族に感謝したいことは、いつ如何なる時も自分の出演する舞台に関心を持ってくれることです。今は離れて暮らしているのでなかなか頻繁には会えないのですが、バレエ団の公演やその他の舞台の時も時間が合えば駆けつけてくれます。身内の舞台を観るのは、楽しみだけでなくハラハラ緊張することも多いと思うのですが……（笑）でも、率直な感想を言ってくれるので、今後の自分の課題が見つかることも。どんな役であれ応援してくれる家族の存在は、舞台への活力になっていると思います」

東 真帆さん
「父と母には特に感謝しています。様々な習い事を体験させてもらい、バレエに出会うきっかけを与えてくれたことに感謝していますし、改めて幸せなことだと実感しています。バレエをさらに極めていきたいという思いにもいつも後押しをしてくれて、日々の生活からバレエのことまでサポートしてもらいました。今も私の舞台を楽しみに観に来てくれるので、舞台上で両親に感謝の気持ちを伝えられたらと思っています」

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