“幸せホルモン”=セロトニンを分泌させる作品に! 前中りょうによる『イケッチャオ‼』初主催舞台に栗原大河、堀田竜成が出演

“幸せホルモン”=セロトニンを分泌させる作品に! 前中りょうによる『イケッチャオ‼』初主催舞台に栗原大河、堀田竜成が出演

 自身も俳優といて活動する前中りょうが主催する『イケッチャオ‼』。これまではイベント制作をメインに行ってきた同企画が、ゴールデンウィークのコフレリオ新宿にて初めてプロデュース舞台『不器用な俺らの鼓動』を企画・公演する。主演を務めるのは約1年ぶりの俳優業復帰となる栗原大河。そして路上ライブからデビューしたという異色の経歴を持つ堀田竜成が脇を固める。共演経験がある前中が自ら声をかけて集めた最強の布陣で挑む今作、改めて彼らの意気込みを聞いた。


――――『イケッチャオ‼』初の舞台作品上演ということですが、まずは『イケッチャオ‼』とは?というところからお伺いしてもいいでしょうか?

前中「『イケッチャオ‼』は“セロトニン分泌系QOL(クオリティ・オブ・ライフ)爆上げイベント”という名目でイベントをやっていました。もともと僕は30代になったらエンタメを作る側の仕事もやってみたいと思っていたのですが、コロナ禍でイベントや舞台が減ってしまい、なかなか実現できず……。昨年後半くらいから少しずつコロナ禍の制限が緩和されてきたので、満を持して動き出したところです。“セロトニン”というのは“幸せホルモン”とも呼ばれていて、人を笑顔にするホルモンなんですね。俳優が企画するイベントは増えてきているとは思うんですけど、ただイベントをやるのではなく、他にはない、セロトニン分泌系COL爆上がりイベントと言うコンセプト丸出しの、枠にはまらないイベントを企画しました。とにかくお客様の笑顔を見るのが嬉しくて、昨年の10月、12月と続けて開催して、今年の2月には名古屋に行ったばかりなんです」

――――どうして名古屋に?前中さんのご出身地ですか?

前中「何故かというと……行きたかったからです」

栗原・堀田「(笑)」

前中「出身は京都なので何にも関係ないです、すみません(笑)。ただセロトニンを分泌してほしいのはお客様が1番なのですが、スタッフ・キャストも、自分も含めてなので。おかげさまで、みんなで楽しく笑顔で名古屋に行かせてもらいました」

――――そんな『イケッチャオ‼』が初めて舞台企画に挑戦するとのことで、栗原さん・堀田さんにお声かけされたのも前中さんですか?

前中「そうです! 大河とは彼が座長を務めていた作品に僕が日替わりゲストとして出演した時に出会いました。裏での気合入れなど、カンパニーを盛り上げる力がすごくて、イケメンだしスタイルもいいし、全部を持っている男だなと思いましたね。今回、この『不器用な俺らの鼓動』の主人公も同じ字で“大河”という名前なんです! 脚本先行だったので本当にたまたまなのですが、運命を感じています」

栗原「僕は昨年、俳優業を休業していて、今作が復帰作になります。1年間休んでいた僕にまさか主演でお声をかけてくださる方がいるとは思わなくて……素直にすごく嬉しかったです。少しでもお力になれるようにと、とても気合が入っています。お芝居は勿論、ダンスも盛り沢山の舞台なので、『イケッチャオ‼』らしい、セロトニン分泌を促す楽しい舞台になるだろうなと思って僕自身も楽しみです」

前中「竜成とも、昨年共演して、当時からかわいいな~と思っていて……」

堀田「ええ~! ……かわいいだけですか?(笑)」

前中「欲しがりだな!(笑)こういうノリも大好きで、本当に大河も竜成も、他のキャストも盛り上げ上手な人ばかりを集めたので、1つの部活みたいな雰囲気の座組になるのではないかと思っています」

堀田「嬉しいです。かわいいって言ってくれましたけど、りょうさんと共演した時の役はちょっとオラついていて、そんなにかわいい役じゃなかったんですよ。芝居的に絡むこともあまりなくて……ただ、当時から裏ではいっぱいお世話になって、いつかまた一緒に舞台に立ちたいねと言ってくださっていたんですよね。なのでこうしてオファーをいただいたことがすごく嬉しかったです。りょうさんは常にご自身も笑顔に溢れていて、その笑顔が周りに伝染していくような人。こういう人と一緒に舞台が作れたら楽しいだろうなと思って、迷いなく「出ます!」とお返事しました」

――――今作は商店街を救うために、高校生たちがダンスで街おこしをする、というあらすじですが、お2人の役どころは?

前中「大河は商店街のみんなに愛されている明るい男の子。竜成が演じるのは商店街の八百屋の息子で、お兄ちゃんがいる、いわゆる“弟キャラ”になります。2人と町長の息子(久門大起)は幼馴染なんですが、彼にとっては父であるその町長が商店街を潰してショッピングモールにしようとしていて……という人間関係が主軸として描かれます。3人は1年生なのですが、もともと地元でダンスをやっている3年生の子たちも出てきて、その先輩たちと協力してダンスで町おこしをしよう、という計画が進みます」

――――ビジュアルもすでに出ていますが、撮影の様子は?

栗原「今キービジュアルなどで出ているのはダンス衣装の僕らなのですが、実は制服バージョンのビジュアルも撮影しています。ダンス衣装になると一気に垢抜けるというか、ダンスを始めたことで、キャラクターたちの内面・外面が変わっていく様子がきっと印象的じゃないかなと」

堀田「かわいい学生からカッコいい学生に雰囲気がガラッと変わるので、そのギャップにもぜひ注目してほしいですね。撮影の時もそこを意識して撮影してもらいました。制服姿も早く観てもらいたいです!」

――――解禁が待ち遠しいですね。ではここからは作品に関連して皆さん自身についての質問も。まず、お三方が“セロトニンが分泌されているな”と感じる瞬間を教えてください。

栗原「簡単にいえば、笑顔になる瞬間、ですよね」

堀田「カッコつけると、板の上に立っている瞬間……と言ってしまいたくなりますが、素で話すと、ラーメンや焼き肉を食べている時です(笑)」

栗原「分かる。僕は死ぬほど疲れている時にビールを一口飲んだ瞬間ですね」

前中「僕は……自己満かもしれないですが、本当に『イケッチャオ‼』をはじめとしたイベントに出た時に、お客様も、演者も、スタッフさんたちまでみんな笑顔だな!というのを実感した時が本当に幸せで……特にスタッフさんまで笑ってくれるってすごいことなので。主催した時にそういう空気になると「ああ、開催してよかったな」ってホッとします」

栗原「なんか、そんないい話されたら、僕がビールとしか言ってないヤツになっちゃうじゃないですか! 僕だって舞台の上がそりゃ1番幸せですよ! 当たり前すぎて言わないだけですよ‼(笑)」

堀田・前中「(笑)」

前中「疲れている時の酒はセロトニン分泌してくれるよね、それも分かるよ」

――――ではもう1つ、タイトルにちなんでご自身が「不器用」だなと思うエピソードが何かあれば教えてください。

堀田「僕、最近自分ってすごく不器用だなと思っていて。自分の気持ちを素直に伝えるのが苦手なんですよ。共演者に対して「好き!」とか、お客様に対して「ありがとう!」とか、本当はもっと言いたいんですけど……カッコつけちゃってるのかなぁ。ありきたりな言葉になりがちなので、もっと素直に伝えたいです。お2人はどうですか?」

栗原「僕は逆です。思ったことを何でもすぐ言っちゃうんですよ。忖度できないというか……もっと上手く立ち回らないとダメだよなぁ、角が立たない言い方をしたほうがよかったかもなぁって反省することが沢山あります。(栗原さんと堀田さんの)中間がきっと1番いいんですよね。ないものねだりだけど」

前中「でもいろいろなタイプの人が現場にいた方がきっといいと思う。きっと違うタイプの方が、歯車が合うんじゃないかな」

栗原「なるほど! そうだといいな……。でも、これでも昔よりは丸くなったんです。ただ理不尽なことに、昔共演した先輩の俳優さんに会うと「お前尖っているのがいいところだったのに、面白みがなくなったな」ってよく言われるんですよ! ……大人になるって難しい(笑)。りょうさんは器用そうですけど、どうですか」

前中「いやいやいや! 僕はね、他力本願な人間なんですよ。出来ないことばっかりで不器用な人間なので、自分が不得意だなって思う分野は全部その道のプロフェッショナルに投げちゃうという(笑)。今回のデザインも、打合せはして、こういう風に仕上げてほしいって案だけは僕も出すんだけど、デザイナーさんとカメラマンさんのおかげで出来上がっております……。でも、そのおかげで、いろいろな人と出会って一緒にお仕事ができているので、不器用でよかったかもしれません」

栗原「その人間関係を構築できることがりょうさんの器用さですよ!」

堀田「素敵なことですよね」

――――お2人がおっしゃる通りです。それに、“器用貧乏”という言葉もあるので、器用で全部自分で出来てしまうことがいい事でもないのかもしれません。

栗原「そうですよ! なんていったって今作のタイトルは『不器用な俺らの鼓動』ですから!(笑)」

前中「そうね(笑)。今作の登場人物たちも自分の気持ちを上手く扱えない不器用な子たちが多いですが、そんな彼らの歯車が合わさってきっと大きな鼓動(ビート)を奏でると思います!」

――――楽しみにしています! それでは最後に、改めて意気込みをお願いします。

堀田「それぞれの登場人物のバックボーンや人間関係から、様々なメッセージを感じ取っていただけるんじゃないかと思います。きっと感情移入できるキャラクターがいると思うので、ご自身の大切な友人や家族を思い出しながら観ていただきたいです。そしてなんといってもダンスです!『イケッチャオ‼』らしいエンタメ要素も満載なので、ぜひ観て、聴いて、感じてもらえたら嬉しいです。本番、楽しみにしていてください」

栗原「今、WBCが開催中じゃないですか。チームが一丸となって頑張っている姿ってどうしたって心が揺さぶられるものですよね。この舞台もそんな風に思ってもらえるように、全員で泥臭く、肩を組みながら稽古を積み重ねて、最高のパフォーマンスをお客様にぶつけていきますので、ぜひ笑顔になってもらえたら嬉しいです」

前中「今回初めて舞台の企画・主催をやらせていただいて、熱量のあるキャストと最強のスタッフに恵まれました。こういったご時世ではありますが、人生において、息抜きって大切なことだと思うんです。僕は「よそはよそ、うちはうち」というスタイルでやっているので、あまり周りは気にせず、とにかく自分も楽しんで、周りも巻き込みながら、沢山セロトニンを出して、皆さんにも出していただいて、全員で大きな笑顔の鼓動(ビート)を鳴らせたらなと思います。お待ちしています!」

(文・撮影:通崎千穂(SrotaStage))

プロフィール

栗原大河(くりはら・たいが)
11月20日生まれ、神奈川県出身。主な出演作品にミュージカル『忍たま乱太郎』 竹谷八左ヱ門役、舞台『弱虫ペダル』新インターハイ篇FINAL〜POWER OF BIKE〜 浦久保優策役、舞台『風が強く吹いている』柏崎茜(王子)役など。

堀田竜成(ほりた・りゅうせい)
11月2日生まれ、愛媛県出身。2.5次元ダンスライブ『ALIVESTAGE』・劇場版SOARA『LET IT BE -君が君らしくあるように-』大原空役、音楽劇『黒と白 -purgatorium-』 調和・カシエル役、舞台『淡海乃海-現世を生き抜くことが業なれば-』梅丸役ほか。

前中りょう(まえなか・りょう)
6月2日生まれ、京都府出身。2022年1月まで特撮Boyzのリーダーとして活動。主な出演作品にチバテレビ食育子ども番組、舞台『戦国NEO原∞』カゲカツ役など。「イケッチャオ‼」では主宰を務める。

公演情報

イケッチャオ!!stage 不器用な俺らの鼓動

日:2023年5月2日(火)~7日(日)
場:コフレリオ新宿シアター
料:SS席7,800円 S席6,800円 A席5,800円(全席指定・税込)
HP:https://twitter.com/ikettyao?s=21&t=WsRxX6zaGUtExlCTEkERsw
問:イケッチャオ‼︎  mail:ikettyao.office@gmail.com

Advertisement

インタビューカテゴリの最新記事