大ヒットシミュレーションゲームを原作に、シリーズ5作目の上演を迎える、舞台『文豪とアルケミスト』。今回は芥川龍之介を物語の主軸に、文学を守るべく戦う、文豪の姿を描く。
久保田「今の社会情勢を交えた物語で、登場人物がすごく繊細に描かれている。一つひとつの会話から彼らの想いがリアルに伝わってきて、僕も最初は一読者として台本を読んでいました」
岩城「繊細だからこそより緻密な表現が必要で、物語がどれだけ面白くなるかは役者のスキルにかかってくるはず。台本を読んですごく身が引き締まりました」
久保田秀敏は芥川役として再登板。岩城直弥はシリーズ初参戦で、芥川の盟友・菊池寛を演じる。
久保田「シリーズものって大抵キャラクター像が固まってくるものだけど、これは一筋縄ではいかない作品で、まだ足りないと思うことばかり。毎回格闘し、悩み、一から作り直しています」
岩城「僕は作品世界を把握するため、まずはゲームに挑戦しました。ただ原作に引っ張られすぎると誰がやっても同じになってしまう。僕がこのメンバーと演じる意味を忘れず、役を作っていけたらと考えていて。それに役と僕とは全然違って、兄貴肌の菊池に対し、僕自身は弟気質の弄られキャラ。芥川との関係を大切に、普段と違う僕をお見せしたいと思います(笑)」
久保田「歴史的にも芥川と菊池は無二の親友で、そこはやはり反映していきたいですよね。演じる僕ら自身が根っこの部分を確立していないと、全て薄っぺらいものになってしまうから」
岩城「確かにそう。菊池がいることで芥川の想いがより色濃く浮かび上がる、そんなキャラクターを表現できたらと思います」
待望の人気シリーズ最新作。開幕に向けメッセージを聞いた。
岩城「先輩方が築き上げてきた“文アル”の世界観を守りつつ、より高みを目指していけたらと考えています。新参者ではありますが、期待に応えられるよう全力で頑張りたいと思います!」
久保田「単に舞台上の物語ではなく、板の上で生きる僕らの想いと、観ている方の心情がリンクする。それこそが文アルの魅力で、だからこそお客様も前のめりになれるし、感情移入することができる。今回もそこは色濃く出ていて、観ていてグッとくるはず。今の現代を生きるみなさんの声を代弁する作品になっていますので、是非楽しみにしてもらえたらと思っています」
(取材・文:小野寺悦子 撮影:友澤綾乃 ヘアメイク:佐々木渚香 スタイリスト:小林洋治郎(Yolken))
プロフィール
久保田秀敏(くぼた・ひでとし)
1987年1月12日生まれ、福岡県出身。ミュージカル『テニスの王子様』2nd シーズンに仁王雅治役で出演し注目を集める。2013年、舞台『心霊探偵八雲』斉藤八雲役で主演。近年の出演作に、ミュージカル『憂国のモリアーティ』、『薄桜鬼』、舞台『血界戦線』、『SK ∞ エスケーエイトThe Stage』、『チコちゃんに叱られる!on STAGE』、『お月さまへようこそ』など。
岩城直弥(いわき・なおや)
1995年4月16日生まれ、埼玉県出身。ミュージカル『テニスの王子様』3rd シーズンに平古場凛役で出演し注目を集める。主な出演作に、ミュージカル『青春-AOHARU- 鉄道』、脳内クラッシュ演劇『DRAMAtical Murder』、『FINAL FANTASY BRAVEEXVIUS』THE MUSICAL、舞台『魔法使いの約束』、『Dr.STONE』THE
STAGE ~ SCIENCE WORLD ~など。
公演情報
舞台『文豪とアルケミスト 嘆キ人ノ廻旋(ロンド)』
日:2022年9月2日(金)~11日(日) ※他、大阪公演あり
場:品川プリンスホテル ステラボール
料:S席10,500円 A席9,500円 サイドS席10,500円 サイドA席9,500円(全席指定・税込)
HP:https://bunal-butai.com/
問:舞台「文豪とアルケミスト」製作委員会 mail:stage@pmc.co.jp
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