シェイクスピアの史劇に大胆な創作と劇的な設定を加えた話題作 リチャードと惹かれ合うヘンリーに、和田琢磨が抜擢!

シェイクスピアの史劇に大胆な創作と劇的な設定を加えた話題作 リチャードと惹かれ合うヘンリーに、和田琢磨が抜擢!

 菅野文による漫画『薔薇王の葬列』はシェイクスピアの史劇『ヘンリー六世』、『リチャード三世』を原案に、大胆な創作を加え練り上げられた作品だ。2022年1月からTVアニメも放送・配信されており、それを原作にした舞台『薔薇の葬列』が6月に上演される。独特の世界観と美意識を感じさせるこの作品で、主人公・リチャードと惹かれ合うヘンリー役に抜擢されたのが、舞台『刀剣乱舞』などの活躍で知られる和田琢磨だ。

 「お話をいただいてから漫画を読んだのですが、とても奥深い物語で役者としてやりがいを見いだせる作品だと思いました。演出の松崎史也さんとは初めてご一緒するのですが、役者仲間から素敵な演出家さんだと散々聞かされてきましたし、スタッフの間でもとても評判が良いので、いつかご一緒したいと思っていたんです」

 今回はアニメをベースにした舞台だが、これまでにも和田は漫画やアニメを舞台化した作品に何本も参加してきた。演じるにあたりその経験から生まれたコツのようなものがあるのだろうか。

 「漫画でいうコマとコマの間、描かれていない部分をどのように演じるか突き詰めていくことが、キャラクターに一貫性を持たせることになると思っています。もともとシェイクスピアの史劇に影響を受けて描かれた作品ということで、結構な会話劇になっていくと思うんですが、漫画やアニメから派生した作品で会話を重ねていくのは珍しく、役者としての本領を試されている気がします」

 主人公であり相手役となるリチャードは、若月佑美と有馬爽人のダブルキャストで演じる。非常に興味深いキャスティングだ。

 「先日、若月さんにお目にかかりましたが、とてもキラッとしていましたね(笑)。2人が演じるリチャードはきっとそれぞれ違ってくるはずですから、僕がどんな影響を受けるのか楽しみです。みなさんにもぜひ両方のリチャードをご覧いただきたいと思います」

 シェイクスピア作品といえば、人間の欲望を赤裸々に描いたものが多い。あまり争いは好まないという和田自身に、それでも抑えきれない欲望なんてあるのだろうか。

 「食べることですね。一人暮らしなのでそこは好き勝手しています(笑)。故郷の山形にいた時は、子供の頃から山菜やキノコとかを口にしていましたが、東京で生活するとそういったものの有り難さが逆にわかりますね」

(取材・文:渡部晋也)

プロフィール

和田琢磨(わだ・たくま)
1986年1月4日生まれ、山形県出身。18歳で上京し、カットモデルをしながら芝居を学ぶ。その後スカウトされて芸能界に入り、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン・手塚国光役で脚光を浴びる。その後、舞台『逆転裁判』シリーズ、『ダイヤのA』The LIVEシリーズなど数多くの舞台に出演。2017年からは人気作品 舞台『刀剣乱舞』シリーズ・歌仙兼定役でさらに人気を高める。ジャズ・シンガーのトニー・ベネットが好き。

公演情報

舞台『薔薇王の葬列』

日:2022年6月10日(金)~19日(日)
場:日本青年館ホール
料:9,900円(全席指定・税込)
HP:https://officeendless.com/sp/baraou_stage/
問:インフォメーションデスク【https://information-desk.info/】よりお問い合わせ下さい

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