舞台『通りすがりのYouTuber』は、人気YouTuber・涼香とその弟・秀真の顛末を描いた2020年初演のヒット作。涼香役は初演に続き十碧れいやが務める。さらに新キャストも続々参入し、パワーアップした舞台を繰り広げていく。
十碧「初演は宝塚退団2年半後で、家族愛や恋愛とさまざまな感情を女性として表現していくのは、とてもやり甲斐がありました。2度目の出演ではありますが、まわりが変われば自分自身も変わってくる。実際稽古場の雰囲気も全然違って、すごく新鮮です」
福島「YouTuberのアシスタントを演じます。YouTubeは大好きなので嬉しいけれど、すごい方々に囲まれて緊張しています(笑)」
井上「私も緊張し過ぎて最初の本読みは記憶がないくらい(笑)。私の役は業界関係者ではなく、作中では唯一等身大の女の子。自分自身と同世代で、リアルなキャラクター像をつくれたらと思います」
渡邉「十碧さんが美し過ぎて、稽古場に入ってきた瞬間後光が見えました(笑)。私は涼香のマネージャー役ですが、演出の方がYouTubeの世界もこの2年で大分変わったと言っていて。そのあたりがまた今回の再演の見どころなのかなと感じています」
2年ぶりの再演に向け台本を大幅改定。YouTubeの舞台裏を通し、今の時代を切り取っていく。
渡邉「台本を読んでいるとYouTubeの裏事情が見えてきて、こんな努力をしているんだと、YouTuberの見方が変わりました(笑)」
福島「常にネタを探していたり、YouTuberとしてプロ意識が求められたり。大変な世界だなと驚いています」
十碧「涼香もそう。YouTuberとしてカメラの前にいるときはキラキラ感を誇張して、素顔とのギャップを意識して演じています」
井上「あとYouTubeの撮影シーンをお見せするというのも面白いところですよね。劇中劇ではないけれど、新しいなと思います」
涼香の弟・秀真役は初演に続きジャニーズJr.の冨岡健翔。十碧との再タッグにも注目だ。
十碧「冨岡さんは本当の可愛い弟のようです(笑)。涼香は弱さを隠して強く生きている女性。私もあまり弱音を人に言えずに自分の中に仕舞いがちなタイプですが、そういうところは似ているのかしれません。この新たなメンバーと、また新たな気持ちで臨んでいます。前回ご覧になった方も初めての方も、是非何度でもお目にかかれたら嬉しいですね」
(取材・文:小野寺悦子 撮影:山本一人(平賀スクエア))
プロフィール
十碧れいや(とあ・れいや)
1987年4月14日生まれ、愛知県出身。2007年宝塚歌劇団入団。『さくら/シークレット・ハンター』で初舞台を踏み、星組に配属。2014年『アルカサル~王城~』で宝塚バウホール公演初主演を努めた。2018年7月『ANATHER WORLD』/『Killer Rouge(キラールージュ)』東京公演をもって宝塚歌劇団退団。以後、主な出演作に、音楽劇『モンテ・クリスト伯~黒き将軍とカトリーヌ~』、舞台『知恵と希望と極悪キノコ』など。
井上百合子(いのうえ・ゆりこ)
1995年7月12日生まれ、千葉県出身。2018年円演劇研究所入所、2019年演劇集団円会員昇格。主な出演作に、舞台『青い鳥』、『ピローマン』、主演映画『わが青春つきるとも-伊藤千代子の生涯-』など。
渡邉とかげ(わたなべ・とかげ)
1984年4月10日生まれ、岐阜県出身。学生時代にNGK(名古屋学生演劇協会)プロデュース『彼女の愛した百鬼夜行』に出演した際、ゲスト出演していた森下亮と接触。2006年、クロムモリブデン劇団員オーディションに合格し、『猿の惑星は地球』より参加。
福島 愛(ふくしま・あい)
2002年12月12日生まれ、和歌山県出身。2019年5月、舞台『恋ばば十四歳!』で主演を務める。主な出演作に、舞台『ゲキドル the STAGE』、『JACO fes 2021 冬 ―ミツドモエ―』など。
公演情報
ジェットラグプロデュース『通りすがりのYouTuber』
日:2022年5月20日(金)~29日(日)
場:CBGKシブゲキ!!
料:9,500円(全席指定・税込)
HP:http://www.jetlag.jp/
問:ジェットラグ mail:info@jetlag.jp