この度は、カンフェティにて 劇作家女子会。feat.noo クレバス2020「It’s not a bad thing that people around the world fall into a crevasse.」のチケットをご購入いただきありがとうございます!
当ページでは、カンフェティでチケットをご購入の方限定!特別インタビューvol.1(全3回連載)をお送りします。稲葉賀恵さん、モスクワカヌさん、オノマリコさんにお話を伺いました!
――まずは、今回の意気込みをお願いします!
モスクワカヌ「今回上演する作品は、2020年の緊急事態宣言中、”50日間連続で毎日1本短編戯曲を書いて公開する” というチャレンジから生まれた50本の短編が元になっています。当時の自分の生活や見聞きするニュース、身近な人達からきいた話をもとに書かれたそれらの短編を長編に編纂し、AAF戯曲賞特別賞をいただいたものが上演台本となる『It’s not a bad thing that people around the world fall into a crevasse.』ですが、元は多くの演劇公演やイベントが中止になり職場も閉鎖されていた時期に書いた、上演の目途など何もたたなかった作品達です。
2020年のあの頃の話を、2023年の今、演出の稲葉賀恵さんをはじめ素晴らしいスタッフキャストの方々にご縁をいただき上演できることを、とても嬉しく楽しみに思っています」
稲葉「まずはモスクワカヌさんの台本の良い意味でカオスな、整うことを嫌うような、自由で広大な言葉を体験してほしいです。その世界にどうアテンドするか、イキが良く、お客さんを安心させない仕掛けを作っていきたいです。俳優の身体を存分に駆使して、私自身もあまり使ったことのない筋肉を使っていきたい。無い引き出しなら引き出しから作って、たくさんの挑戦をしたいと思います。
これまでは、その奮闘の後があまり作品に見えない方が美しいと思ってきたのですが、この作品はもう、なんか傷跡がたくさん見えて良いのではないかと思っています。満身創痍というか、そんな感じで挑もうと思います」
オノマ「2020年4月の緊急事態宣言下、モスクワカヌさんは髪を真っ赤に染めて、毎日1本短い戯曲をネットに発表していました。わたしは彼女のバイタリティと行動力に驚きながら、創作欲求はあるけれど、それを発揮できる状況ではなく、料理をつくったり、モスクワカヌさんの写真を撮ったり、そんな日々を過ごしていました。この戯曲には、当時のその時間そのものが含まれているように思います。観客の皆さまとも、コロナ禍初期の混乱と生活の不安定さを、振り返り検証することができる時間にできればと張り切っています」
――2020年にAFF戯曲賞特別賞を受賞した今作。もともと執筆に至ったきっかけは何だったのでしょうか。
プロフィール
モスクワカヌ
2009年にミュージカル『この夜の終りの美しい窓』でデビュー。ミュージカル、ストレートプレイ、手話を使用した脚本、高校演劇のための脚本の書き下ろし等、様々なジャンルを執筆。2021年『It’s not a bad thing that people around the world fall into a crevasse.』にて第20回AAF戯曲賞の特別賞を受賞。2022年『A home at the end of this world.』にて、かながわ短編演劇アワード2022の最終候補作となる。“劇団劇作家”所属。“劇作家女子会。”メンバー。
稲葉賀恵
演出家。日本大学芸術学部映画学科卒。文学座所属。『十字軍』(2013年)にて文学座初演出。主な作品に『解体されゆくアントニンレーモンド建築旧体育館の話』(シアタートラム)、『墓場なき死者』、『母matka』(共にオフィスコットーネ)、『誤解』、『私の一ヶ月』(共に新国立劇場)、『ブレイキング・ザ・コード』(ゴーチブラザーズ)など。
2023年『加担者』(オフィスコットーネ)『幽霊はここにいる』(PARCO劇場)の演出で、第30回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞。
オノマリコ
演劇ユニット”趣向”主宰。2015年、シアタートラム ネクスト・ジェネレーションvol.7にて『解体されゆくアントニンレーモンド建築 旧体育館の話』上演。2016年1月、マグカルシアターin KAAT『THE GAME OF POLYAMORY LIFE』上演。同作で第61回岸田國士戯曲賞にノミネート。2023年6月には演劇ユニット”趣向”の劇団化を記念した『オノマリコフェス』を開催。“劇作家女子会。”メンバー。
次回は9月5日(火)配信予定!
まだまだお話を聞いていきます。どうぞお楽しみに!