ミュージカル『ファントム』記者発表会 主演、演出に加えてシャンドン伯爵としても出演する城田優の新たな挑戦がここに。

ミュージカル『ファントム』記者発表会 主演、演出に加えてシャンドン伯爵としても出演する城田優の新たな挑戦がここに。

ミュージカル『ファントム』はフランスの小説家ガストン・ルルーによるベストセラー小説『オペラ座の怪人』を原作として、いくつものヒット作を手がけてきたアーサー・コピット(脚本)とモーリー・イェストン(音楽)のコンビが手がけた作品。世界中の上演で高い評価を得てきたが、日本でも宝塚をはじめとしていくつものプロダクションで上演され、2014年にはファントムと呼ばれオペラ座の地下で暮らす青年、エリックを城田優が演じ、2019年は演出家としても関わった作品だ。

その『ファントム』が4年振りに再演となる。記者発表に登場したのは城田の他に、ファントムを演じる加藤和樹。ヒロインとなるクリスティーナをWキャストで演じる真彩希帆sara。ファントムの恋敵となるシャンドン伯爵役の大野拓朗という面々。

前回同様に演出も手がける城田は「僕としては再々演となりますが、前回がファントムと演出を。そして今回はさらにシャンドン伯爵も務めることとなりました。そんな挑戦を観て、エンタテインメントに関わる人はもちろん、足を運んで下さるお客さまにも、「城田がこれだけやれるなら自分もできるかもしれない」といった希望を持って頂けるようにしたい。素敵なキャストと愛のあるスタッフに囲まれて、稽古から本番へと頑張っていきます」と力強く発言。

前回に続いて城田とWキャストでファントムを演じる加藤は「再演に気持ちも新たにワクワクしています。新しいクリスティーナのお二人、シャンドン伯爵の大野さんなど、ほとんどのキャストが一新された今作ですが、演出・城田優の下で、同じことをするのではなく、また新たに生まれ変わる『ファントム』を目指していきたい」と意欲を見せた。

宝塚在籍当時、雪組での舞台でもクリスティーナを演じた真彩希帆。宝塚ではファントム役の望海風斗とコンビを組んだが、今回は男性と共演することについて尋ねられると「あまり性別は気にしない方ですが、身長が高いなとは思いました(笑)。それよりも(宝塚版とは)歌詞が変わってくるでしょうから、そこが心配ですね。でも以前とは全く違ったクリスティーヌをご覧に入れられると思います」と抱負を語った。

もう一人のクリスティーヌ、saraは文学座に籍を置き、ミュージカル界でも注目されている期待株。昨年9月に大学を卒業して以降、『ドリーム・ガールズ』に続いての大作への参加となった。「『ファントム』はずっと憧れ続けてきた作品で、まさかそのカンパニーに自分が参加することは信じられない」と興奮気味に語るsaraは兵庫出身で初めて観た宝塚が雪組公演だったという。そしてずっと舞台での真彩を観てきたと突然の告白。思わぬ話に真彩も目を丸くしてビックリ。

そしてそのクリスティーナを巡ってファントムと対立するシャンドン伯爵を演じる大野は「今回、城田さんから声をかけて貰いました。「シャンドンが輝けば輝くほど、ファントムの闇が深くなるから、ぜひ演って欲しい」と言ってもらい、参加することを決めました。皆さんに元気と勇気をお裾分けできるように頑張ります」と一言。

「既にこの作品をご覧になった方は、この作品が持っている表裏一体である深い愛と悲しみというものを、エリックを通して理解して頂いていると思いますが、初めてご覧になる方には、作品の持つメッセージに加えて、ミュージカルの素晴らしさもお届けできれば良いなと思っています。2008年以降、ずっと続いてきた『ファントム』の集大成としてベストの演出、芝居を目指して頑張りたい。そして2023年で最も熱い作品にしたいと思っています。是非足をお運び頂下さい」と語った城田。

俳優としてだけでなく演出家として作品を背負う彼の表情には、作品への愛情と経験に裏打ちされた確固たる自信が滲み出しているかのようだった。さらにパワーアップした舞台に期待したい。

(取材・文&撮影:渡部晋也)

ミュージカル『ファントム』

■日時:2023年7月22日(土)~8月6日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール

■日時:2023年8月14日(月)~9月10日(日)
東京都 東京国際フォーラム ホールC

■原作:ガストン・ルルー
■脚本:アーサー・コピット
■作詞・作曲:モーリー・イェストン
■演出:城田優

■キャスト
ファントム(エリック):加藤和樹、城田優
クリスティーヌ・ダーエ:真彩希帆、sara
フィリップ・シャンドン伯爵:大野拓朗、城田優
カルロッタ:石田ニコル、皆本麻帆
アラン・ショレ:加治将樹
ジャン・クロード:中村翼
文化大臣:加藤将
ルドゥ警部:西郷豊
ゲラール・キャリエール:岡田浩暉

荒田至法、池谷祐子、伊宮理恵、岡施孜、上條駿、川口大地、川島大典、木村朱李、木村つかさ、關さや香、玉山珠里、照井裕隆、遠山さやか、轟晃遙、蛭薙ありさ、増山航平、松島蘭、幹てつや、横関咲栄(五十音順)

少年エリック:井伊巧、野林万稔、星駿成

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