落語の世界へようこそ!~はじめの一歩~

落語の世界へようこそ!~はじめの一歩~

カンフェティスタッフたちによる不定期連載企画
「カンフェティ エンタメ盛り上げ隊」

「少しハードルが高いけど、一度は観に行ってみたい……」
そんなふうに長年思い続けているジャンルはありませんか?

『◯◯の世界へようこそ!~はじめの一歩~』シリーズでは、あなたのそんな気持ちをカンフェティスタッフが後押し!

そのジャンルを長年愛するスタッフが、おすすめポイントを語ります。
一歩を踏み出すきっかけとなりますように!

今回は落語の世界に一歩を踏み入れてみませんか?

「落語って、なんとなく興味はあるけど、よくわからない」
「寄席に行ってみたいけど、一人で行っても大丈夫?」
「客席はおじさんやおじいさんばっかりなんじゃ……?」

そんな風に思っている方、いませんか?

今や落語大好きなカンフェティスタッフも、まさにそうでした。

カンフェティの落語ファン・スタッフAの「沼落ちエピソード」と、これから寄席に行ってみたい方のための初心者ガイド をお届けします!

カンフェティの落語ファン
スタッフA
落語ファン歴約20年。
定番の古典から型破りな新作まで何でも幅広く、落語や寄席演芸を愛する。
近隣のグルメやスイーツを持ち込み、寄席で休日を満喫するのが何よりの楽しみ。

今回のトピックス
◆ 落語の沼に落ちた瞬間
◆ どこで観られますか? 定席と落語会
初心者入門演目&注目落語家
◆ お悩み解決コーナー

◆ 落語の沼に落ちた瞬間

――日本の伝統的な話芸のひとつ、落語。
落語家一人が座布団に座り、扇子と手ぬぐいを小道具に、複数の登場人物を演じ分けます。
それはシンプルながらも、豊かな表現力で聴く側の想像を引き出す、魅力的な芸能。
そして、最後に「オチ」を付けるのが特徴なのですが、ここからは、スタッフAがそんな落語に「オチ」た瞬間を一人で語ってもらいます!


浮世絵や、時代劇なども元々好きで、いつか寄席にも行ってみたい。と思っていて。
ちょうどそのころ、2006年頃も落語ブームだったので、流行に乗って、思い切って行ってみたのです。

はじめて足を運んだのは、平日昼間の「新宿末廣亭」

そこは、はるか昔の寄席が今に残されているような、見事な日本建築の外観。
飲食店などが広がる現代の新宿の中で、そこだけ時間が巻き戻ったかのようでした。

入り口で木戸銭を払って入場してみると、場内にも、昔の芝居小屋のような古風さが。

木戸銭:江戸時代の寄席の出入り口(木戸)で支払ったことに由来する言葉で、現在も寄席や大衆演劇の入場料のことを指します。基本的に入口の窓口でお支払します。

そのタイムスリップ感に、一気に期待値は最高潮!


今は、その後の落語ブームのおかげか女性客も多いですが、
当時は客席を見渡してみても、女性はほとんどいらっしゃらなかったです。

舞台では、各世代の落語家がとっかえひっかえに出てきては、落語を披露し。
その途中で漫才や音曲、太神楽曲芸などの芸人さんもにぎやかに現れて、多彩な芸を楽しませてくれる。
落語などの話芸ばかりにせず、違う形の芸人さんも挟むことで客を退屈させないように組まれているんだな、と感心しながら、目の前で繰り広げられる、めくるめく芸たちを楽しんでいました。

存分に楽しめた後に、ついに、最後の「トリ」の人の出番に──。

その人が高座に上がるときに演奏される「出囃子」が鳴りはじめる。
すると、場内が一気に盛り上がり……

出てきたのは、精悍な雰囲気の青年落語家、という感じの人。
(実際は六十代だったはずだけど、引き締まった体形の「青年」な印象でした)

至って気負いのない、飄々とした様子で現れてきて、座布団の上に座り、穏やかな雰囲気で話しはじめる。
さて、この人はどんな落語をやるのだろう??

落語は、噺の本編に入る前に導入として話される「マクラ」という話から始まる。

マクラ:世間話や季節の話題、もしくは本題と関係あるお話。

ただ、この方は「マクラ」が長い。とても、とても長い……というか、うん?
どうやらずっと、どこまでも「マクラ」のままだ???

あとから、この人が【マクラの小三治】と語り継がれる、のちの人間国宝、柳家小三治師匠であることを知りました。

ひたすらマクラで、彼を目当てに集まっている観客をおおいに沸かせている。
私もすっかり笑わされ、同時に「至芸」に酔いしれるような、そんな感覚も心地良くて。

そして最後に短く落語の本編をやって、その日の寄席は終了となりました。
出てけ出てけ、と(聞こえる)「追い出し太鼓」が鳴るなか
「え、これも落語なの!!!!!」
という驚きと感動とで、しばしフリーズしてしまった覚えがあります。

もしもあの日、あの「マクラ」に出会えていなかったら… きっと、今の落語好きな私はいません。
今も私は、マクラの魔術師に魔法をかけられたままなのかもしれません。


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――落語への興味が少しでも湧いてきたでしょうか。
ここからは「行ってみたいけど、どこに行けばいいかわからない」という方のために、寄席や落語会、独演会などにも通うようになり、落語の沼にオチてあっという間に約20年のスタッフAに【はじめての寄席&おすすめ演目】を聞きました!

◆ 落語はどこで観られますか?!

まずは東京の「定席」4場へ

:東京で落語を楽しむなら、まずは「定席(じょうせき)」と呼ばれる4つの寄席がおすすめです。

寄席場所特徴
新宿末廣亭新宿三丁目レトロな木造建築。(スタッフAが沼に落ちた場所)
浅草演芸ホール浅草下町情緒たっぷり。観光ついでにも
池袋演芸場池袋小さめで演者との距離が近い
鈴本演芸場上野アクセス良好。綺麗な施設

定席の魅力は、基本的に当日券でふらっと立ち寄れること。
朝チケットを買って一日中楽しめる演芸場もありますし、遅い時間の入場は割引になるケースもあります。夜、仕事帰りの気分転換にもおすすめです!

定席での一日の流れをご紹介します。

【昼の部】 12:00頃~16:30頃
【夜の部】 17:00頃~21:00頃

フルで観ると各4時間以上ありますが、飽きさせないように番組が組まれていますし、途中から入っても、途中で帰っても大丈夫。その自由さが、寄席の良いところです。
※正しいスケジュールは各会場のホームページにてご確認ください。

定席以外の落語会

:定席以外にも、さまざまな落語会が各地で開催されています。
住んでいるところから行きやすい場所や、シリーズで続いているものが特におすすめです。定期的に開催されているものは、初心者にも入りやすい雰囲気のことが多いです。

カンフェティでチケットを予約できる、おすすめの落語会をまとめました。

おすすめ落語会特徴
国立演芸場寄席建替え工事に伴い都内等の公共施設で開催
関内寄席横浜で長く続く老舗の落語会
オフィス10主催の各落語会都内各地で多彩な落語会を企画
新ニッポンの話芸(広瀬和生さんプロデュース)落語評論家が厳選した演者が出演する

このほかにも、各地でさまざまな公演が開催されています。
ぜひ【カンフェティ】でこまめにチェックしてみてください。


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◆ 初心者入門演目&注目落語家

――さて、実際に落語会に足を運ぶとなると『何を観ればいいの?』 気になりますよね。

:落語は、大きく分けて古典落語新作落語があります。
古典落語は、江戸時代から明治にかけて作られ、代々受け継がれてきた演目。同じ演目を多くの落語家が演じるので、「この演目は誰のが好き」という楽しみ方ができます。
新作落語は、現代の落語家などが自ら創作した演目。時事ネタを取り入れたり、現代的なシチュエーションを描いたり、自由度が高いのが特徴です。

・笑える演目

演目あらすじポイント
時そばそば屋の勘定をごまかそうとする男の話。真似した男が失敗するオチ。落語といえばコレ! という定番中の定番。そばを食べる仕草など、演者の技巧も楽しめる。
初天神お祭りに連れて行けとせがむ息子と、振り回される父親のドタバタ。子どものわがままっぷりが可愛く親子の掛け合いが楽しい。年始によく演じられる。
粗忽長屋行き倒れの死体を見に行った男が、なぜかそれを「自分の死体」だと思い込んでしまう。「抱いてる俺は誰だろう?」という哲学的(?)なオチが有名。シュールな笑いがクセになる。

・人情噺(しみじみ系)

演目あらすじポイント
芝浜酒飲みでダメな夫を、妻が機転を利かせて更生させる話。ラストに明かされる妻の愛情に、しみじみ泣ける。年末によく演じられる。
文七元結借金まみれの職人が、身投げしようとする若者を助ける話。人情の温かさと、江戸っ子の粋が詰まった名作。

・ちょっとダークな演目

演目あらすじポイント
死神死神と出会った男が、人の寿命を操る力を手に入れるが……。落語のイメージが変わる、ゾクッとする展開。オチが演者によって違う。

最初は「時そば」「初天神」あたりから入って、慣れてきたら「芝浜」「死神」などにも挑戦してみるのがおすすめです。
「この演目は誰のが好き」という自分なりの好みが出てくると、いよいよ沼の深みにはまってきた証拠です。

――同じ演目でも、落語家によって伝わってくる雰囲気が異なると思われますが、今注目の落語家をぜひ紹介してください!

:今、最も注目しているのは女性落語家
江戸落語の真打を中心に、私の注目株をご紹介します。(文中すべて敬称略)

*真打:落語家の階級で最高位。

【話題の抜擢真打】

落語家昇進特徴
林家つる子2024年(11人抜き)女性初の大抜擢昇進で話題に。古典の女性キャラクターを主人公にした独自視点の落語で、女性たちの本音を描き出す。
春風亭一花2026年9月予定(5人抜き)春風亭一之輔の妹弟子。端正な古典落語に定評があり、落語ファンからの信頼も厚い実力派。

【上方落語の星】

落語家受賞歴など特徴
桂二葉2021年NHK新人落語大賞(女性初)軽妙な語り口とチャーミングな人柄が魅力。テレビでの活躍も光る上方落語の注目株。

【女性落語家の先駆者たち】

落語家昇進特徴
三遊亭歌る多1993年江戸落語初の女性真打のひとり。女性落語家の道を切り開いたパイオニア。
古今亭菊千代1993年同じく初の女性真打。充実期に入ったレジェンドの落語をぜひ。

【充実の中堅真打】

落語家特徴
蝶花楼桃花「桃組」「桃花三十一夜」など挑戦的な企画を次々開催
川柳つくし / 柳亭こみち / 古今亭駒子それぞれの個性で落語を聴かせる実力者揃い
弁財亭和泉 / 三遊亭律歌 / 立川小春志立川流初の女性真打・小春志など各流派で花開く


同じ演目でも、女性が演じることで新たな魅力が生まれます。
ぜひ彼女たちの高座を体感してみてください!


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◆ お悩み解決コーナー

――落語鑑賞についてどんどん新たな疑問が浮かんできた方もいるのではないでしょうか。初めての落語鑑賞でよくある疑問にお答えします。

Q:服装・持ち物は? 一人でも大丈夫?
A:服装は普段着で大丈夫です。
ドレスコードはありません。リラックスできる格好で行くのが良いと思います。
持ち物も特に必要ありません。強いて言えば長時間に及ぶため、飲み物を持ってきていると安心かもしれません(会場内で買えることも多いです)
一人でももちろん大丈夫です。
むしろ、一人で来ている方はとても多いです。ふらっと立ち寄って、好きなだけ楽しんで、好きなタイミングで帰る。そんな気軽さが寄席の良いところです。

Q:飲食はしていいの?
A:寄席では、客席での飲食OKのところが多いです。お弁当を食べながら観ている方もいます。(スタッフAもそうです)ただし、音が出るもの(袋のガサガサ音など)は控えめに。ホールでの公演は飲食NGなことがほとんどです。

Q:予約は必要?
A:定席は基本的に予約不要で、当日ふらっと行けます。ただし、人気落語家の独演会などでは事前にチケットを購入しておく必要があります。事前に会場や落語家の公式サイトをご確認ください。


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:いかがでしょうか。落語について少しでも興味を持ち始めたら嬉しいです。
出入り自由で、ドレスコードもない。落語のことなんて何も知らない状態であっても大丈夫なので、まずは足を運んでみてください!

あっと驚くような出会いが、あなたを待っているかもしれません。

全国各地の公演や、時にはお得なチケットも。ぜひカンフェティで探してみてください!


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