総勢21名のキャストが日替わり出演! 朗読劇「#真相をお話しします」 ひと味違う、読書体験を楽しんでいただきたい

 ミステリ短編小説集『#真相をお話しします』が、朗読劇として初上演される。2022年に原作小説を上梓、コミカライズや映画化など躍進を続ける注目作だ。「多くの方に僕の名前を認知していただくきっかけになった作品。新たな形で命を授けてもらえるのは大変有難い話」と話すのは原作者・結城真一郎。本作の初日公演に出演する俳優・小越勇輝と結城に話を聞いた。

小越「朗読劇は視覚的な表現が少ない分、会話以外にモノローグや心情説明など、“1人喋り”が多くなる。だからこそ、本を読んだ時の想像が膨らむ感覚を表現できると考えています。演出家の方と一緒に作っていくものを、僕を通して皆さんにお届けする役目なので、作品にしっかり向き合いたいです。朗読劇ならではと言えば、台本を持って舞台に立つので、稽古を見られているような気分になる瞬間があって……」

結城「その感覚、面白い! 役者さんならではのお話ですね。小越さんはじめ、錚々たるキャストの方に出演いただくので、この作品に期待を寄せていただいていると感じますし、光栄に思います」

 本作では原作同様、SNSやマッチングアプリなどを題材にした物語がオムニバス形式で展開されていく。

小越「この作品にはゾッとする部分もありますが、一貫して伝えたい普遍的なメッセージを感じています。便利なツールはたくさんあるけど、やっぱり人の温かさや熱量は会ってみないとわからないよね、という風な」

結城「僕が現代的な題材を扱う理由は、ミステリ小説は先人たちの手で、あらゆるネタをやり尽くされているからなんです。例えばYouTuberなどを題材に扱えば、江戸川乱歩でも絶対に書けないんじゃないかと。僕自身はSNSなどに苦手意識こそ無いものの、この作品を書いた当時も、“様々な問題が起こり得るもの”という意識はありましたし、そこにメスを入れる面白さを感じていました。読書って本来は、ライブ感や一体感を味わえないもの。そんな読書が、周りの人と一体になって楽しめるものが朗読劇なのかもしれません。本作をご覧いただくお客様には読書から一歩進んだような……ひと味違う、読書体験を楽しんでいただけると嬉しいです」

小越「目の前で何が繰り広げられるのか? 会場が一体化するような空気がドキドキを倍増させてくれるはず。一度と言わず、何度でもお越しいただきたいです」

(取材・文:山田浩子 撮影:NORI)

どこにでも繋がる扉、開けた先はどこに繋がっていましたか?

小越勇輝さん
「地球とは別の星。
ふと地球以外にも生命が生きる星があるだろうと思うことがあります。
自分と同じような、もしかしたら全く同じ人がいるかもしれないなと。
もし行けるなら扉を開けた先で会ってみたいです」


結城真一郎さん
「扉の先に現れたのは、まだ小説家としてデビューする前の自分の背中でした。
カフェの片隅でノートパソコンを広げ、思うように筆が進まず、スマホで関係ない動画を見漁っています。
『頑張れ、大丈夫! お前は2019年にデビューするぞ! それどころか、漫画にも映画にも朗読劇にもなるぞ!』
そう伝えてあげてもよかったのですが、思い直して口を噤みます。
未来なんてわからないほうがいい。わからないからこそ面白い。
というわけで、未来の自分にお願いがあります。
もし同じ扉があなたの前に現れ、それを開け、いまのぼくのところにやって来たとしても、絶対なにも教えてくれるなよ。
いつかそこに、勝手に辿り着いてみせるから」

プロフィール

小越勇輝( おごえ・ゆうき)
1994年4月8日生まれ、東京都出身。俳優として舞台や映像など、多くのジャンルで活躍中。2010年より、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンにて、主人公・越前リョーマ役を4年にわたり務める。その他の出演作に、『HUNTER×HUNTER』THE STAGEシリーズ クラピカ役、ドラマ『BLドラマの主演になりました』シリーズなど。

結城真一郎( ゆうき・しんいちろう)
1991年6月8日生まれ、神奈川県出身。東京大学法学部卒業。2018 年、『名もなき星の哀歌』で第5回新潮ミステリー大賞を受賞し、2019年にデビュー。2021年、『#拡散希望』で第74 回日本推理作家協会賞 短編部門受賞、同短編を収録した『#真相をお話しします』で2023年本屋大賞ノミネート。その他の著書に、『難問の多い料理店』、『どうせ世界は終わるけど』などがある。

公演情報

朗読劇「#真相をお話しします」

日:2026年3月17日(火)〜23日(月) 
場:シアター1010
料:一般席8,800円(全席指定・税込) 
HP:https://shinso-reading.jp
問:朗読劇「#真相をお話しします」公演事務局 tel.03-6280-4670(平日11:00~18:00)

インタビューカテゴリの最新記事