休養期間を経て、ますますアーティストとしての深みが増した氷川きよし。『ケイト・シモンの舞踏会〜時間旅行でボンジュール〜』以来、3年半ぶりの座長公演だ。
「若いときは時代劇の良さがよく分からないまま、とにかく周りに言われるがまま、一生懸命にやっていたんです。でも自分が年齢を重ねたり、海外に行ったりして、日本の奥ゆかしさや着物の華やかさが分かってきて。これまでお世話になってきた明治座さんでの座長公演で、あらためて時代劇をやってみたいと思ったんです」
自身のヒット曲「白雲の城」をモチーフにした芝居と、劇場ならではの特別構成コンサートの2本立て。
「1年8ヶ月の休養期間を経て、一番最初に歌いたいと思ったのが『白雲の城』でした。その時代の人になりきって凛々しく朗々と歌わなくてはいけないから、ある意味プロ魂を掻き立てられる作品なんです。いつの時代も、家族や最愛の人を亡くしたらすごく悲しいし苦しいけれど、それでもみんなそれぞれ毎日を生きなくてはいけない。この曲をモチーフに、今回の舞台も、すべての人間に贈る舞台にしたいと思います。座長ですから二枚目の役もやりますが、個人的にはいじわる婆さんなどのハマり役が楽しいし、やり続けたいんです。多面性が活かせるお芝居をしたいですね。
そして2部について、自分の曲ももちろん歌いますが、昭和・平成・令和と歌い継がれる美空ひばりさんの曲を歌いたいです。52歳で亡くなったひばりさん。その年齢に自分が近づいてきたこともあるし、自分自身の人生を歌ってきたひばりさんへの憧れもありますから」
休養期間中はアメリカのサンタモニカに長期滞在し、自身の生き方を見つめ直したという。
「ジャズ界の巨匠であるハービー・ハンコックさんにお会いして、ありのままの自分でいることに背中を押していただいたり、苦しくて寂しくて歌詞を70曲ぐらい書いたり……。ずっと走り続けてきましたが、人には休息が必要ですね。50歳近くなって、また新しいスタート地点に立っている気がします」
最後に、観客へのメッセージを求めると。
「『氷川きよしが頑張っているから、私も頑張る』『KIINA.が楽しそうだから、私も楽しく生きていく』などと思っていただけるように、現実から離れられる気分転換の場や皆さんの“居場所”であり続けるように。ぜひ楽しんでいただきたいです」
(取材・文:五月女菜穂 撮影:田中亜紀)
プロフィール
氷川きよし(ひかわ・きよし)
1977年9月6日生まれ、福岡県出身。2000年に「箱根八里の半次郎」でデビューし、第51回NHK 紅白歌合戦に初出場。「きよしのズンドコ節」、「白雲の城」、「限界突破×サバイバー」などのヒットを重ねた。約1年8ヶ月の休養期間を経て、2024年に25周年記念コンサートで本格的に活動を再開。
公演情報
氷川きよし特別公演
日:2026年1月31日(土)~2月18日(水)
場:明治座
料:S席[1階席・2階席正面・車いすスペース]16,500円 A席[2階席左右]10,000円 B席[3階席]7,000円 ※他、各席種あり。詳細は下記HPにて(全席指定・税込)
HP:https://www.meijiza.co.jp/info/2026/2026_01_02/
問:明治座チケットセンター tel.03-3666-6666(10:00~17:00)