つかこうへい十七回忌に寄せて上演される『熱海殺人事件 ラストメッセージ』。婦人警官・水野朋子役を演じる村山彩希は昨年の夏、つか作品『新・幕末純情伝』に出演したばかり。つか作品の印象は?
村山「つかさんの作品は今までに経験がないほど奥が深く、周りの助言がなければステージに上がれなかったと思うほど色々なところに意味が込められているのを感じました。『大人になってもこんなに達成感を味わえるんだ!』と思うほど役に熱中しましたし、とてもいい作品に出会わせていただいたという想いです」
そして、2020年の公演から木村伝兵衛部長刑事を演じている荒井敦史に、作品への想いを聞いた。
荒井「最初は客席で観て、『何だか分からないけどすごい! 絶対にやりたい!!』と魅了されました。木村伝兵衛役は6回目ですが、物事を続けるのは好きだし、『またやってるの?』と言われるくらい周知されたらいいなと思っています。木村伝兵衛を演じる夢は叶いましたが、まだ始まったばかり。僕の人生にとってなくてはならない舞台です」
今回の演出を手掛けるのは、2021年『新・熱海殺人事件』、2024年『熱海殺人事件 Standard』の演出を務めた中江功だ。
荒井「中江さんと舞台でご一緒するのは3度目です。自由度高くやらせてくれる方で、演劇のいいところを融合させるのがお上手だなと感じています。今回はどのような演出をされるか気になりますね」
村山「稽古の中で自分がどんなことを感じるのかが楽しみです。明るいシーンや女の子らしい面が出る部分もあり、新しい自分が出せるかなと思っています。お芝居のライブ感が大好きなので、アドリブが生まれる、その瞬間に早く行きたいです」
荒井「実は、水野の小道具には“供述調書ノート”があって、歴代の水野たちのメモが残されているんですよ」
村山「すごい! それは見てみたいです。AKB48の後輩ちゃんたちのメモもあるかな!?」
つかを知らない世代に訴えたい、作品の魅力を聞いた。
村山「“幕末”では、下ネタが下ネタに聞こえないというのが新発見でした。前情報なしに観たファンの方々は初めは驚いたようですが、観れば観るほど印象が変わるというのが、つかさんの作品の魅力かなと思います」
荒井「つかさんのセリフにはハッとさせられることが多く、『日本人はこの感覚を忘れちゃいけない』と考えさせられますし、作品から人に対する愛をすごく感じます。それをどうお客さんに伝えるかが難しいからこそ、今も上演され続けているのでしょう。ここ最近の“つかこうへいブーム”は、僕が幕締めをやらせていただきます! ……実際にできるかどうかは、板の上次第ですが(笑)」
(取材・文:木下千寿 撮影:間野真由美)
プロフィール
荒井敦史(あらい・あつし)
1993年5月23日生まれ、埼玉県出身。第21回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でビデオジェニック賞を受賞。2020年に『改鼠・熱海殺人事件 ザ・ロンゲストスプリング』で木村伝兵衛役を務めて以降、2021年『熱海殺人事件 ラストレジェンド~ 旋律のダブルスタンバイ~』、『新・熱海殺人事件』、2023年『熱海殺人事件 バトルロイヤル50’s』で同役を演じている。
村山彩希(むらやま・ゆいり)
1997年6月15日生まれ、神奈川県出身。2011年、オーディションを経てAKB48に加入。同グループの中でも特に劇場公演にこだわり、2014年から2017年に年間劇場公演の出演回数1位の記録を4年連続で打ち立て、“シアターの女神”と呼ばれるようになる。2025年、AKB48卒業後初の主演舞台として、革命ミュージカル『新・幕末純情伝』で沖田総司役を務めた。
公演情報
つかこうへい十七回忌特別公演
『熱海殺人事件 ラストメッセージ』
日:2026年2月14日(土)~3月2日(月)
場:紀伊國屋ホール
料:9,000円(全席指定・税込)
HP:http://www.rup.co.jp
問:Mitt tel.03-6265-3201(平日12:00~17:00)