生の舞台から、心を動かすものを届けたい! ノーベル文学賞をキーワードに2作品の世界観を繋ぐ新作舞台

 ノルウェー出身の作家 ヨン・フォッセの最新戯曲『誰かひとり』と、まだ一度も戯曲化されたことのない韓国民主化の象徴的作家 ハン・ガンの短編『回復する人間』が、3月にダブルビル(2本立て上演)で日本初演の幕を開ける。“ノーベル文学賞”をキーワードに2人の作家が紡ぐ“生と死”、“社会と個人”など、精緻で普遍的な世界観を繋ぐ刺激的な公演。出演の山本涼介と平野良に舞台への想いを聞いた。

山本「これまで出演した作品は台本の読み合わせをすると頭の中で絵を動かせたのですが、今回は全く何も浮かばなくて! それがまず新感覚でした。今は『このメッセージを伝えたい!』が明確な作品が多いと思うけれど、お客様に委ねるところがとても多い作品だなと」

平野「詩を読むような感覚の台詞が続くんだけど、そこにリズムやビートを刻むことによって、どんどん感情が溢れ出てくる。それを内包するのか、表出するのかも含めて多種多様な作り方ができる作品だからね。でも演出の西本由香さんが指し示す同じ方向にキャスト6人が向いていければ、きっと描きたいものが伝わるはずなので、丁寧に稽古を重ねていきたい。今回ダブルビルで全く違う作家の作品というのも新しいし、山本くんが言うようにお客様にも多様な受け止め方をしてもらえると思う」

山本「演じる人間によってもすごく見え方が変わるんだろうなと。モノローグの多い『回復する人間』には身体表現もかなり入ってくるし、『誰かひとり』は僕も1人でいる時間が結構好きなので、そこには通じるものを感じたから」

平野「大まかに言うと、父、母、息子が出てくるなか、第一声から山本くんはすごく息子っぽいなと。元々持っている誠実さがにじみ出ていて、好青年なんだけどストレートにパンチが打てる印象で」

山本「平野さんも“年かさの男”っていう設定のなかに、素顔の頼れるお兄ちゃんの雰囲気が生きていて。声もすごく素敵だし稽古中から頼ろうと思いました」

平野「こちらこそ。ダブルビルの切り口が“ノーベル文学賞”となると構えてしまう方もいらっしゃると思うけれど、生の舞台でキャスト6人が1つのものを見たら、必ずお客様の心を動かすものがあるはずで、これこそLIVEで観て欲しい作品だなと感じます。是非劇場に来ていただきたいです」

山本「下調べなどは全くいらないし、僕らも全力で届けますので思い思いに楽しんで下さい!」

(取材・文:橘 涼香 撮影:オノデラカズオ 衣裳:高山良昭 ヘアメイク:高村マドカ)

最近あった“いいね!”はなんですか?(モノ・コト・ヒトなんでもOK)

山本涼介さん
「生まれて初めて“ウマ”の恰好をしました。来年の干支の“ウマ”の着ぐるみを着て撮影させていただきました。30歳になって着ぐるみを着るとは思わなかったのでいい経験でした」

平野 良さん
「本厄だったにも関わらず大きな病もなく、健やかに過ごせた事。全てに感謝して、おごる事なく一歩一歩、大切に。これが本当に大事なんだと再確認できました」

プロフィール

山本涼介(やまもと・りょうすけ)
1995年生まれ。2011年、ドラマで俳優デビュー。主な出演作に、『映画 刀剣乱舞- 黎明-』、ドラマ『18歳、新妻、不倫します。』、舞台『弱虫ペダル』シリーズ、『7SEEDS~春の章~』、『恋ひ付喪神ひら』、“Le gai mariage”『ル・ゲィ・マリアージュ~愉快な結婚』Vol. 4など。

平野 良(ひらの・りょう)
1984年生まれ。1999年に子役としてデビューし、映像を中心に活動。その後一度、芸能界を離れ、2007年に再デビュー以降は俳優として多岐に渡る活躍を続ける一方、近年は演出家としても活躍している。主な出演作に、『ハンサム落語』シリーズ、舞台『インフェルノ』、『マリアビートル』、『シラノ・ド・ベルジュラック』、『文豪とアルケミスト』シリーズ、ミュージカル『さよならソルシエ』、『あなたの初恋探します』、『憂国のモリアーティ』シリーズなど。

公演情報

Litera Theater vol.1 『誰かひとり / 回復する人間』

日:2026年3月5日(木)~29日(日) 
場:中野 ザ・ポケット
料:S席11,500円 A席9,500円 B席7,000円(全席指定・税込)
HP:https://consept-s.com/reborn/litera1/
問:conSept mail:info@consept-s.com

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