「知らなかったことを知っていただくきっかけを作りたい」 ハンセン病患者たちの姿を通して“生きる”ことを描く

「知らなかったことを知っていただくきっかけを作りたい」 ハンセン病患者たちの姿を通して“生きる”ことを描く

 心を豊かにする演劇を創るteamキーチェーンの第21回本公演『荊棘の途』。本作で脚本・演出のAzuki が描くのはハンセン病だ。

Azuki「ハンセン病についての取材や、論文・文献を読んでいくと、初めて知ることがたくさんあります。日本にはハンセン病患者を描いた映像作品はほとんどないんです。だからこそ、舞台で描きたい。私が舞台に携わる理由の1つが、知らなかったことを知っていただくきっかけを作りたいという思いがあるからです。新たなことを知り、相手を理解することで心が豊かになる。それができるのが舞台だと思っているので、ハンセン病はまさにそうしたテーマに合っていると感じました。ハンセン病を通し、“生きる”ということを描いていきたいと思います。非常に難しいテーマですが、キャストさんたちはみんなこのテーマを扱うことの責任を背負って演じてくださる方ばかりです。私自身も覚悟を決めてこの物語に挑む気持ちでいますので、少しでもハンセン病や障害を持つ方を理解していただき、共に共存できる世界を作っていただきたいです」

 出演する山口快士と伊藤萌々香に作品に対する想いを聞くと。

山口「僕自身、祖母の死を看取った経験があったので、死生観を描いた作品に出演することで何か力になれることがあるのではないか、そして役者として自分自身も変わるところがあるのではないかと思い、出演させていただくことを楽しみにしています。僕が演じるのは、ハンセン病が発覚し、療養所に向かう患者という役柄で、彼の目線で物語が進んでいきます。すでにたくさんの資料をあたって病気について調べていますが、どうしたって当事者にはなれないので、お客さまと同じ目線で、病気を一緒に知っていく役割を果たせればと思います」

伊藤「これまでハンセン病のことを全く知らなかったので、日本でこんなことがあったんだと衝撃を受けています。きっと観客のみなさんの中にもハンセン病について知らないという方も多いのではないかと思うので、知るきっかけになる作品に出演できることが嬉しいです。私はハンセン病で療養している学生を演じますが、あまり暗い話になり過ぎないように、どこかスパイスになる役作りをしたいと思います。teamキーチェーンの作品は、最後には絶対に前向きになれるということが魅力です。どこか意識が変わる、希望のある物語をお届けできればと思っております」

(取材・文:嶋田真己 撮影:間野真由美)

最近あった“いいね!”はなんですか?(モノ・コト・ヒトなんでもOK)

山口快士さん
「常日頃、競馬に“いいね!”を送ってます。そして今その中で最も熱いコンテンツが“ジョッキーカメラ”。レース中の臨場感はもちろん、僕の“いいね!”ポイントはレース後のジョッキー同士の会話と騎乗馬とのやり取り。勝ち負けが全て評価に値する厳しい世界の中、負けたジョッキーたちは口々に『おめでとう!』と数秒前の敵を手放しに賞賛します。そして、乗っている馬への労いや勝たせてくれてありがとうのコミュニケーション。人馬の絆。泣けます。競馬はギャンブルというちょっとマイナスイメージが付き纏いますが、表面だけでは分からない素敵な瞬間が映ってます」

伊藤萌々香さん
「“こたつソックス”です! 毎年冬になると部屋用の靴下を買うんですが、今年はどれを買おうか迷ってる時にCMとかいろいろな所で見かけて気になってゲットした靴下です。ふわふわで履き心地が良くて買ってよかった、“いいね!”ってなったアイテムです。
特に“いいね!”ってなったポイントは、膝下丈なのにゆとりがあって足に靴下の跡がつかない所です! 部屋用の靴下迷子の方いましたらぜひ試してみて下さい」

Azukiさん
「今年、高校演劇の大会の審査員をさせていただいたのですが、限られた環境で精一杯表現の限界に挑む皆さんと、作品を楽しむ姿、互いを評価し合う姿をその会場で観て、とても幸せと楽しさで満たされました。演目の上演が終わって片付けが終わって客席に戻って来た子に、観ていた他校の子がどういういう部分が好きだったかを興奮気味に語り、ディズニーのお土産を渡していたんです。競争を避ける現代人を疑問視する声を聞くこともありますが、褒め称え合い、その中で一番になるために己自身と戦う姿“いいね”というか、“めっちゃいい! 素敵!”と思いました」

プロフィール

山口快士(やまぐち・かいじ)
1990年10月9日生まれ、東京都出身。主な出演作に、舞台『海辺の私たちはR-18』、『染明色』、『橘に鶯』、『除け者は世の毒を噛み込む。』など。

伊藤萌々香(いとう・ももか)
1997年12月15日生まれ、埼玉県出身。ダンスボーカルグループのメンバーとして、2011年にデビュー。2020年からは、個人として活動中。主な出演作に、『スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE 〜さよなら絶望学園~ 2017』、舞台『東京リベンジャーズ』シリーズ、ドラマ『純愛ディソナンス』など。

Azuki(あずき)
1982年2月12日生まれ、大阪府出身。teamキーチェーン代表。脚本・演出・監督・舞台監督・制作・演出助手など、小劇場から大劇場まで国内外でジャンルを問わず多数の公演に関わっている。2024年、『是々非々【歪】』で関西演劇祭 演出賞を受賞。

公演情報

teamキーチェーン 第21回本公演『荊棘の途』

日:2026年1月22日(木)~26日(月)
場:吉祥寺シアター
料:前売4,900円 
  当日5,000円(全席指定・税込)
HP:https://www.teamkey-chain.net
問:teamキーチェーン
  mail:teamkeychain1221@gmail.com

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