
2025年も残り少なくなったタイミングで、年末に新たな注目作の上演が突如発表された。西田大輔作・演出による舞台『パリンドローム』は、公式アナウンスによると“物語を読む者”と“物語に囚われる者”の境界が崩れていく瞬間を描く、まったく新しい没入型ステージになるという。さらに、観客の“視線”と“選択”が物語の層をゆっくりと変質させていく、革新的演劇スタイル“ダイアローグプレイン”を掲げた本作は、西田作品らしいエンターテインメント性の高さと共に、観客の演劇観を揺さぶる体験になるだろう。
“回文(前からでも後ろからでも同じに読める言葉)”を意味するタイトルが冠された『パリンドローム』。メインキャストである仲田博喜が、現時点では謎に満ちているこの舞台についてコメントしてくれた。
―――本作への出演をオファーされたとき、どんなことを思いましたか?
「尊敬する西田さんの演出のもと、新しい作品に参加できることが嬉しかったです。今回、ダイアローグプレインという舞台がどんな世界になっていくのかということも、また新たなキャストの皆様との出会いも、今からとても楽しみです」
―――作・演出家としての西田大輔さんの印象を教えてください。
「海賊の船長みたいな人です(笑)。お芝居を創っている時も、お酒をご一緒した時なども、いつでも清々しいぐらい“気持ちがいい人”ですね。創る舞台には一切の妥協がなく、観る人の心を揺さぶる世界を常に創ってくださる、尊敬できる方です」
―――キャストの顔ぶれについて、楽しみにしていること、期待することがあれば教えてください。
「以前、別の現場で共演した方との再会も楽しみですが、今回初めてご一緒する方と、新しい物語を創れることが、ドキドキでもあり、楽しみでもあります。お互いを刺激し合えるようなお芝居ができるように頑張りたいです」
―――最後に、公演を心待ちにしているみなさんにメッセージをお願いします。
「今回、ダイアローグプレインということで、対話がメインのお芝居であるようで、タイトルにもある“パリンドローム”が物語のキーにもなってくるのかなと思います。僕自身も、この作品がどこへ向かうのか今から楽しみです。2025年の締めくくりは、ぜひ、舞台『パリンドローム』を観ていただき、一緒にこの“回文”を紐解いて、スッキリした気持ちで最高の年末を迎えていただけたら嬉しいです」
(取材・文:西本 勲)
プロフィール

仲田博喜(なかだ・ひろき)
1987年10月17日生まれ、大阪府出身。ユニット「男劇団 青山表参道X」での活動を経て、俳優として舞台をベースに多数の人気作品に出演を重ねる。近年の出演作に、舞台『全員犯人、だけど被害者、しかも探偵』、『99』、DisGOONie presents Vol.15 舞台『恋ひ付喪神ひら』など。
公演情報

舞台『パリンドローム』
日:2025年12月24日(水)~28日(日)
場:こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ
料:S席11,000円 A席8,800円(全席指定・税込)
HP:https://officeendless.com
問:インフォメーションデスク
mail:info@officeendless.com
