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劇団ブラジルで2006年に上演した人気作品を“3バージョン、3エンディング”の新たな作品として上演する『ダイアナ~それぞれのダイアナ~』。Zu々10周年記念公演第2弾として“三人芝居・上演時間70分・暗転なし”というスタイルでお届けする苦笑系喜劇だ。4チームでの上演となる本作に、谷口賢志と溝口琢矢が酒井賢一役で出演する。
谷口「僕が出演する満月チームは“大人の青春”という印象です。僕と山岸(門人)さんのような40代も熱く青春しているみたいな感覚で、汗をかきながら稽古しています」
溝口「『逃げ場なしの70分1本勝負』というキャッチフレーズは、演者側ではなく観劇される側に向けたメッセージだなと本読みをした時に感じました」
“酒井賢一のイメージ”を尋ねると、2人が抱く印象はそれぞれ異なっていた。
溝口「酒井は『愛している』ということを直接相手に言える男です。普段の僕は思っていることを言う方ではないし、相手を呼び出して話をする経験もなく、馬鹿正直でカッコいいなと思いながら演じています」
谷口「台本が違うからかもしれないけど、今の話を聞いて、これが本作の面白さに繋がると思っていて。携帯やSNSがなかった僕らの若い頃は直接相手に言うことが当たり前で、酒井は地元に1人はいるタイプだと思いました。ごく普通の3人の人間が集まって話していることが、こんなにも特別なことに見えるというのが、この作品の美しさだと思います」
2人は他チームに対して、どのような意識でいるのだろう。
谷口「他の3チームは仲間であって、ライバルとは思っていません。しかし、満月チームは初演の『ダイアナ』と同じ内容のオリジナルバージョンを演じるので、今まで演じられた方にはリスペクトを持ちつつも絶対に負けたくないです。いろいろな人に楽しんでもらえるように、役者として最後まで命がけでやっていきたいと思っています」
溝口「他チームの皆さんはライバルだと思っています。実は、僕は4チームどころかWキャストの経験がこれまで一度もなくて。チーム毎でバトルするのかなと思っていたら、本読みの段階で他の3チームの公演が観たくなるぐらい意識が変わりましたし、こっそりバレないように皆さんの良い部分をどんどん盗んでいきたいです。もちろん4チーム全て観ていただきたいですが、まず谷口さんの満月チームから観劇することをおすすめします」
(取材・文:冨岡弘行 撮影:NORI)

谷口賢志さん
「虚構と現実の狭間で揺れ、社会に潜む問題を独自の視点で結びつけ、ときには突き破る——例えば、映画『ファーザー』のように、痛みも希望も内包しながら進む物語。そのような作品に巡り合い、生きることができたら幸せです」
溝口琢矢さん
「普段とにかくよく喋る人間(自分)が、ある日急に声を奪われてしまって、その声を取り返しに行く物語(実際は誰かに奪われたわけではなく、自分の思い込みによるもの)。日頃から『よく喋るね』と言われるので、そんな自分の武器である“声”を封じてみようと思いました」
プロフィール

谷口賢志(たにぐち・まさし)
1977年11月5日生まれ、東京都出身。主な出演作に、舞台『ジョーカー・ゲーム』シリーズ 結城中佐役、『チェンソーマン』ザ・ステージ 岸辺役、舞台『鋼の錬金術師』-それぞれの戦場- キング・ブラッドレイ役など。

溝口琢矢(みぞぐち・たくや)
1995年5月9日生まれ、東京都出身。主な出演作に、『ワールドトリガー the Stage』シリーズ 三雲修役、『あいつが上手で下手が僕で』シリーズ 東雲嵩紀役、舞台『仮面山荘殺人事件』樫山高之役など。
公演情報
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Zu々10周年記念公演 第2弾
『ダイアナ~それぞれのダイアナ~』
日:2025年9月3日(水)~15日(月・祝)
場:横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホール
料:一般7,800円
プレビュー公演[9/3~5、9/6 15:30]5,000円
学生[当日引換券・枚数限定]3,900円
※学生は要学生証提示(全席指定・税込)
HP:https://zuu24.com/each_diana_2025/
問:Zu々 mail:zuu24.com@gmail.com