
錦織一清が主宰するアンクル・シナモンの自主公演第4弾として上演される『あゝ同期の桜』。海軍飛行予備学生十四期会による遺稿集をもとにした本作で、庄司上等装備兵曹役を務める岩永洋昭は、「人一倍の覚悟を持って挑みたい」と語る。
「長崎生まれ・長崎育ちで、幼い頃から戦争について聞いていました。今回出演するにあたって、昨年の公演DVDを観たんですが、最初は自分が演じる役に注目していたのが途中からそれどころじゃなくなって。作品自体の素晴らしさ、錦織さんの演出のパワーを浴びて、涙を止めることができなかった。観終えた後、自分にできるだろうかと思いました」
制作発表会見を前に、靖国神社での奉納演舞も行った。
「5分程度の奉納演舞でしたが、(中山)優馬くんをはじめ、みんなの力を凄く感じました。だから、2時間のお芝居は楽しみな反面、恐ろしくもあります。序盤は楽しいシーンもあって、そこからの終盤。涙を堪えられるか心配です。多分、同じセリフでもみんなから受け取る気持ちやパワーは毎公演違うものになる。役者としても成長させてもらえる気がします」
歌謡コーラスグループ・純烈を卒業して初の舞台出演となる。
「純烈でも明治座でのコメディ公演はやっていましたが、シリアスなお芝居をがっつりやるのは2~3年ぶり。今日はほんの短いシーンでしたが、改めてお芝居が好きだと感じました」
錦織とは公私共に付き合いがあり、以前からオファーを受けていたという。
「何年も前ですが、今回とは別の作品で、『この役をやってほしかった』とおっしゃってくださったことがあって。演出家さんや監督さんにそう言っていただけるのは役者としてとても嬉しいことです。普段は一緒にお酒を飲むことが多く、演出家としての姿を見るのは初めて。どう演出されるか楽しみですし、仲が良いからといって馴れ合いにならずに挑みたいです」
戦争を題材にしているが、決して重いだけの話にはしたくないというのが彼らの思いだ。
「僕には小学3年生になる娘がいますが、この作品の話をしたら観に行きたいと言われました。凄くハッピーエンドという話ではないけど、若い人が観て辛いだけじゃない何かを感じられるような作品、観に来た方が絶対に後悔しない舞台を、みんなで力を合わせて作りたいと思っています」
(取材・文:吉田沙奈 撮影:平賀正明)


「身体。五体満足を亡き両親からいただき、怪我は多かったものの、ここまで特別大きな病気は一切なく健康に過ごせていますので、感謝の気持ちとともに、生まれ変わっても引き継げたら、と思います」
プロフィール

岩永洋昭(いわなが・ひろあき)
1979年11月23日生まれ、長崎県出身。俳優・モデル・声優・歌手として幅広く活躍。2023年、歌謡コーラスグループ・純烈に加入し、2025年3月までメンバーとして活動。主な出演に、『仮面ライダーオーズ/OOO』、映画『ぐらんぶる』、『映画刀剣乱舞- 継承-』、アニメ『ベルセルク』シリーズ、『僕のヒーローアカデミア』The “Ultra” Stageシリーズなど。
公演情報
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アンクル・シナモン主催公演 第4弾
『あゝ同期の桜』
日:2025年8月13日(水)~19日(火)
※他、大阪公演あり
場:三越劇場
料:1等席9,800円 2等席6,000円
3等席4,000円(全席指定・税込)
HP:https://unclecinnamon.com
問:アンクル・シナモン
mail:unclecinnamonofficialinfo@gmail.com