闘いを繰り広げる源頼光と酒呑童子の物語を、慈五郎・中村誠治郎のW主演で 新作は、脚本に江戸川崇、演出に石橋直也を迎えて

闘いを繰り広げる源頼光と酒呑童子の物語を、慈五郎・中村誠治郎のW主演で 新作は、脚本に江戸川崇、演出に石橋直也を迎えて

 この数年間、シアターXで精力的に戦国活劇を上演してきたTHE☆JACABAL’Sが、劇場をあうるすぽっとに移して新作『鬼ノ光』を上演。主宰の慈五郎は物語についてこう語る。

慈五郎「さらに規模を大きくしたいと思って、あうるすぽっとでの公演に挑むことにしました。戦国活劇の後なので、普通なら幕末に向かうところかもしれませんが、逆に遡って平安時代、鬼の話になりました」

 THE☆JACABAL’Sの“決心”は劇場選びだけではなく、脚本に江戸川崇、演出に劇団「玄狐」の石橋直也を迎えたところからも伺える。

石橋「慈五郎さんとは付き合いも長く、僕の作品にも出てもらっています。以前にもお声がけいただいたのですが、慈五郎さんとご一緒するのは特別な時にしましょう、ということでお断りしたことがあって。今回は劇場も大きくなりますし、THE☆JACABAL’Sさんの新たな挑戦ということで、満を持しての参加だと思っています」

 キャストにはメンバーだけではなく、ここまでの活動の中で慈五郎が目をつけた俳優たちも集結している。慈五郎とともにW主演を務めるのが、殺陣からアクションまで高いスキルを持つ俳優・中村誠治郎だ。

中村「THE☆JACABAL’Sに出るのは初めてなんです。慈五郎さんとは『マッスルミュージカル2018』でご一緒した以来だったので、最初はビックリしました。覚えていてくれたんだと思って(笑)。嬉しかったですね。他のメンバーも上手な方ばかりなので楽しみです」

慈五郎「史実を独自の解釈で遊ぶのが僕たちのスタイルです。この作品も、敵対する源頼光と酒呑童子がW主演の物語にしたくて、同世代で殺陣もできる人に中村さんが浮かびました。でもご無沙汰だったし、お忙しいこともわかっていたのでダメ元でお願いしたら、快諾いただきました」

 主演の2人、演出家を筆頭に強力なメンバーが揃ったこの作品。各々の意気込みも激しい。

石橋「僕が外部で演出だけというのは初めてだから、手探りなところもあります。でもこの強力な布陣ですから、いいものになる確信がありますね」

中村「そうですね。このメンバーが揃ったことで期待値を上げたいですし、他の舞台とはひと味違うものを作りたいなと思っています」

慈五郎「大きな挑戦として作品に真摯に向き合って、お客さんの感情を動かして元気になれる舞台を目指します。さらに同業者にも刺激を与えたいと思っています」

(取材・文:渡部晋也 撮影:間野真由美)

駄菓子屋で、駄菓子を3つ買うなら何を買う?(選んだ理由もあれば)

中村誠治郎さん
「うまい棒のめんたいこ味、うまい棒のサラダ味、うまい棒のコーンポタージュ味。うまい棒が好き過ぎて、遠足の300円分のおやつはうまい棒に全振りしてました。消費税がなかったので30本。今、300円分選べって言われたとしてもうまい棒に全振りすると思われます」

石橋直也さん
「キャベツ太郎、サク山チョコ次郎、もろこし輪太郎。これと云ったエピソードも理由もありませんが、いつも買っていた駄菓子。子供の購買意欲を擽るネーミングセンスに脱帽しております」

慈五郎さん
「中野の都こんぶ、よっちゃんイカ、すもも漬。小さな頃から酸っぱい酢の物が好物だったので、お小遣いを貰うとスナック菓子よりも酢の物系の駄菓子を買っていました。今でも駄菓子を大人買いして酒のつまみに一杯やる事があるので、40年近くの長い付き合いです」

プロフィール

中村誠治郎(なかむら・せいじろう)
JAC(ジャパン・アクション・クラブ)出身。華麗なアクションや殺陣に定評があり、自ら殺陣指導を行うこともある。映画『昭和最強高校伝 國士参上!!』で第5回ジャパンアクションアワード ベストアクションシーン賞 最優秀賞を受賞。2021年には新田健太・椎名鯛造・川隅美慎と殺陣ユニット「HoriZonE」を結成。

石橋直也(いしばし・なおや)
大衆演劇で全国を巡る一家に生まれ、自身も子供の頃から役者として活躍。20歳で引退して上京。2019年に主宰を務めた「直也の会」の幕を降ろし、2020年に秋田かおる・明実里と「玄狐」を旗揚げ。その他、蜷川幸雄や野田秀樹、G2などの演出作品に出演。

慈五郎(じごろう)
THE☆JACABAL’Sリーダー。旗揚げ公演から全ての作品に参加。近年は舞台以外にも活躍の場を広げ、映画やドラマなど映像の仕事にも積極的に参加。2016年にはパフォーマンスバンド「破天航路」を結成。特技でもある殺陣を武器に、国内外問わず活動中。

公演情報

THE☆JACABAL’S公演『鬼ノ光』

日:2025年7月17日(木)~20日(日)
場:あうるすぽっと
料:SS席[最前1列目]12,000円
  S席[2~4列目]9,000円
  通常席7,500円 U-25[25歳以下]5,000円
  ※U-25は要身分証明書提示
  (全席指定・税込)
HP:https://thejacabals.tokyo/oninohikari/
問:THE☆JACABAL’S
  mail:thejacabals.info@gmail.com

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