
劇団TEAM-ODACが10年以上にわたって上演している『猫と犬と約束の燈』シリーズの最終章が、2025年5月に新国立劇場 小劇場で上演される。劇団員の鏡憲二・飯塚理恵、客演の古畑奈和・黒木文貴に、作品への想いを語ってもらった。
鏡「シリーズを通して“嘘”がテーマになっている人間ドラマ。3人組の詐欺師が主人公となっています」
飯塚「死期が近づくと故人が見えるというファンタジーな要素もありつつ、人と人との関わりや関係性を描いた温かい作品です。シリーズものですが、初めて観る方にも楽しんでいただける物語になると思います」
黒木「過去作を映像で観て、最終章がとても楽しみになりました。
しっかりとテーマがあり、どの役もおいしいし、どこを追っても楽しめる作品だと感じたので、参加できるのが嬉しいです」
古畑「タイトルや前作のポスターを見て、ハートフルな動物ものかと思っていましたが、生と死などのテーマが盛り込まれた作品です。観終わった後、自分の人生についてもう一歩踏み込んで見られるようになるんじゃないかと想像しています」
メッセージ性の強い作品ということだが、それぞれどんな役柄を演じるのだろうか。
鏡「僕が演じるのは、ちょっと抜けているけど一途な、ボクサー志望の有希。初演の時の役に再挑戦できるのでワクワクしています」
飯塚「私も初演と同じ、地元の酒屋の女の子です。口は悪いけど、人が好きで情に厚いところを見習いたいなと感じます」
黒木「ODACさんには『ダルマ』で初めて参加し、役を通して新たな自分に出会うことができました。今回も自分との共通点がない役ですが、演出の(笠原)哲平さんが一緒に作り出してくれるんじゃないかと楽しみにしています」
古畑「私が演じるのは、悲劇のヒロイン的な役。ODACさんの作品では、何かを抱えている役を演じることが多いんです。今回は当て書きしてくださるそうなので、どう見られているのか楽しみです(笑)」
改めて劇団TEAM-ODACの魅力を聞いてみると。
古畑「元気!あと、ゲストをすごく温かく迎え入れてくれます」
鏡「奈和ちゃんが言ってくれたことは僕らも意識しているので、そう感じていただけて感無量です!」
黒木「古畑さんが言う通り、すごく温かいです。あと、舞台美術へのこだわり、お客さんを世界に引き込む力も素敵だと思います」
飯塚「みんなが前向きで、作品や劇団、仲間を好きだという思いがあるのが強みだと思います」
(取材・文:吉田沙奈 撮影:敷地沙織 (平賀スクエア))

プロフィール

鏡 憲二(かがみ・けんじ)
TEAM-ODACのメンバー。主な出演作に、劇団TEAM-ODAC『猫と犬と約束の燈2018- 夏』、『僕らの深夜高速』、『HOME 〜いつか帰るよ、僕だけのHOME~』など。

飯塚理恵(いいづか・りえ)
TEAM-ODACのメンバー。主な出演作に、劇団TEAM-ODAC『小さな結婚式〜いつか、いい風は吹く〜』、『ダルマ(2021)』、五反田タイガー8th Stage『Refrain 〜でも、バイバイ!〜』など。

古畑奈和(ふるはた・なお)
2011年からSKE48のメンバーとして活動し、2022年にグループを卒業。その後は女優として、舞台や映画・ドラマに出演。主な出演作に、NHK 連続テレビ小説『虎に翼』、舞台『歌舞伎町シャーロック』、舞台『理系が恋に落ちたので証明してみた。』など。

黒木文貴(くろき・ふみたか)
舞台・ドラマ・CMなどに出演するほか、モデルとしても活動。主な出演作に、『アイ★チュウ ザ・ステージ』シリーズ、『信長の野望・大志』シリーズ、劇団TEAM-ODAC 第43回本公演『ダルマ』など。
公演情報
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劇団TEAM-ODAC 第46回本公演
『猫と犬と約束の燈 〜最終章〜』
日:2025年5月14日(水)~18日(日)
場:新国立劇場 小劇場
料:S席10,500円 A席8,500円(全席指定・税込)
HP:https://teamodac.net
問:Soymilk Stage
mail:info@soymilkstage.com
(平日11:00~19:00)