世界的に活躍を続ける指揮者の西本智実が自らプロデュースと指揮を担い、歌手の三浦祐太朗を迎えて山口百恵作品をフルオーケストラで演奏する。昨年初めてこの共演が実現し、大好評を受けて第2回の開催が決定。今回もテーマである「ノスタルジー」にあわせて映画やアニメで使われたクラシック音楽もプログラム。山口百恵ファンにとって胸が高鳴るコンサートになるのと同時に、西本だからこそ作り出せる世界観を楽しむことができる。第2回の開催に向けて、西本に想いを聞いた。
「山口百恵さんの作品を中心に、ミュージカル音楽、映画で使われたクラシック名曲などジャンルを超えた音楽の力で、レジリエンスが高まる公演になる事を願って制作しています。どこか懐かしさを感じる音楽は、皆さまの過去と現在を繋げ、社会との繋がりの再認識を促し、自らの価値を見出していくことができるはずです。“これからも人生を共に歩いていきましょう”というメッセージも込めて作り上げたコンサートが、お聴きくださる皆さまの心に届くことを願っています」
今回の公演では、新編曲オーケストラ作品として「青い果実」や「走れ風と共に」といった作品も披露される。
「前回の公演時に、私の楽屋で三浦祐太朗さんと新編曲について話し合いました。岐路に立つ方へのエールを込めたい、という観点から決定していきました。今回の楽曲をお聴きいただくと、時を経てもなお言葉にできない感情が、皆さまの過去の情景をそっと呼び起こすだけでなく、現在や未来へと、一筋の光をそっと手渡していけるようなひとときになればと願っています」
さまざまな想いが込められた「ノスタルジー」。選曲はもちろんだが、その配置や演出などにおいても西本のこだわりがつまっている。
「全曲を通じて1つのドラマとなるよう、各楽曲の調性が有機的になるよう構成しています。また、三浦さんや音響スタッフ、オーケストラとホール特有の響きや空間を意識した音楽作りをおこなっています。オーケストラからは多様な音色が生まれます。その音楽を聴覚だけでなく肌や髪にも響きを届けたいという想いで指揮をしてきました。前回、公演ごとに山口百恵さんの声の記憶と三浦さんの歌唱が自然に重なり、作品に新たな息吹が生まれるのを実感しました。今年の夏、再び共演させていただけることがとても楽しみです」
(取材・文:長井進之介 撮影:Akito Koyama)
「ドラえもん。タイムトンネルは音楽の中でできればという想いは常にあります」
プロフィール
西本智実(にしもと・ともみ)
世界各国を代表するオーケストラ・名門国立歌劇場・国際音楽祭より招聘。ハーバード大学ケネディスクール“エグゼクティブ・エデュケーション”修了。ダボス会議(WEF)ヤンググローバルリーダー、大阪音楽大学客員教授、松本歯科大学名誉博士、ビューティー&ウェルネス専門職大学客員教授、大阪国際文化大使、他。『平城遷都1300年記念公演』、『高野山開創1200年記念法要』、『泉涌寺/東寺音舞台』、『ラクイラ音楽ホール落成コンサート』、2013年~「ヴァチカン国際音楽祭」に招聘されるなど、歴史的演奏会を指揮。Fondazione pro Musica e Arte Sacra 名誉賞、「ニューヨークUS 国際映像祭」、「ワールドメディアフェスティバル」など、受賞多数。2015年・2016年G7サミットでは海外向け日本国テレビCMに起用。日本を代表する芸術家として、ドキュメンタリー番組がCNNインターナショナル、ZDF、独仏共同テレビArteなどで放送・配信。
「EXPO 2025大阪・関西万博」イタリアパビリオン アンバサダーに就任。テーマは“アートはいのちを再生する”。
公演情報
西本智実「ノスタルジー」 with 三浦祐太朗
-山口百恵名曲集2025-
日:2025年7月25日(金)19:00開演(18:00開場)
※他、愛知公演あり
場:東京文化会館 大ホール
料:プラチナ10,000円
プラチナペア[2枚1組]19,000円
S8,000円 Sペア[2枚1組]15,000円
※プラチナ・S共に特製プログラム付
(全席指定・税込)
HP:
https://classicsfestival.com/rc/performance/nostalgie-symphonic-concert-2025/
問:DISK GARAGE
https://www.diskgarage.com